晴れときどき風

ノンキな主婦が時に風に吹かれながら送る平凡な毎日。

「弥勒の掌」読了。

2010年02月09日 10時39分27秒 | 趣味
我孫子武丸著。
初めて読む作家さんです。
警察小説ではなく、捜査小説だとか。

とてもいけすかない男二人。
教え子との不倫が原因で家庭内別居をしている冴えない教師、辻。(冴えない以上に、身勝手。且つあまり懲りてない様子だねえ)
汚職警官で女性蔑視の感がある中年男性、蛯原。(女は抱いてさえおけば満足していると思ってる)
この二人の妻がラブホテルで殺害される。
どうやら新興宗教「弥勒の掌(て)」が関係しているらしい。

しり込みしがちな辻を引き込み、妻を殺した犯人に復讐するため「弥勒の掌」を探る蛯原。


これがね、感情移入できないのよ。男二人がなんとも・・・
辻なんて、妻が失踪して探そうともせず、かえって清々してたし。
蛯原も妻の体しか覚えてない感じだし。
殺された奥さんのついても詳しくは語られてないし。(ここが鍵だね)

それでも、テンポよく話は進み、一気に読まされてしまいます。

この宗教団体の正体、怖いけど、案外こんなものかとも思う。

そして、ラストの意外性!
ええぇぇ~~!!

どっか伏線あったっけ? 私がまったく気づかなかっただけ?

ということで、注意を払い頭を使えば読者でも犯人が分かる、というものではないです。

つまり、二人とも自分自身の罪に絡めとられ、弥勒の掌で踊らされていただけ。
それは情報という現代の魔の掌なんですね。

後味はあまり良くないよ。(笑)

覚書・・・6日。仕事で疲れている次男を誘い、次男の行きたい所に出かける。
次男が、中・高校時代を過ごした吉祥寺。校舎が移転、新築されたので見に行く。
入試直後だし、不祥事があったばかりなので、中には入れず、立派な校舎を入り口からみてため息。すごい綺麗だ。井の頭公園を通り、旧校舎跡へ。でかいマンションが建設中だった。シンボルの桜もなくなって。少し寂しい。そして、学生時代に通ったという中華料理屋さんや、本屋さんを見てまわり、本人は満足した様子。美味しい海鮮のお昼も食べたし、洒落た喫茶店で高いジュースも飲んだし、少しは元気でた?