一晩で千人以上が亡くなった和歌山大空襲から70年となった9日、戦没者と戦災死者の合同追悼式が和歌山市小人町の市あいあいセンターであった。式には遺族ら約250人が参列して犠牲者を悼み、平和への思いを新たにした。

 戦没者と戦災死者の合同での追悼式は10年ぶり。式では市立伏虎(ふっこ)中の生徒が「平和への思い」を発表したほか、和歌山市に住む2人の女性も体験を語った。

 旧満州(現・中国東北地方)から引き揚げて来た吉田弘子さん(81)の父は、1945年7月26日に旧日本軍に召集された。終戦後、旧ソ連に抑留され、飢えや病気に苦しみ亡くなったという。吉田さんは「もう少し戦争が早く終わっていれば、多くの命が助かっていた。本当に悔しい」と話した。