南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

5月の釣果・ご近所編

2010年11月27日 00時29分11秒 | 日々是精進
加計呂麻伐採問題からはじまって、じりじりと尖閣諸島へ向かいつつあるお話の、たぶんこれは6回目です。
尖閣諸島に辿りつく前に中国へ寄り道する予定ですが、潮の流れは逆なので、さてどうなることやら。

2ヶ月くらい前のことですが、TVをぼんやり見てたらこんなドキュメンタリー番組をやってましてね、ふーんとかへーとか言いながら見てたんです。
その中で出てきた話なんですが、
「世界中で、漁獲高が減少している中、中国だけが漁獲量を順調に増やしている」
たしか国連世界食糧計画(WFP)あたりが音頭取って出した統計の事でした。
たまたまその前に別なドキュメンタリー番組で、中国の漁業について見てたから
「どーせまた無茶苦茶な獲り方してるんじゃない?」なんて思ってたんですが、真相はまったく違ってました。

 
サザナミフグ(悩んだ末に解放したのは正解だった) 5月2日午前10時0分 大和村津名久にて。

中国漁業の躍進の理由は、単純にして深淵。
それは、水増しでした。
地方の漁業担当者が、保身のため出世のため、実際の漁獲高よりも多め多めの報告を出して、それを中国政府が国連に提出していたというのです。
あまりと言えばあまりに身も蓋もない事実に軽く唖然としながら、中国という国について、判りの悪いオレにもようやく理解できた、ひとつの大事なポイントがあります。


アイゴ(お持ち帰り) 5月22日午後0時10分 大和村津名久にて。

どうもその舎弟分の朝鮮民主主義人民共和国も含めて、共産主義・一党独裁というとわれわれが連想しやすいのは、一枚岩のカチンカチン頭の集団で、トップの方針に従って命令一下、前進後退右折左傾化上げ膳下げ膳発汗放尿・・・。
だから中国が関わる事件といえば、先年の冷凍餃子中毒事件を筆頭に汚染ペットフード事件(アメリカが輸入)、毒物入り歯磨き粉(パナマが輸入)、農薬入り冷凍いんげんまですべて、中国共産党指導部のトップダウンでの関与を疑うようになる。
それはさながら第二次大戦でのドイツのヒトラーや、仮面ライダーの首領のごとき絶対権力者の独断によって動かされているイメージ。


チョウチョウウオ(捨てた?) 5月30日午前8時50分 大和村津名久にて。

しかしとはいえさりながら、最近の情報によると中国共産党の党員は、77,995,000(7799万5千)人を数えるちゅうんである。
元々の人口が1,345,750,973(13億4575万)人だし、最近は入党制限が緩やかになったとかいうんだけど、それでもドイツの総人口よりちょっと少なくてトルコのそれより明らかに多い人数の党員を抱えてるんだということを忘れちゃいけないんだな。
つまり、それだけの人数が居て、一枚岩・一致団結・一気通貫で居られるわけがない。
そんな中国共産党よりも明らかに人数の少ない日本の自民党や民社党でも派閥争い・権力闘争をやってるわけだから、彼ら中国共産党の中でくんずほぐれつの争いがないわけがないのだ。
いやいや忘れちゃいけませんよ。
中国の皆さんは、王朝の瓦解・樹立の短い混乱期間を除いて、およそ3千年近く権力闘争をやってきたのだから、その分野については世界一のエキスパートかもしれない。
もちろん、対外的な個々の事案について共産党指導部の対応は極めて粗雑で、それが却って上層部の統一された意思を反映しているように見えるのは事実なんだけど、それは日本の現内閣と較べて・・・やめとこう、情けない。


クロハギの子供(釈放) 5月30日午前9時40分 大和村津名久にて。

要するに、近年の日本の国会以上に中国は混乱してるんじゃないか?
いや、もともと混乱してたのが、最近の経済成長もあってそれが表に出やすくなってるんじゃないか?
なにしろ《市場経済型共産主義》という、やってる方も理解できない社会体制を、小平が「やったもん勝ちや!」という『先豊論』で正当化してしまったのですから。


クロハギ(刺身) 5月30日午前9時50分 大和村津名久にて。

昨年12月、次の中国共産党第一書記と予想されている習 近平が訪日しました。
天皇との会談を要求し、当時の鳩山総理・小沢民主党幹事長が宮内庁に働き掛けて会談が実現したことを覚えてる人が居るかもしれません。
会談そのものについては、要は政治ショーなのでそれ自体には意味がないんですけど、習 近平という人についてニュース番組やワイドショーがさかんに取り上げてましたね。
現在の中国共産党の中で権力の一方の核に居る『太子党』のひとりだそうです。
『太子党』すなわち、共産党幹部の二世・三世のことです。
しかしこれも誤解を招きやすいコトバですな。
「俺たちみんな太子党~♪」なんて手をつないでるイメージが浮かびやすいんだけど、おそらく事実は反対。
なにしろ父ちゃんや爺ちゃんの世代が先輩後輩・上司と部下なんだから、
「アイツの爺さんのおかげで俺の親父はもう一歩出世できなかった」「アイツん家はさっさと北京に転勤したのに、俺ん家は長々とドサ廻りだった」なんてのが渦まいてると思って間違いない。
もちろんその一方で叩き上げの連中からは「けっ! 親の七光りで・・・」と思われてるのは重々承知の上だから、「親父同士の敵意はしばらく置いて」という力学も生まれ易いのは言わずもがな。


ブダイ(刺身) 5月30日午前11時10分 大和村津名久にて。

北朝鮮で、金 正日から金 正恩への権力移行が公表される前、例によって突然、金 正日が北京を訪問したとの報道がありました。
「息子への権力移譲を認めてくれ」という申し出のためだったと言われていますが、それに対する中国共産党トップの胡錦濤の答えは
「世襲はやめなさいよ」だったと言われてます。
もっともその叩き上げの胡錦濤も、息子は国有企業の社長になってるそうですけど。

はい。
じゃあ今日のポイントをおさらいしましょう。
それは、「やったもん勝ちや!」 by 小平です。


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9月の嘉徳川

2010年11月24日 18時54分33秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
毎度どうも。
かなり遅くなりましたが定例報告です。
9月はスルーしようかとも思いましたが、やっぱ継続することに何かの意味があるんじゃないかないだろうけど、ということです。



2箇所ある展望台のうち、高い位置にある方から眺めます。
河口はいい感じの位置、いい感じのサイズに見えます。



坂道をいくらか下って低い位置の展望台へ。
この日は大潮、最大干潮まであと2時間ほど。
満潮時の波打ち際がくっきり見えます。



浜に降りれば浅瀬は広く軽やかに流れています。



満潮の波が形作った砂の波型。



河口をもう一度眺めて、今日は川沿いの道をすこし行ってみましょう。



河口から1kmほどの川の中に群れて泳ぐ魚。
リュウキュウアユか?



恥ずかしながらオレには見分ける知識がない。
本土のアユなら、この時期は既に縄張り意識が強くなって群れていないのは、むかし読んだ児童文学書で覚えてるんだが。



いささか太って見えるし、違うんじゃない?
と理性は主張するが、それでも・・・。



10月は、例の豪雨で道路が寸断され、嘉徳に行きつくことは出来ませんでした。
次回は『11月の嘉徳川』になります。


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踊りの季節・拾四 龍郷町赤尾木

2010年11月17日 00時35分09秒 | デキゴト
およそ1年ぶりの《踊りの季節》です。
今年の踊りシーズンは、さぁこれから、という時期に例の豪雨がおいでになった上に台風14号の襲来が重なって、各集落が延期・日程変更を余儀なくされてしまいました。
そのあおりを食ったオレは、さらに11月初頭の寒波で心身のバランスを僅かに崩したもんだからすっかりやる気をなくして、今年は2箇所しか行けなかったのです。
ということで、そのうち1箇所、10月16日に行われた龍郷町赤尾木の種下ろし行事のお話です。



赤尾木に、妻と無数のワンコとともに住むI君の家が、赤尾木集落金久班の踊りの家として指名されたのが判明したのは10月の初頭でした。
おーし、準備から見てやるべぇ、と向かいます。



赤尾木集落では、隣近所の10~15軒をひと組にして踊りの家を選び、その他の家は踊りの家に飲み物食べ物を差し入れします。
上の唐揚げはI君の奥さん製作。



お団子、おにぎり、お菓子といった品々はI君所属の組の差し入れです。
写真を取った後もまだまだ差し入れが届きます。



踊りは8時に公民館に集合してひとしきり踊った後、I君宅に移動。
30分ほど踊ったら次の家に移動を繰り返し、5軒の家で午後11時まで踊り続ける予定だとか。
まだ公民館でどんどこやってるから安心して浜を見に行ったりしていたら、I君家に踊りの一行がやってきました。
すでにI君家の庭は踊りの皆さんでいっぱいです。
油断していたオレは庭に入ることもできません。

  

ほほぉ、と思ったのが、踊ってる時間より飲み食いお喋りしている時間が長いこと。
旧笠利町の大笠利や赤木名と較べると・・・比較になりません。



この傾向は、一昨年行った龍郷町嘉渡(前編後篇)でも感じられたんですが、赤尾木集落はさらに顕著に思います。
ただし、『単に飲み食いするだけ』ではなくて『社交と親睦』を主目的として踊りはその手段です、て感じられます。
もっともこれは笠利と龍郷で違ってるんじゃなくて、その集落の規模や歴史とも関係あるのかもしれません。
あるいは、赤尾木集落はウォーミングアップに時間が掛かるタイプなのかも。



ともかく、大笠利集落の『伝統的な掛け合い唄を保存するぞ!』という決意にも感動したオレですが、ここ赤尾木集落集落の『ゆらて(集まって)まーじん(仲良く)しようでぃ』という柔らかな姿勢も、これはこれで捨て難いものがあるんじゃないかと思うのです。
ん?
根本的に勘違いしてる?
うん、そうかも。ちょこっと見にいっただけだもんね。

I君家でひとしきり踊った皆さんは、こちらのお宅へと移動して行きました。


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奄美シーカヤックマラソンin加計呂麻2010写真帖 四

2010年11月14日 00時00分53秒 | デキゴト
ずるずると続けてきました『シーカヤックマラソン写真帖』も、ようやく最後の1回です。
余分なことは申しません。写真だけどうぞ。

       

       

       

       

               

       

       


       

               
       

       

          

以上、一~四で67枚です。
ともかく、今年中に出せてヨカッタと。


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4月の釣果

2010年11月12日 02時03分04秒 | 日々是精進
3月の釣果から、まやもや2ヶ月半が過ぎました。
最初のうちは「オレにとっては答えは判り切ってるんだから、いまさら記述しようという気にならねーなー」と先延ばしにしていたのですが、だらだらしてるうちに尖閣諸島問題なんてのが出てきてしまいました。
いくらか慌てつつ南沙諸島問題を調べ直していたら、今度は『ビデオが流出』するという事態となり、しょうじきなところ「付き合いきれねーや」というのが感想だったりします。
最初は加計呂麻の伐採問題だったのにねぇ。
「根っこはどこだ?」と掘り下げはじめたのが運の尽きですか。

さて、しつこいようですがもう一度、おさらいしましょう。
よくある間違い『このペーパーレス時代に紙の原料なんて』
正しい見方『あらゆる”資源”が、富を生み出し、富を運ぶ』


オジサン(サイズ的にはオコサンなので釈放) 4月11日午後0時25分 奄美市住用にて。

まずは加計呂麻伐採問題から片付けましょうね。
この問題には2つの側面があって、ひとつは土建屋中心行政の行き詰まりと長引く不況によって山林所有者の家計が悪化してること。
もうひとつは中国の輸出問題です。
家計のことはまたあらためて記しましょう。


クロハギ(ちょいと小さいが鍋に投入) 4月11日午前10時45分 奄美市住用にて。

かなり近い将来、中国は日本を抜いてGDPが世界第2位になると言われてます。
とはいえその国家経済は極端に輸出に偏ったもので、なおかつ通貨バスケット方式という市場原理とは無関係な為替レートに支えられたものです。
ていうことまでは説明してますよね。
ここであらためて指摘しておきたいのは、中国の輸出品目の大半が所謂《軽工業製品》である、ということです。


ムナテンベラ(釈放) 4月11日午後3時10分 奄美市住用にて。

《軽工業製品》というのは、思い切り簡単に表現すると『自動2輪車未満の工業製品』ということになります。
大きくても自転車まで。
ついでにいうと《精密工業品》は含まれませんから、要するに単価が安くて大量に流通する工業製品のことです。
では、『軽工業製品を安く大量に流通する』ために必要なモノはなにか、というのが加計呂麻伐採問題を解く鍵です。


ニジエビス(釈放) 4月11日午後5時00分 奄美市住用にて。

もう解った人の方が多いかな、読んでいればの話ですが。
要するに中国は段ボールを作りたいのですよ。
中国で作った段ボール箱に中国で作った軽工業製品を納めて、外貨をドルを稼ぎたいんです。余った分は日本に輸出して。
でも中国の国内には紙(段ボールは、製紙業界では《板紙》と呼ばれます)を作る原料である木材チップになる木材がない。
輸入するにも遠距離輸送はコスト的に見合わない(南米からかなり買っていると思われますが、減らしたいのは見え見え)、近場のベトナム、カンボア、ボルネオからはこれ以上買い付け量を増やせない(もちろん仲が悪いからって話をするとまた長くなるんで辞めますが、'70年代に日本商社が無茶な伐採買い付けをしたので、法規制が厳しくなったのもあるだろうな)。
とにかく、詰めて売る商品が『安い単価で数を売る』軽工業製品ですから、段ボールだって安いに越したことないんです。
『輸送コスト』っていうと、すぐ燃料代とか人件費が思い浮かぶんですが、輸送のためのパッケージだって立派な輸送コストだし、安くて軽くて小さい物を運ぶ際は、むしろパッケージがもっとも大きな輸送コストになる場合もあるんですね。
それで、「意外と林野行政が破綻してる日本なら木材を安く仕入れられるんじゃない?」と思ったか、出入りの海運業者に「行きがけの駄賃に安く運んでよ」と声を掛けたか業者が持ち掛けたか。


アイスズメダイ?(釈放) 4月17日午前10時35分 大和村津名久にて。

この『声を掛けたか持ち掛けたか』は、次々回か次々々回のテーマになります。
もういいや。どうせ誰も読まないんだ。
尖閣諸島まで含めてとことんまで掘り下げてやる。


アカヒメジ(鍋に投入) 4月17日午後0時35分 大和村津名久にて。

ちうことで、加計呂麻伐採問題からはじまった話は尖閣諸島へ進みます。
同じ南西諸島の一角なんだから。
ただ、オレとしては、最近《青山繁晴》という人をヨイショするものが多すぎるのが気に掛かる。
Wikipediaの記述を見る限り、彼の主張の一部(ちゅうか半分近く)には共感を覚えるのだけれど、それでもここははっきりと表明しておくべきだろう。
元アマチュア舞台演出家としては、「あれはクサ過ぎる」。
あの形で放送するTV局の無能ぶりを問題にすべきかもしれないのだけど。
あれでいーんだったらさー、今からでもカムバックしよーかなーって思っちゃうじゃないかぁ。


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