宮本輝著。
短い結婚生活に破れ、いまだ立ち直れない佐和子は、ふと亡き祖父が自分に遺した、若き日の日記の事を思い出す。
父母や兄弟ではなく、自分だけが読むことを許された古い日記。
その日記に隠された祖父の真実を探すため、滝井というフランス語に堪能な男性とヨーロッパに旅立つ佐和子。
そこで見つけた真実とは・・・
私達は、佐和子の目を頭を借りて、祖父・祐介の日記を読み、謎に捉まる。
そして、佐和子を通じて真実探しの旅に出る。
気持ちは、佐和子になってしまうんですね。
祖父の真実と、佐和子の再生の物語が両方描かれているけど、ミステリー好きな私は、やはり佐和子として読んでしまっていました。
それだけ、佐和子と自分が同化していたということで、それが宮本輝の思惑だとしたら、まんまとはまったわけで。
パリで重要な事実を知ってるかも知れない人を探し当てたところで上巻が終わってます。
さて下巻は、と探してもない!
この本、買ったまま忘れてた数冊の中にあったもので、何の考えもなしに読み始めたら、
おもしろい!
慌てて下巻を古本屋さんに買いに行き、一気読み。
なにかと考えさせられる本でした。
戦争に突っ走って行った人間のエゴ。帝国主義。
戦争で人を傷つけ、自らも深い傷を負い、いまだ終止符を打てない人たち。
民族の特性。民族主義。差別。
とりわけドイツやユダヤの人たちの傷。
生きていくための真実や正義。
権力や金を持った人ほど、簡単に人を裏切るという事実。
日本人はそれほど真摯に先の大戦などに向き合っただろうか。
今だって、領土を市場と変えただけで、侵略は続いているのではないだろうか。
つれづれと考えても、今のこの日本で、のほほんと生きている私には皆目分からないことだらけです。
そんな大層な事を考えながらも、一番気にかかったのは、佐和子が離婚の際に夫から言われた言葉。
「お前には、どこも悪いところはない。だけど、いいところもぜんぜんないんだ。
女としての魅力も、人間としての味わいも、まったく皆無だ。」
うわっ。きつっ。
私にはあるのか?魅力・味わい。
そんなことをずっと考えてしまった。
今朝、夫にこの話をし、「結婚30年も経てば、女としての魅力は少なくともあなたにとってはないよね。でも味わいはあるんだろうか。味わいってどんなもんだろう。」
というと、「味わいはあるんじゃない? そのポケッとしたとこ。」だって。
これは単に老化現象だろうが! それが味わいなら、今後さらに増して来るぞ!!
なんて日記書いてる場合じゃないんだ
はがき制作のフリーソフト探さなきゃ。
前は「筆王」が入ってたんだけど、壊れて修理に出したら消えちゃったんだよね。
同窓会の通知を出す日は近づいてる・・・
画像は、今年も咲いてた「白いタンポポ」
短い結婚生活に破れ、いまだ立ち直れない佐和子は、ふと亡き祖父が自分に遺した、若き日の日記の事を思い出す。
父母や兄弟ではなく、自分だけが読むことを許された古い日記。
その日記に隠された祖父の真実を探すため、滝井というフランス語に堪能な男性とヨーロッパに旅立つ佐和子。
そこで見つけた真実とは・・・
私達は、佐和子の目を頭を借りて、祖父・祐介の日記を読み、謎に捉まる。
そして、佐和子を通じて真実探しの旅に出る。
気持ちは、佐和子になってしまうんですね。
祖父の真実と、佐和子の再生の物語が両方描かれているけど、ミステリー好きな私は、やはり佐和子として読んでしまっていました。
それだけ、佐和子と自分が同化していたということで、それが宮本輝の思惑だとしたら、まんまとはまったわけで。
パリで重要な事実を知ってるかも知れない人を探し当てたところで上巻が終わってます。
さて下巻は、と探してもない!
この本、買ったまま忘れてた数冊の中にあったもので、何の考えもなしに読み始めたら、
おもしろい!
慌てて下巻を古本屋さんに買いに行き、一気読み。
なにかと考えさせられる本でした。
戦争に突っ走って行った人間のエゴ。帝国主義。
戦争で人を傷つけ、自らも深い傷を負い、いまだ終止符を打てない人たち。
民族の特性。民族主義。差別。
とりわけドイツやユダヤの人たちの傷。
生きていくための真実や正義。
権力や金を持った人ほど、簡単に人を裏切るという事実。
日本人はそれほど真摯に先の大戦などに向き合っただろうか。
今だって、領土を市場と変えただけで、侵略は続いているのではないだろうか。
つれづれと考えても、今のこの日本で、のほほんと生きている私には皆目分からないことだらけです。
そんな大層な事を考えながらも、一番気にかかったのは、佐和子が離婚の際に夫から言われた言葉。
「お前には、どこも悪いところはない。だけど、いいところもぜんぜんないんだ。
女としての魅力も、人間としての味わいも、まったく皆無だ。」
うわっ。きつっ。
私にはあるのか?魅力・味わい。
そんなことをずっと考えてしまった。
今朝、夫にこの話をし、「結婚30年も経てば、女としての魅力は少なくともあなたにとってはないよね。でも味わいはあるんだろうか。味わいってどんなもんだろう。」
というと、「味わいはあるんじゃない? そのポケッとしたとこ。」だって。
これは単に老化現象だろうが! それが味わいなら、今後さらに増して来るぞ!!
なんて日記書いてる場合じゃないんだ
はがき制作のフリーソフト探さなきゃ。
前は「筆王」が入ってたんだけど、壊れて修理に出したら消えちゃったんだよね。
同窓会の通知を出す日は近づいてる・・・
画像は、今年も咲いてた「白いタンポポ」