真野教室から川合です。
写真をよく見てください。これは彦根城本丸の売店の様子ですが、真ん中と、その後方にそろばんが写っています。左奥には電卓も見えますが、レジの機械がありませんね。バーコードを読み取ったりせずに、そろばんを弾くなんて、粋(いき)ではありませんか!さすがは天下の彦根城!いいぞいいぞ、ひこにゃん!!
失礼しました。機械に頼らない人を見ると、無条件に応援したくなる性分でして、興奮してしまいました。
マニュファクチャー、マニュアル、など中学生でも知っている「マニュ」は「手」の意味ですね。生徒諸君よ、手をもっと使おうぜ!キーボードやタッチパネルを操作するのではなくて、えんぴつを握って自分で書こうぜ!今のところ、まだまだ、入試は筆記だからね。暗記物が覚えられないと嘆いている人にも、自分で書いてみない人が多いですね。眺めてるだけで、覚えられるはずないっての!まず書け!(真野教室の語源も、実はマニュ教室なんですよ…?)
そろばんで思い出す場面があります。十代の頃に、新聞屋さんで働いていました。配達だけではなく、集金も全部やっていました。店長は、戦後、満州から引き揚げてきたという、迫力のあるおやじさんでしたが、この人の集計が面白いんです。私たちが担当のエリアから集金してきたお金を、毎日確認するのですが、ひととおり電卓で計算した後に、必ずそろばんを出すのです。そろばんが出てくると、おやじさんの雰囲気も変わります。そこからが本当の計算だ、という感じでした。計算が合わなければ、自分の部屋に帰れません。そろばんが弾かれている間、緊張して待っているのですが、計算中のおやじさんはしびれるほどかっこよかったです。
「若いやつは電卓でやりゃあいい。でも俺は、機械なんか信用してないよ。」というオーラを放っていましたね。
この話をすると、「頑固なだけでしょ」という人と、「面白いね」という人に反応が分かれます。自分の手を信用するのって、私は大好きですが、皆さんはどうでしょうか?