先日、プレステ2の「機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙」を買ってきて、現在ちょいちょいプレイしています。せっかくだから前作もおさらいしてみようかと思って、もう何年も前に一通りクリアしている「機動戦士ガンダム」を引っ張りだしてみました。ケース裏には「“プレイステーション2”で甦る、20世紀最後のガンダム!!」と書いてあって、それが何の売りになるんだと笑ってしまいますが…。
本作は地上戦に特化したアクションゲームで、その特徴は重量感にあります。とにかく動きが鈍い! もちろん敵味方ともに鈍いのでゲームとしては成立しているのですが、これ以前のバンダイのへろへろガンダムゲームに比べたら異常とも言える重さ、近年のガンダムゲームでもその後を継いだものはありません。もっとも、この重さが似合うのは一年戦争時代の兵器に限るかもしれませんが。
オープニングムービー。重量感とリアリティーはこれまでのガンダムのイメージと一線を画しています。凄いです。凄いんだけど、なんか変な部分が幾つかあります。やたらと長いハイパーハンマー、ザクの胴体を斬るのにジャンプするガンダム…。
ゲームにはストーリーモードとタクティカルバトルモードがあります。ストーリーモードはアムロの戦いを再現したもので、コロニー内の戦闘と地球上のジャブローまでの戦いです。とにかく重いので慣れるまで大変です。適当に撃っていたらビームライフルはすぐに弾切れするし、ビームサーベルはリーチが無い上に踏み込みもしてくれないので、非常にもどかしいです。弾速は普通に速いので、見てからでは避けられません。地形の影に隠れたりしながら地味に戦う必要があります。それが面白いのですけどね。
ストーリーモードでは例によってアニメーションが挿し挟まれております。ガンダムゲームにはよくあることですが、私はこれがあまり好きではありません。ゲームの流れがぶった切られるし、ゲームとアニメの展開が辻褄が合っていない場合も多いからです。このバンダイのガンダム病は現在ではどうなっているかは知りませんが、全てをゲーム内に収めることはできないのでしょうか。
ところで本作で私がことさら気に入っている点は、ストーリーモードのボスがシャアではなくてゾックだということです。原作の展開に沿っただけなのでしょうけれど、渋過ぎです。しかもデザインがアレンジされていて、下の画像の解説にもあるようにモビルアーマー的なものになっています。私はもともとゾックが好きだったのですが、このアレンジデザインも気に入りました。
一方、タクティカルバトルモードではプレイヤーは連邦軍またはジオン軍の一般兵という設定で、3つのミッションに挑みます。それぞれのミッションは連邦およびジオン側で同一のシチュエーションです。ミッション1のステージは連邦軍の基地であり、連邦側では基地の防御、ジオン側では攻撃という立場です。ミッション2は市街地でのお互いの掃討戦、ミッション3ではジオンのガウの撃墜/護衛が目的です。しかも展開にバリエーションがあり、しばしば敵陣営の強敵が現れたりして気が抜けません。強敵が出なかったときは心底ラッキーだったと思えます。ストーリーモードよりもこちらの方が面白いかもしれません。
ステージセレクトでクリアするたびにバンダイのロゴまで戻されたりとか細かい部分でこなれていないのが見て取れますが、本作ならではのプレイ感は貴重なものです。アレックスや陸戦ガンダムなどのOVA機体や、ブルーデスティニーといった他ゲームの機体まで使うこともできて、なかなかのサービス精神。現在プレイしてもそれほど古くささは感じません。今なら100円程度で買えるでしょう。ベスト版ではVer.1.5になっているようです。ガンダムファンじゃない方もぜひどうぞ。
「機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙」につづく。
おまけ
最高のへろへろガンダムゲーム、MSX用です。やるに事欠いて、なんでアムロが鉄骨を避けなけりゃならないの? しかもアムロというよりはルパン三世みたいな走り方だし。シューティング部分も緊張感皆無です。プレイしたことはありませんが、昔のPC雑誌の広告にこれの画面写真が掲載されていて、子供心に「ガンダムでもなんでもないじゃないか」と思いました。これに比べて近年のガンダムのアクションゲームはよくできているし、遊べます!