全国空手道選手権 武道館
12月13日(日)に行われた空手の全国選手権です。
競技には二種類、対人で技を競う組手と仮想敵と対戦する型があります。
「型」は「刑」が含まれるからとか「形」とすることもあるようです。
この後攻撃に移ります。
上の二葉はこの型の特徴的な所作です。目にもとまらぬ・・が大げさでないスピードで”手の鎌”を振り下ろし戻します。型ウンスーです。流派によっては雲手などともいいます。
名前が違うと内容も異なります。
技の理解(解釈)の違いで微妙に、時には大きく所作が異なります。
今回はありませんが「分解」というのを見ると所作の意味がよくわかります。
テレビなどにも露出の多い喜友名選手の「アーナン」です。
コートをいっぱいに使って演武します。
女子決勝、清水選手の「チャタンヤラクーサンクー」です。いわゆる「持ち型」ですね。
上の演武開始の所作が空を見上げるようだと流派によっては「観空」と呼ばれる型のバリエーションです。
クーサンクーは「公相君」とも呼ばれます。
飛んだり跳ねたりなかなか躍動的な型です。
先に演武して相手を待ちます。
対する大野選手 型「パープーレン」、流派による別名「八歩連」。拳ではなく貫手で突きます。
静かな所作から急な動きに移ります。静かなシーンは次の動的なシーンに移る緊張感があります。
片足で立つというのはなかなかに難しい所作です。
体操競技でいう吊り輪の十字懸垂ですか、ぐらぐらばたばたせずに平然が必要です。
どちらも見ごたえありましたが、結局五輪代表清水が勝つのかな・・?
・・え~会場にどよめきが起こります。
なんら不思議はないんですが、やっぱり驚きですΣ(・□・;)!
型は全方位に向けて、時には複数の相手に対しても”戦い”ます。
だからどっちに向いても気合万全なんですが、そうはいってもやっぱり正面がメインです。
正面から見ていないからだろうな・・ 清水選手が小さく見えたんです。
五輪代表一年お預け、しかも開催確定か断定とまでは・・ というプレッシャー、疲れの蓄積というのはあるんですかね?
実は、競技の進行はこのブログでは後先逆、女子決勝→男子決勝です。
目の前で同じ五輪代表が敗れるシーンを目撃した喜友名選手にはそのプレッシャーもあったでしょうね。
型の判定もかなり変わりました。
以前は主審が”判定!” と声をかけ、四人の審判の挙げた旗の本数で勝敗を決めていました。
四人? すると同数も・・? そのときは主審の判定ですね・・
見ていると、型には攻撃や受けに拳を結ぶことを中心とするものと、手刀や貫手といった手を開いたままのもの(開手型)のタイプがありますが、上位に入ってくるのは開手型が多いようです。決勝もそうでした。
もう一方の競技、組手です。
高校生が準決まで上がってきています。しかも強いです。楽しみでしょう。
女子もなかなか猛者です。
組手は突き、打ち、蹴りで攻めます。
足で相手の足を払う足払いや組際などで相手の態勢を崩して技を決めるというのはありですが、柔道のように組んで投げて・・というのはなしです。
基本的に”寸止め”ですが、防具を着けるスタイルになってからは結構打撃します。
上段(頭部)蹴りなどもありますから、鍛えてないと頸を痛めそうです。
ただ、防具なしの時代の道着血だらけというのは少なそうです。
こちらの判定も以前は四隅の審判の旗だけでしたが、現在はビデオ判定が取り入れられています。
・・小さい大会では無理でしょうけどね・・
それに以前は先手一本だけで、その後の攻撃は判定外でしたが双方取るようです。
突きと蹴りは蹴りの方が高ポイントです。
空手も世界大会もあるし、大きくなりましたがまだマイナーですね。流派多数というのも一因かもしれませんが・・
東京五輪では正式競技ですが、その後は不採用になる流れのようです。
時代の流れでもあるんでしょうね・・
東京五輪・・どうなるんでしょうか?
この選手権大会も対策で連絡票を提出して入場、観客席も空き多し・・でした。