おじさんとおばさんのつぶやき出張所

2002年から「おじさんとおばさんのつぶやき」というHPで書いていた記事をこちらのブログで書いていきます。

選挙戦演説の報道は必ずファクトチェックを

2017年10月08日 11時17分22秒 | つぶやき
2017年10月6日


朝日新聞には政治家らの発言が事実に即しているか、誤りがないかを検証する「ファクトチェック」が掲載されています。最近のものでは

安倍晋三首相の
「かつて1990年代、新党ブームがあった。この新党ブームが生み出したものは何か。それは残念ながら政治の混乱と経済の低迷でありました。」(9月30日、京都府舞鶴市で開かれた自民党の国政報告会で)
という発言について「新党の相次ぐ誕生と経済の低迷に直接の因果関係があるとは言えず、安倍首相の主張は正しいとは言えない。」と結論づけています。(2017年10月4日朝刊)

同じく安倍晋三首相の
「この自衛隊の存在自体に対して、憲法、これは朝日新聞の調査で憲法学者の7割以上が憲法違反だといっているわけでありますし……」(9月25日、NHKのニュース番組で)
については26年前の調査であって、直近の調査(2015年6月下旬)では41%であることからも、「現在の憲法学者の見解を説明するために用いるデータとしては適切とは言えない。」としています。(2017年10月5日朝刊)

でもこのファクトチェックを知らなければ安倍首相の発言が正しいと信じて、発言のとおりに思い込まされてしまうでしょう。

どうして正確でないことをこのように力強くはっきり言い切ることができるのか、断言するには必ず根拠が必要だと思っているおじさんには不思議でたまりません。

このような発言の中で最も印象に残っているのは「丁寧に説明する」という言葉です。これまでに何度も口にしています。

「安保関連法」のときもそうですし、その前の特定秘密保護法、安全保障関連法の前提となる「集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更」の閣議決定でも言っていたはずです。

しかしこれまでにそのような説明があったということを聞いたことがありません。「安倍首相 何度も「丁寧な説明」 はたして実行は?」(毎日新聞2017年6月22日 21時53分)でもこのことを指摘しています。

そのように何の説明もしないまま7月24日の閉会中審査でもまた、加計学園の問題について「常に国民目線で丁寧に説明したい。」と発言を繰り返しています。しかし2ヶ月半たった今でも説明を聞いて言いません。

それなのに衆院解散を表明した9月25日の記者会見では、学校法人「森友学園」「加計学園」を巡る問題について「丁寧に説明する努力を続けてきた。今後もその考えに変わりはない」と言っています。国民の大多数は納得していない状況でです(朝日新聞の9月9,10日の世論調査では首相の説明が「十分でない」が79%)。



このような発言をテレビやラジオで報道する際に、「そのような説明は確認されていない。」とか「ごく一部の集まりの場で説明されただけである。」(WiLLという月刊誌の2015年8月号で説明されているということがニュースサイト「リテラ」に「安倍首相が安保法制の“丁寧な説明”のため雑誌に…でも選んだのはヘイト雑誌「WiLL」(笑)」というタイトルでに書かれている。)のように発言が事実でないことを同時に報道できないものでしょうか。

同時に報道することが無理でも、朝日新聞のファクトチェックのようにできるだけ早い機会に発言を検証して報道して欲しいと思うのです。

特にこれからの選挙戦での演説では、報道によって有権者の意識が変わるでしょう。だから必要なのです。せめてNHKだけでも。


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