ご無沙汰しています。更新が遅れ、誠に申し訳ございません。
私事ですが、不況の中苦難の多かった就職活動も無事終わり、一(いち)段落、一(ひと)安心といったところでしょうか。
秋篠宮家の悠仁親王殿下には、3歳の御誕生日をお迎えになりました。これからも親王殿下が健やかに成長されるよう、国民の1人としてお見守りしたいと存じます。
さて、丁度1週間前に衆議院議員選挙が行われました。
先々月の21日に天皇陛下には衆議院を解散され、先月の18日に陛下による公示が行われましたが、長期戦のなか麻生太郎内閣への逆風は火を見るよりも明らかでした。結果、大方の予想通り鳩山由紀夫代表率いる民主党が308議席を獲得し、次期政権を担うことが確定しました。一方、麻生内閣の連立与党である自由民主党及び公明党はそれぞれ119議席、21議席しか得られず、また大物候補が多数落選するなど、大敗を喫することになりました。自民党にとっては、93年の宮沢内閣以来の下野となります。それでも自公の獲得議席は、開票速報番組の各社の予想よりはマシだったというところでしょうか。
(参考)http://sankei.jp.msn.com/election2009/board/000.htm
自民党の敗因を1つに縛るのは困難です。小泉元首相退陣以降、安倍、福田、そして麻生の各元首相と1年毎に首相が交代するなどの政治不信増幅や、小泉改革による郵政、農業、医療、それに建設といった分野での支持基盤の揺らぎ等々、枚挙に暇がありません。
しかしやはり一番の問題は、麻生首相が、「郵政民営化に反対だった」発言の様に、与党の安定議席が4年前のいわゆる郵政選挙の結果であることを無視しているととれる動きをしたことではないでしょうか。首相は構造改革の一定の成果を認めつつも、「行き過ぎた市場原理主義と決別する」などと発言しました。http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2009/0806at/0806.htmlにもかかわらず、そもそも「市場原理主義」とは何なのかや、具体的にどこが「行き過ぎ」でどういう因果関係で弊害が出ているのか、そしてそのことへの対処はいかなるものかといった点について、首相から明確な説明を聞くことはできませんでした。これでは有権者の理解は得られません。
よって、今回の選挙の結果は必然だったといえます。
一方、同じことは鳩山代表にもいえます。鳩山氏はかつて「経済構造の改革をこれ以上先送りしては日本の未来が危ないと考えています」、「自民党は、規制改革に逆行する動きを見せています。これを許してはなりません」と述べたことがあります。http://www.hatoyama.gr.jp/speech/000909.htmlまた、小泉改革については当初「あたかもその主張を横取りしたかのように、私たちには思えた」と発言しています。http://www.hatoyama.gr.jp/speech/010712.html
しかし、最近では「アメリカが推し進めてきた市場原理主義、金融資本主義」は「経済社会の構造をグローバルスタンダード(実はアメリカンスタンダード)に合わせて改革していくべきだという思潮」であったとし、それは破綻したと述べています。小泉改革については「改革の名に値しないニセモノ改革」と断じました。http://www.hatoyama.gr.jp/speech/090223.html
勿論、時代の流れに合わせて発言内容が変更されるのはあり得ることです。しかし、米国で金融危機が起きたことによって、構造改革そのものを全否定するのは単純すぎるでしょう。また、曲がりなりにも多くの国民の支持を集めた小泉改革についても、その功罪を明らかにせねば国民の納得を得られません。
民主党のマニフェストにある「子ども手当て」や「高速道路無料化」等の政策についても、国民の支持や経済成長への寄与につながるものだとは思えません。新政権においては、本当に成長につながる案になるよう、再考していただきたいと思います。
新政権の枠組みへの不安もあります。民主党は参議院での勢力のことも考えてか、社民党や国民新党と連立を組む予定です。ですが、外交安保問題では社民党、歳出の見直しや削減では国民新党との意見が対立することも予期されます。とりわけ「護憲絶対政党」の社民党との連立に関しては、鳩山氏が天皇の「元首」明文化や9条改正も含めた真っ当な改憲案を発表していることに鑑みて、疑問を抱かざるを得ません。
それに加え、小沢代表代行の幹事長就任についても、しばしば報道されるような「二重権力構造」への不安があります。
鳩山新内閣の誕生はまもなくです。民社国連立与党の新内閣及び野党自民党の動きに対しては、いずれも是々非々で見守る必要があります。
私事ですが、不況の中苦難の多かった就職活動も無事終わり、一(いち)段落、一(ひと)安心といったところでしょうか。
秋篠宮家の悠仁親王殿下には、3歳の御誕生日をお迎えになりました。これからも親王殿下が健やかに成長されるよう、国民の1人としてお見守りしたいと存じます。
さて、丁度1週間前に衆議院議員選挙が行われました。
先々月の21日に天皇陛下には衆議院を解散され、先月の18日に陛下による公示が行われましたが、長期戦のなか麻生太郎内閣への逆風は火を見るよりも明らかでした。結果、大方の予想通り鳩山由紀夫代表率いる民主党が308議席を獲得し、次期政権を担うことが確定しました。一方、麻生内閣の連立与党である自由民主党及び公明党はそれぞれ119議席、21議席しか得られず、また大物候補が多数落選するなど、大敗を喫することになりました。自民党にとっては、93年の宮沢内閣以来の下野となります。それでも自公の獲得議席は、開票速報番組の各社の予想よりはマシだったというところでしょうか。
(参考)http://sankei.jp.msn.com/election2009/board/000.htm
自民党の敗因を1つに縛るのは困難です。小泉元首相退陣以降、安倍、福田、そして麻生の各元首相と1年毎に首相が交代するなどの政治不信増幅や、小泉改革による郵政、農業、医療、それに建設といった分野での支持基盤の揺らぎ等々、枚挙に暇がありません。
しかしやはり一番の問題は、麻生首相が、「郵政民営化に反対だった」発言の様に、与党の安定議席が4年前のいわゆる郵政選挙の結果であることを無視しているととれる動きをしたことではないでしょうか。首相は構造改革の一定の成果を認めつつも、「行き過ぎた市場原理主義と決別する」などと発言しました。http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2009/0806at/0806.htmlにもかかわらず、そもそも「市場原理主義」とは何なのかや、具体的にどこが「行き過ぎ」でどういう因果関係で弊害が出ているのか、そしてそのことへの対処はいかなるものかといった点について、首相から明確な説明を聞くことはできませんでした。これでは有権者の理解は得られません。
よって、今回の選挙の結果は必然だったといえます。
一方、同じことは鳩山代表にもいえます。鳩山氏はかつて「経済構造の改革をこれ以上先送りしては日本の未来が危ないと考えています」、「自民党は、規制改革に逆行する動きを見せています。これを許してはなりません」と述べたことがあります。http://www.hatoyama.gr.jp/speech/000909.htmlまた、小泉改革については当初「あたかもその主張を横取りしたかのように、私たちには思えた」と発言しています。http://www.hatoyama.gr.jp/speech/010712.html
しかし、最近では「アメリカが推し進めてきた市場原理主義、金融資本主義」は「経済社会の構造をグローバルスタンダード(実はアメリカンスタンダード)に合わせて改革していくべきだという思潮」であったとし、それは破綻したと述べています。小泉改革については「改革の名に値しないニセモノ改革」と断じました。http://www.hatoyama.gr.jp/speech/090223.html
勿論、時代の流れに合わせて発言内容が変更されるのはあり得ることです。しかし、米国で金融危機が起きたことによって、構造改革そのものを全否定するのは単純すぎるでしょう。また、曲がりなりにも多くの国民の支持を集めた小泉改革についても、その功罪を明らかにせねば国民の納得を得られません。
民主党のマニフェストにある「子ども手当て」や「高速道路無料化」等の政策についても、国民の支持や経済成長への寄与につながるものだとは思えません。新政権においては、本当に成長につながる案になるよう、再考していただきたいと思います。
新政権の枠組みへの不安もあります。民主党は参議院での勢力のことも考えてか、社民党や国民新党と連立を組む予定です。ですが、外交安保問題では社民党、歳出の見直しや削減では国民新党との意見が対立することも予期されます。とりわけ「護憲絶対政党」の社民党との連立に関しては、鳩山氏が天皇の「元首」明文化や9条改正も含めた真っ当な改憲案を発表していることに鑑みて、疑問を抱かざるを得ません。
それに加え、小沢代表代行の幹事長就任についても、しばしば報道されるような「二重権力構造」への不安があります。
鳩山新内閣の誕生はまもなくです。民社国連立与党の新内閣及び野党自民党の動きに対しては、いずれも是々非々で見守る必要があります。