父と桜

今日は快晴、空が青く広がりました。
気温もぐんぐん上昇し、まさに春本番を迎えた感じです。

あなたのところは桜はもう見ごろを迎えていますか？

私はこのところ毎日桜を見に出かけているのですが
今日もまた桜を見に行きました。

ただし、今日はちょっと山手にある枝垂桜を見に行ってみました。
奥の方だから、きっとまだ咲いていないだろうな
ということは予想できていましたが
先日からずっと気になっていたので行くことにしました。

結果は予想通りにまだつぼみが固くて
見ごろまでは1週間ぐらいかかりそうです。
来週末ぐらいにまた行ってみようかなと考えています。

さて、桜が見ごろを迎える頃になると
私はどうしても父のことを想います。

私の父は3年前の3月24日に亡くなりました。
時々ひょっこり面白いことを言い笑わせていた父。
でも最後には認知症が進んで笑顔も見られなくなっていました。
特別養護老人ホームに入所し、そこで亡くなったのですが
父にかかわってくださった方が
「もうすぐ、桜が咲くから一緒に見に行きましょうね。
　〇〇駅の桜がきれいなんでしょう？見に行きましょう。」
といつも声をかけて励ましてくださっていたそうです。

父は国鉄マンで、いまのJRの職員でした。
ホームの方は、父のために駅長の帽子をネットで購入し
枕元においてくださっていました。
その心遣いが有難く嬉しく感じていた私です。

父も元気が残っているころには
「〇〇駅の桜を見に行きましょう。」
と言われたらにっこりしていたそうです。

しかし、自分の命の限界を感じるようになっていたのか
最後ごろには笑顔もなくなったそうです。

そして、桜がまだ咲かなかった3年前の3月24日、
父はとうとうその年の桜を見ることもなく亡くなりました。

見せてあげたかったな、一緒に行きたかったな、
つくづくそう思った私です。

でも、今年、私はあちこちの桜をたくさん見ています。
どこかで父も私と一緒に桜を楽しんでいてくれるのではないか
そんな気がしてなりません。