晴れときどき風

ノンキな主婦が時に風に吹かれながら送る平凡な毎日。

「6TEEN」読みました。

2010年02月05日 11時09分45秒 | 趣味
石田衣良著。

「4TEEN」の四人が16才になりました。
進む高校が違い、少し環境が変わった四人。
でも、四人は何も変わらない。
相変わらず退屈と、将来なんて全然見えなくて焦る気持ちは続いていて。

そして、純粋で。

10の短編です。

どういうんだろう。
この時期って、男の子のほうが純粋で、友達への思いが強いのかな。
石田さんがそう思いたいのかな。

裏切りも少しあったりするけど、四人ともいい子で。いい子すぎて。
特に語り部であるテツロー。

なんだか、甘い。

16の男子の性なども扱ってるけど・・・それさえ甘い香りがしそう。
私が穢れきっているせいか。

ジュンが「人にはいえないような、でもちょっといいエピソードをたくさんつくって、誰かと分け合う。普通の人間にはそれくらいで十分なのかもしれないな。生きている意味なんて。」と友達の死に際して言うけれど、きっとこれがこの本の主題。
人は誰かと繋がって生きてる。
繋がらなければ生きている事の意味さえ感じられないんだ。


「秋の日のベンチ」は、内容じゃなく、どことなく文章に違和感を感じた。
なぜかはわからない。

全体的に物足りないのは、一篇が短いせいか。
読後感は、もちろん爽やか。

「4TEEN」を再読してから読めば、もうちょっと楽しめただろうな。
惜しいことをした。



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