晴れときどき風

ノンキな主婦が時に風に吹かれながら送る平凡な毎日。

「プリンセス・トヨトミ」読了。

2009年04月29日 15時33分57秒 | 趣味
ほぼ一ヶ月、編み物にかかりきりで本を読めず・・・
さあ、読むぞと張り切って選んだのが
万城目学著「プリンセス・トヨトミ」。
さすがに「鴨川ホルモー」「鹿男あおによし」を書いた人。
これも荒唐無稽だーーー
「5月末日大阪全停止」って帯を見ただけでも ふふって笑えた。
なぜ停止したのか・・・


ここからはネタバレ
これから読もうと思っている方は注意


あの大阪城の下に国会議事堂があるんだよ。
なんのかって言えば、「大阪国」の。
そしてやることは唯一つ。
豊臣の末裔の王女を守ること。
そして国民は大阪の男全員
これは明治の政府から正式に認められたもの。
けれど文書は一切ない。

そこに会計検査院が乗り込み、
いろんな顛末の挙句、そうとはしらずに王女を拘束してしまった。

そのとき大阪国は・・・

とまあ不思議なお話であります。

会計検査院の話と、女の子になりたい肥満気味の男の子の話が同時進行で語られ、クロスし結末へと向かっていくわけですが。

この女の子になろうとする真田大輔が臆病だけど健気で勇気を感じさせて、
少し胸が痛くなりました。

解決に至る部分には少し不満が。
大集結した大阪国民、結局話し合いしか手段は持たず。
たまさか相手が大阪出身でうまく行ったわけですが。
これでこれから先も守っていけるのかと不安になりました。

守っているのは王女だけではなく、父から息子への思いというのが、
検査院の松平の思いと重なっただけで。

総理大臣の真田さんは、いいね
男気を感じさせて、それでいて冷静で。
橋場茶子もいいね。 大事なものがちゃんと分かっていて。


全体としてはなかなか面白かったです