最初にお詫びしておくが、住用(すみよう)半島などという地理上の名称は、地球上のどこにもない。
大島郡住用村東部の半島状の地域に対して、南方単車亭の主が便宜上、勝手に付けた名称である。
今回、11月27日に現地を訪れた際、峠の途中が崖崩れのために通行止めであった。
そのため、写真は同日のものと、2004年1月、同年7月、2005年6月に撮影したものが混在する点、ご容赦いただきたい。
それでは、出発する。
住用村といえば、住用湾のマングローブの森である。
住用川と役勝(やくがち)川がほぼ同地点に流れ込むことで形成された干潟に、日本国内では西表島に続いて2番目の規模のマングローブの森林が広がる。
マングローブの森の中をカヌーで散策する、カヌー・ツーリングが人気(オレは未体験)で、観光ガイド数社が営業しているが、これは満潮を見計らって体験することをお薦めする。
運悪く干潮、それも大潮というタイミングでここを訪れた場合、潔く諦めるのも一手だろうが、それよりも河口部分を歩いてみるのがいい。
名瀬方面から来た場合、住用川に掛かる橋の手前から左折し、ひたすら海のほうへと進む。
道は狭くなり、未舗装になり、路肩の雑草が肩や足を叩くが、それでも進みつづければ川岸に出る。
いや、川岸というのは干潮時だからで、満潮時には海岸となる。
そこにバイクを停めて歩くのもいいが、そのまま干上がった川床に乗り入れるのもいいだろう(*0)。
その場合、潮が満ちはじめる時間を把握しておくのは言うまでもない(*1)。
水を多量に含んだ砂はしっかりしており、注意深くアクセルをコントロールすれば危険はない(*2)。
すこし進んだところでバイクを停め、足元を眺める。
急速に退いた潮が、砂に複雑な模様を描いている。
*0 当ブログ、南方単車亭日乗のカテゴリー「南方単車日乗」では、いかなる四輪車の走行も想定していません。記述してあることを参考にされるのはご自由ですが、生命・健康ならびに財産の保証は
いっさいお断りします。
*1 温暖な奄美大島では、人間は濡れても即死することはありませんが、バイクはシリンダー内に水が入れば危険です。満潮・干潮の時刻は地元新聞に掲載されておりますので、必ず確認してください。
*2 南方単車亭主のSUZUKI DR250Rは、DUNLOPのD603を履いています。モタード仕様のタイヤでの走行は、お薦めできません。
つづく