音楽という芸術が何故衰退してゆくのかを今少し掘り下げて
意識もからめて述べてみる。
音楽文化を持って楽しんでいる生物は地球上で人間だけだ。
(クジラなどは言語なのか音楽なのかはわからない。
鳥のさえずりも言語の代替でありオウムなどの歌も刷り込み反復では
音楽とはいえないし芸術と言う概念を持っているのは生物では人間だけだろうから)
胎児でさえ音楽に反応する事実から
人間には遺伝子レベルで音楽を感覚的に理解する能力が元々備わっているのだろう。
太古の昔、自然の脅威に対する本能的畏怖の想いからなのか
人類に神や精霊という概念が生まれた時から始まった祭祀の時に
自然にあふれ出した声による唄と、拍手や足踏みが
神や精霊と交流するのを助ける事を、人々は直感的に感じ理解していったのだろう。
それ故に音楽は
人間が神聖なそれらのものたちと交流する為の波長合わせの手段として
不可分なものとなっていった。
世界中どこにいっても音のない宗教儀式を探し出す事はむつかしいだろう。
文明が発展し、音楽はそれぞれの文明、民族によって独自の進化をとげてゆくなかで
祭祀から独立した民族音楽が生まれ、その広がりのなかで
宗教や民族から離れた純粋な趣味嗜好のものとなって大衆化されていった。
太古の昔から大きく進化した音楽ではあるが
精神や意識が物理的な空気の振動の波動である音楽に影響を受け
胎児から大人まで音や音楽を聞きくことで精神や意識に影響を受ける事実は
クラッシックの子供への影響や脳内ホルモンの測定
ヘミシングなどの意識の変容実験などで実証されてはいても
根本的な原因は今も判明していない。
生物の中で人間だけが音楽文化を持ち、必要とした理由が必ずあるはずで
私がその一番の理由だと推測しているのは
人間の意識は量子的な物質で構成されている為に
音波という空気の波の影響を脳を通してだけでなく
量子エネルギー体である意識がダイレクトにその波動の影響を受け
共振したり干渉したりする事を回避する事が出来ないからだと思っている。
人間は可聴域の音波だけでなくそれ以下の低周波それ以上の高周波に晒されても
精神や身体に影響が出る事はモスキート音や低周波音症候群などさまざな事象で語られている。
また人間の脳波による意識の状態は一般的に
γ(ガンマ)脳波 26~70ヘルツ以上 不安で、興奮している状態 認知機能を向上させる
β(ベータ)脳波 14~34ヘルツ 少し緊張し心配したりの普通の思考状態 筋肉運動時
α(アルファ)脳波 8~14ヘルツ リラックスし、何かに没頭している状態
θ(シータ)脳波 4~8ヘルツ 夢を見ている状態や深い瞑想状態
δ(デルタ)脳波 4ヘルツ以下 夢を見ない、深い睡眠状態
と科学的に解明されていて、
人間の意識がヘルツという波長の単位で測定できるものと深い関係性がある事がわかる。
脳波という点で分析すると波長が長いθ波が
太古の神や精霊との交流の時の状態が近いのではないかと推測はできる。
人間はそれぞれ固有の波動をもっている。
これだけでは怪しい波動商法と同じになってしまうから私は言い方を変える。
人間はそれぞれ声という固有の波動を持っている。
障害をお持ちで声を生まれながら持つ事が出来ない方も中にはいらっしゃるだろうが、
多くの人は自分の声を持ち日々暮らしているだろう。
身近な人の声なら何十年経っていても聞けばわかるほど、
声とその人のパーソナルな個性は同一とみなされ記憶される。
人間の声は主に頭蓋骨の大きさ骨格と喉の長さや声帯の大きさによって決まるが
その人の身体的特徴が音声という人それぞれの波動に変換されている。
人の声は声門が科学的に分析され個人の特定に使われるほど個別のものである事は周知の事実だ。
一卵性双生児の場合、私の経験から言って
身体的な外見はそっくりなので、声も似ている場合がほとんどだ。
つまり彼ら彼女らの声は本人にたちが意識して発声した場合聞き分ける事は他人にはむつかしい。
だが装置を使ってデジタル的に計測すれば、
一般人とは次元の違うレベルでのシンクロ率をしめす数値は出るだろうが
必ずそれぞれが波形や数値で特定する事ができるだろう。
この事から人間はそれぞれ数値化できる身体に見合った固有の波動を持っていると
声を根拠とした場合は断言してよいだろう。
『すべての芸術は絶えず音楽の状態に憧れる』 ③ 映画『歓びを歌にのせて』 歌と癒し。
の記事にも書いたが
私はカラオケが気持ちよくストレス発散や癒しの効果があるのは
発声で自身の身体が自身固有の波動で振動しながら声を出す事と
スピーカーから自分の声を耳と体全体でさらに受ける事で
共振作用から自身の意識の波動を強める事が出来るからだと思っている。
歌の練習やボイストレーニングを続けると、自身の声に芯のような厚みが出来てくる。
そうすると、声の魅力は明らかに増しその人の個人の活力も
明確に強まってゆく感じがする。
つまり量子エネルギー体である意識は
音声波動によってエネルギーの供給を受ける事が出来ていると私は思う。
法事の席でお坊さんが意識についてこんな話しをした。
意識の在り処を仮に脳と仮定して機械の例えとしてコンピューターの部品の
HDD(ハードディスク OSやソフトを記憶しておく装置)がよく上げられるが
それより脳はTVやラジオの電波を捉えるチューナーの方がより近いというものだった。
私もこの意見に賛成で、意識というのは常に目的や好奇心、本能などさまざまな
思考が飛び交う中、常に自分の嗜好性にあった電波、波動(情報)を捜して
それに合わせようとする性質がある。
その極端な例が洗脳や麻薬中毒で、強い波動に晒され続けると
脳の神経伝達が単純化され、意識全体がその波動の共振状態から
抜け出す事が出来なくなってしまう。
私は脳科学は全く解らないが、洗脳状態の脳波を調べ
それと干渉を起こすような波動を脳や体全体に送り続ければ
洗脳は解けるのではないかと推測する。
洗脳解除の専門家の苫米地氏が読まれれば
そんな単純なものではないと言われるだろうが。
脳は神経細胞であるニューロンによる電気信号よる膨大な量の情報の伝達を行っているわけだが
その事だけで意識がどのように生まれるのかどこにあるのかは今だわかってはいない。
現在、量子論と意識を結びつける研究も理論もあり、今の段階では立証不可能な理論ではあるが
量子コンピューターが開発される近未来(10~20年以内)には
意識というもののシステムの解明とはっきりとした所在が証明されるのではないだろうか。
意識が仮に私が言うように量子エネルギー体であったなら
意識は量子論的特長を持つ事になる。
それは光と同じ、波の特性と粒子の特性を同時に持つというものだ。
人類が音楽を必要とした理由は
意識が波動の特性を持っているが為に神や精霊との交流する時に
シンクロ率を高め効率的な波動調整をする為と、
それによって神などの高い波動のエネルギーを
量子的意識が受け取る事が出来たからだと私は思う。
また何故音楽が衰退してゆくのかという理由は
エネルギー転換により、意識の波動調整をするのに
わざわざ音楽を媒体とする必要がなくなってゆくからにほかならない。
エネルギーの転換により、縦(ヴァーチカル垂直)方向へ向かうエネルギーが
日々強まっている。
それは今までのような努力や修行などしなくても人類が神と呼んだレベルの波動域と
意識での交流を持つ事を可能にした。
それ故に
人類の意識全体がその影響を受け、
神との内的交流の代替であった音楽をはじめとする今の物質的芸術全般が
衰退してゆく運命にあるのだ。
日本の若者たちにおきている現象は音楽という波動芸術の影響力が
縦に向かうエネルギーの強まりにより弱まってしまった結果であると
デンパな結論を提示しておこう。
音楽芸術に代替になるものが何であるかは
この文章を読んで
ムズムズした方々がそれぞれの想像の翼で描くのに今はまかせようと思う。
感情を手放してゆく事が日常化した時代が到来するとき
情緒的感性の上になりたっていた芸術や芸能は消えてゆく運命にある。