「しゃばけ」を読んで、ああ、やっぱり本は楽しいなあ。こういう時間を持てることが幸せかも・・・なんて思っていたら ふいに小さいときの事を思い出しました。
私は体が弱くて、小学校低学年の一時期 体育はほとんど見学をしていました。
窓から皆の体育の授業を見ていると先生が寄ってきて「今日は顔色が悪いから、もう帰りなさい」と言われることもしょっちゅう。早退ばかりしていました。
勉強は嫌いではなかったけど、とても人見知りで中休みや昼休みには姉が様子を見に来てくれるような子だったので、仲のいい子もいず、なにより家で本を読んだり絵を描いたりするのが好きだったので早退は全然苦痛ではありませんでした。
一人でランドセルを背負い校庭を横切ると、講堂に併設されている図書館に寄ります。
授業中なので子供は誰もいません。
図書館の先生もいつもの事なので何も言わずお仕事をしています。
三方の壁じゅう本がぎっしり詰まった板張りで清潔な図書館はとても静かで、大きな窓から柔らかい光りが射していました。
私は床に寝っころがって何冊もの本の品定めをしたり、大きい丸テーブルで短めの本を読みきったり。
そして気に入った本を必ず一冊借りて家に帰ります。
その後、我が家には激震が走り、短い間に2度の引越し、転校。
家族中が大変な時期だったので、誰もが私が体が弱いという事を忘れてしまっていました。
私も、家にいることがそんなに好きじゃなくなっていたので、体育が見学じゃなくても早退できなくても平気になりました。
新しい環境になんとか早く慣れようと私なりに頑張り、あんなに人見知りだった子が、次の学年では学級委員に選ばれるほど八方美人になりました。
新しい学校では本を借りなくなりました。
どちらの学校も図書館がなかったんです。
学級文庫というもので、教室の後ろや廊下に少しの本が並んでいるだけ。
もう寝っころがって本を眺めることも大きな丸テーブルで本を読む事も出来なかった。
その時はその事を淋しいとも思わないくらい気持ちが緊張していたんだと思います。
今、一度だけ 昔の行きたい場所、戻りたい瞬間に戻してあげると言われたら、あの図書館に戻りたいなあ。
静かで窓からの日差しを独り占めしていたあの図書館へ。
でも、一瞬だけね。そのあとに続く厄災まで体験させられたらたまらないからさ。
私は体が弱くて、小学校低学年の一時期 体育はほとんど見学をしていました。
窓から皆の体育の授業を見ていると先生が寄ってきて「今日は顔色が悪いから、もう帰りなさい」と言われることもしょっちゅう。早退ばかりしていました。
勉強は嫌いではなかったけど、とても人見知りで中休みや昼休みには姉が様子を見に来てくれるような子だったので、仲のいい子もいず、なにより家で本を読んだり絵を描いたりするのが好きだったので早退は全然苦痛ではありませんでした。
一人でランドセルを背負い校庭を横切ると、講堂に併設されている図書館に寄ります。
授業中なので子供は誰もいません。
図書館の先生もいつもの事なので何も言わずお仕事をしています。
三方の壁じゅう本がぎっしり詰まった板張りで清潔な図書館はとても静かで、大きな窓から柔らかい光りが射していました。
私は床に寝っころがって何冊もの本の品定めをしたり、大きい丸テーブルで短めの本を読みきったり。
そして気に入った本を必ず一冊借りて家に帰ります。
その後、我が家には激震が走り、短い間に2度の引越し、転校。
家族中が大変な時期だったので、誰もが私が体が弱いという事を忘れてしまっていました。
私も、家にいることがそんなに好きじゃなくなっていたので、体育が見学じゃなくても早退できなくても平気になりました。
新しい環境になんとか早く慣れようと私なりに頑張り、あんなに人見知りだった子が、次の学年では学級委員に選ばれるほど八方美人になりました。
新しい学校では本を借りなくなりました。
どちらの学校も図書館がなかったんです。
学級文庫というもので、教室の後ろや廊下に少しの本が並んでいるだけ。
もう寝っころがって本を眺めることも大きな丸テーブルで本を読む事も出来なかった。
その時はその事を淋しいとも思わないくらい気持ちが緊張していたんだと思います。
今、一度だけ 昔の行きたい場所、戻りたい瞬間に戻してあげると言われたら、あの図書館に戻りたいなあ。
静かで窓からの日差しを独り占めしていたあの図書館へ。
でも、一瞬だけね。そのあとに続く厄災まで体験させられたらたまらないからさ。