東京の田舎から

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床屋政談?・・・NHK日曜討論の脱CO2

2020-11-20 12:57:56 | 時事問題

 令和2年11月1日のNHK日曜討論を、聴くともなく聞いていた。最初に菅首相が所信表明演説で述べた「2050年に、全体として、二酸化炭素ガス排出ゼロ」を取り上げていた。しかし、菅首相の所信表明演説での発言は、「目指すだけ」である。「絶対にする」とは、言っていないと筆者は理解しているが・・・? あくまでも目指すだけである。その頃、29年後には、首相は代わっているし・・・?

 共産党は、日本学術会議の任命拒否について、「これだけ国民世論が高まっているから・・」とのこと、「ハッ?!」、騒いでいるのは、共産党と立憲民主党だけではないのか? 「左翼の利権」を失っては大変と騒いでいるだけである。 大多数の国民にとっては、「日本学術会議など有っても無くても関係ない」のですがネェ~。アホらしい。だいたい、高額な費用ばかり使いながら、何か、画期的な提言でもしたか?

 さて、本題の「脱炭素」の件、まさに「床屋談義」程度の内容であった。「アホらしい」。時間の無駄である。

 曰く、共産党からは、「ドイツの再生エネルギーは40%だ」「これをベースロード電源にしていくべきだ」とのことであった。原発に “しがみつく” のでなく、ビジネスチャンスとしてこれを増やすべき」とも・・・。しかし、これについては、自民党からは、「欧州では欧州全域の送電網で調整していて、ドイツはフランスの原発を活用している」旨の発言がされていた。その程度の認識はあったようである。しかし、その後がいけない。「水素」とか、リサイクル、洋上風力とか、アホとしか思えない発言を始めた。

 水素は、化石燃料を使って製造するか、水の電気分解で製造する。共に、他のエネネギーを使って「水素」というエネルギーに変換しているだけである。これを知らないのだろうか? 水素というエネルギーがどこかに固まって存在しているとでも考えているのか? 洋上風力発電は「風任せ」の発電である。日本は欧州のような風況には恵まれていない。また、送電の問題もある。これを勘案すれば、それ程に期待はできない。

 お笑いは国民民主党の「電気自動車」である。そこで使う電気はどうするのか? 馬鹿丸出しである。まさか、コンセントに接続すれば、充電できるとでも思っていないでしょうネ!!その元が問題なんだよ!

   野党は、声を揃えて「原発に依存しない」と言っている。そして、「石炭火力の新設計画は逆行だ」とも言っていた。現在、日本の石炭火力は、二酸化炭素の排出を極力抑え、高効率化したものである。古いものを廃棄して更新するのであろう。これは二酸化炭素の排出低減に効果的であり、逆行ではない。

 そして、大体の意見は「原発廃止」と「再生可能エネルギー」、そして「省エネ」である。そして、「技術革新」でビジネスチャンスを創り、雇用の増大に繋げると、夢のようなことを言う。不勉強も甚だしく、ふざけているとしか思えない。「オイオイ」、「テメエら」は、妄想を「言いっ放し」で、その実現は、普段、冷遇している研究者・技術者に丸投げではないか。ふざけるな!! 

 2050年までは残り29年である。技術革新をいくらしても、化石燃料に含まれている「存在しているものを消すこと」はできない。脱二酸化炭素を完全に達成すること困難であろう。

 フランスのように原発依存度80~90%で、欧州全体で需給調整している国と比べられても困るのである。

 脱二酸化炭素を完全にするには、二酸化炭素を吸収して固形化できるような技術でもできないと無理である。植物に吸収させようとしても、現状以上の植林地は少ない。そもそも植林しても適切な管理をしなければ、二酸化炭素の吸収は期待できないどころか、排出の元となってしまう可能性すら考えられるのである。しかし、林業従事者は破滅的に少ない。誰が適切な管理をするのか?

 尤も、国民全体が、江戸時代~明治時代の生活に戻る覚悟をすれば話は別であるが。それにしても、この連中は、何故、日本とは国土が置かれた条件が全く異なる、欧州の真似をしたがるのか? 日本には日本に合ったシステムがある筈である。付け加えれば、ドイツの脱二酸化炭素は虚構である。電力の安定化のために古くて効率の悪い石炭火力を使っている。また、欧州全体で電力の融通をしている。

 今のまま、原発を使わずに「二酸化炭素排出ゼロ」を目指すのであれば、電気料金は高騰し、国際競争力が無くなり、産業は衰退し、日本は、経済的な三流国に転落することは必至である。「ビジネスチャンス」とは空想である。

 パリ協定とは、環境教信者であるバカ、あるいは、国家の力を弱めたい連中、欲得づくで加入している国々の集まりでした協定である。その証拠に、二酸化炭素の取引などという、「地球全体の二酸化炭素排出量を減らす目的」をねじ曲げて、二酸化炭素の排出が少ない国の排出権を排出の多い国との間で売買して儲ける国、こんなときだけ、発展途上国だと言い張り、二酸化炭素を世界全体の排出量の28%も排出しているチャイナは免責され、世界全体の僅か3.4%しか排出しかない日本は、二酸化炭素排出権という、空気の取引でとんでもない高額な費用を支払わされて、国富を流出させている。米国のトランプ大統領の「パリ協定離脱宣言」は、まさに国益を考えている選択であり、正しいのである。

 なお、環境教信者の崇めている? 電気自動車は、決して脱二酸化炭素に有効ではなく、本来で有れば購入費も維持費も安くはない。最大の維持費である燃料代が安いのは、詐欺をしているからである。エコに良いと欺し、税制で様々な優遇をさせ、車両の購入でも優遇させている。そして、充電のための電気を作る発電所では、二酸化炭素を排出しているのである。これの何処がエコなのか?

 また、ガソリン車に課せられているガソリン税を支払っていない。すなわち、ガソリン車の税金で維持管理されている道路を、電気自動車はただで使っている。電気自動車が増えれば道路の維持管理費は誰が支払うのか? また、電気自動車に使う蓄電池の製造に使う二酸化炭素の排出を勘定していない。このように、電気自動車は、見せかけのエコであり、詐欺で成立しているエコである。更に、もし、電気自動車が増えたとき、その充電に使う莫大な量の電力はどうするのか? 感覚的には、もし、全ての自動車が電気自動車になれば、現在の発電量の2倍もの電力が必要になるのではないか? と考える。その発電を「太陽光と風力」で賄う、とは、まさにお笑いにもならない。電気自動車を崇めさせている奴らは詐欺師であり、エコと信じて崇めている奴はバカか吝嗇な輩である。否、何も考えていないのかも知れない。否、「エコ」ではなく「エゴ」である。

 なお、電気自動車を推進しているのは、チャイナである。世界一の二酸化炭素を排出しながら、発電での二酸化炭素の排出を低減せずに、末端の電気自動車を推進するのは、米国に握られている自動車の覇権をチャイナが盗ろうとしている目的を隠しての行動なのである。すなわち、チャイナが、電気自動車で主流を占めて、そのインフラ、充電、電池などの規格を分捕り、チャイナの覇権の一角としたい目的なのである。ここでも、覇権戦争が行われているのである。チャイナの覇権詐欺に加担してはならない。

 なお、再生可能エネルギーで安定なのは、水力と地熱である。この利用拡充のことを殆ど聞かない。やれ太陽光だ、風力だ、と外国のもの真似ばかりをバカか、利権屋が言う。これらは、甚大な環境破壊をして森林の二酸化炭素の吸収を減らしている。このことには気がついていないのか? そして、その製造までの二酸化炭素の排出、劣化してからの廃棄で生じる大きな問題を忘れているが如くトボケている。

 しかし、何れにしても、化石エネルギーは近いうちに枯渇すると言われている。天然ガスの寿命は少し長いと推定されてはいるが・・・。

 再生可能エネルギーである水力、地熱、太陽光、風力は、その建設・利用に大きな環境破壊を伴う。環境破壊は「環境教信者」の反対でできない。原子力発電は「核恐怖教信者」の反対で新設どころか、再稼働すらできない。化石燃料の利用は「地球温暖化教信者」の反対でできなくなる。そうだとすれば、やはり、江戸時代の生活に戻るしかないのか? 尤も、江戸時代の後期には、木材は利用し尽くされていて、文明崩壊の寸前であった。それを救ったのが、化石燃料と水力発電であった。これらを環境破壊の元凶として否定するのであれば、今現在、太陽から与えられているエネルギーだけで生きるしかない。人間以外の、他の動物は、全て、今、現在、太陽から与えられているエネルギーだけで生きている。そうであれば、人間も古代人の生活に戻るしかなく、人口は、大幅に減少するしかない。文明の崩壊である。欲深とバカが文明を崩壊させる? 嗚呼・・・。

【了】

【追記】

 この記事を書いた後に、日本経済新聞(電子版)に「CO2の地下貯留で実質ゼロへ」との記事があった。

 記事では、「日米豪と東南アジア諸国連合(ASEAN)各国が、温暖化ガス削減に向けた新たな手法で連携する」とのことである。

 記事の要旨は、例えば、火力発電所から排出されたCO2を、圧縮したり、特殊な液体に吸収させて、井戸で地下に埋める手法である。北米では既に実用化されていて、欧州では、これを北海に埋める実証実験がされているとのことである。

 筆者がこの記事を読んで感じたのは、何れの方法でも、その処理にエネルギーを使うこと。地下に、圧縮して貯留しても、無制限に貯留はできないこと(記事では10年分程度とあった)、将来に吹き出してしまう可能性も考えられるので、やはり、解決には、安価に、すなわち、エネルギーの消費を少なく、固体化する技術しか無いのではないかと、この記事の手法は、福島原発の処理水タンクの考え方の大型版の域を出ていないように感じたものである。何もしないより良いが・・・。

【追記・了】

 



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