南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

1月のフツーの海・iv

2009年01月31日 00時47分59秒 | 奄美のフツーの海
リュウキュウアユと嘉徳川の話題で、こんな場末のBLOGにも大勢の方が見に来てくれてるようで、ありがたいやら恥ずかしいやらのオレです。


2007年1月2日 笠利町大笠利にて

奄美地方、本日まで4日連続の雨です。
お、また降ってきた。
《鹿児島県土砂災害発生予測情報システム・河川情報システム》の情報によれば、嘉徳川にいちばん近い瀬戸内町節子(せっこ)の観測ポイントでは、降りはじめ(26日22時頃)からの総計で140mmを超えました。


2007年1月2日 笠利町大笠利にて

おそらく、嘉徳川は順調に海に流れ込んでいることでしょう。


2007年1月30日 龍郷町浦(うら)にて

と、写真と文章が一度も関連することなく、今回のフツーの海は終わります。
次回は、2月のフツーの海をご覧いただきます。

つづく


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今週末あたり、ヒカンザクラが見頃でしょうか?

2009年01月29日 01時28分41秒 | 南方単車日乗
水と砂ばかりの記事が続いたので、ちょいとお口直しに1月18日に撮った本茶峠のヒカンザクラとリュウキュウメジロをお楽しみください。
今日の奄美は久しぶりの大雨。
ずっと天気が悪いのですが、まとまった雨は今年に入ってはじめてじゃないかな?
住用では24時間の雨量が100mmを超えました。
名瀬市内は70mm前後、瀬戸内町の節子で73mm。
週間予報によれば、金曜日までぐずついた天気が続き、週末に回復する模様です。













文章少なめでお送りしました。
ではまた。

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嘉徳川、またも河口閉塞

2009年01月26日 17時33分55秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
これは、嘉徳川報告その5の続きです。

さて、月曜日にユンボ《すーぱー瀬戸内号》(オレが勝手に命名)が河口を開削したという瀬戸内町役場の隠密からの連絡を受けて、ようやく本日、行ってまいりましたよ。

目的その一:ガッツリ水量の減った河口の池(正しくはラグーン:潟湖)を眺め、人類の技術の偉大さに感心する。ついでに写真も撮って来る。
目的その二:水量が減った河口の池で魚釣り。たくさん釣って、名瀬は屋仁川の《窪田達雄の店》に持ち込んで料理してもらう。←ゼッタイ嫌がるけど。
目的その三:まさかとは思うが、一応スコップを借りていく。

てなコトで、ニシムタに寄ってオキアミの小パックを買い込んで、一路クルマは嘉徳へ。

現地到着時刻は12:30少し前。
この日の干潮は、奄美市名瀬小湊で12:00ちょうどだから、最大級の落差で池の水は海に流れ込んでいるはずなのだ。



が、

しかし、

あれ?
なんだか先週と比べて変化がないカンジ。



なんてこった・・・
またしても河口が塞がってるやんけ。



しばし悩んだ後、クルマにスコップを取りに戻る。
見ちまった以上は、しゃあねぇもんなぁ



救いは池から海までの距離が短いこと。
最初と比べたら1/3かそこいらだし、堆積した砂の高さもずいぶん低い。
12:50 まずは軽く下拵えのつもりで掘ってみる。



13:10 だいぶ掘れたので、水路に水を流し込む。



「乾いた砂地に水を流し込むように」という文学的な比喩を、文句ナシに実感してしまう。
流せども流せども、水は砂に吸い込まれるばかりなり。
細い水路はいたずらに崩落を繰り返す。
スコップじゃなくて鍬を借りられたら、もっと楽だったろうに



13:40 水路を流れる水の最初の一滴が海へと届く。
ファンファーレも観衆の歓呼の声も若いネエちゃんの祝福のキスもないが、それでも池は水を吐き出しはじめた。



13:45 いくらか水路を掘り下げ、いくらか安定したところで休憩。
クルマに戻って用意した昼メシのおにぎりを食べようかと思った所に、前回の2日目に一緒に作業をしてくれたオジサンがやってくる。
そういや、あん時も「休憩しようか」と言ってた時に現れたな、なんて思い出し笑い。



別にひもじいというほどでもない。
さらに2人で水路を拡げ、さらにもう1本、水路を掘ることにした。
14:40 2本目の水路が細々とながらも海に達したとき、
「オイ、あっち見ろ!」とオジサン。



1本目の水路が拡がり、水量は数倍になっている



15:00 みるみる水路は拡がり、水は音をたてて流れていく。



15:05 もはや水路ではない。これは川だ。立派な河口だ。



15:10 30分前まで完全に静止していた水が、水路への流れを形づくっている。
もう、人の手で出来ることは何もない。



15:12 すでに河口の幅は5mを超えている。
少なくともオレが見た中では最大の流量だ。
毎分、3tは水が出ていることだろう。
区長(というのは後で知った)のトクダさんと「お疲れ様でした」と言い合い、クルマに戻ることにした。



15:50 用意のおにぎりを食べ、いくらか休憩を取って浜に戻る。
まずは、水際に残った自分の足跡を辿って、1枚目の写真に近い位置に行ってシャッターを押す。
水が減っているのがはっきりと判る。



16:00 流れた砂で河口はいくぶん浅くなっているが、それでも水の勢いは衰えない。



欲を言えば、左の水路の流れがもっと強くなってくれれば、安心して帰れるんだが。
しかし、それでも右の水路の流れは強く深く、とても砂洲に渡って作業できる状態ではない。
16:25 これ以上、オレの手で出来ることは何もないと確信して帰ることにする。
満潮まで1時間半。
おそらく満潮になれば、波はこの合流点まで上がって来るだろう。
その波がさらに砂を掻き出すのか、それともまた河口を埋めてしまうのか。
可能性は五分と五分だろう。



今回もまた、砂と水ばかりの記事になってしまった。
最後の1枚だけは、嘉徳小学校のヒカンザクラで彩りを添えよう。
なお、《藍染め・よしかわ工房》のヨシカワさんによれば、ユンボの掘削で一度は開いた嘉徳川河口だが、翌日には再び砂に埋もれてしまったのだという。
火曜まで続く大潮が吉と出るか凶と出るか、あまり大それた希望は持たずに待とう。
次回の嘉徳行きは、早くても再来週になる。

追記:
瀬戸内町役場の隠密からの連絡によると、26日(月)に見てきた人がいて、
「5mくらいの川幅で流れていて、澱んでた水はほとんど流れたのではないか」とのこと。
ちょっとばかり安心

つづく


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1月のフツーの海・iii

2009年01月24日 01時46分15秒 | 奄美のフツーの海
『砂と水ばかりの写真をネタに一人語りするのはもうシンドイ』とか言っといて、やっぱり水の写真が出てくる十年一日の《南方単車亭日乗》です。


2006年1月28日 奄美市住用町見里・国道58号線三太郎峠旧道にて

手前の池みたいに見えるのは内海(うちうみ)と呼ばれる河口の湖です。
細い水路で外海と繋がっています。
写真の左側に切れている部分は、昔はかなり広大な湿地帯でマングローブの群落だったそうですが、今は埋め立てられて小学校と中学校(併設)、市営の施設(当初は住用村営)になっています。
手前の木の枝の間に見える島みたいなのは、国道58号線の改修工事で出来た切り通しが島状に残ったものです。
オレがはじめて奄美に上陸した1994年には、まだ国道58号線は岸辺をきついカーブを描いて走っていました。


2006年1月28日 龍郷町屋入(やにゅう)にて

奄美の観光ガイドで必ず紹介される《鶏飯ひさくら》の横を抜け、龍郷湾沿いに進む道は、森閑としてオレ好みのルートです。
たまにダンプが通りますが。
このルートを通るのに、もっとも嬉しいのが1月から2月に掛けての晴れた日です。
本来、赤茶けた浅瀬が濃厚な緑色に染まる。
これは、アオサです。
知らない人には「海苔の一種」と理解してもらえばいいかな?
沖縄ではアーサ汁と呼ばれる汁の材料になるもので、奄美ではアオサと呼びます。


2006年1月28日 龍郷町屋入(やにゅう)にて

海底が急激に落ち込んでいる箇所では、このようなコントラストが見られます。

つづく


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嘉徳川報告その5

2009年01月21日 20時47分07秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
これは、嘉徳川その後の続きです。
嘉徳川とリュウキュウアユに関しましては、今月中にあと1回、来月初めくらいにもう1回やって、しばらく時間を置こうと思います。
正直なハナシ、砂と水ばかりの写真をネタに一人語りするのはもうシンドイ



てことで、18日(日)に行ってきました嘉徳川。
いつもと同じようなアングルで一枚。
うーん、ナンダカ期待していた程には水が減っていないカンジ。



浜をさらに下ってみるとありゃりゃりゃ・・・
波の力に押されて、またしても水路が塞がってます。



撮影は午後2時50分頃。
この日の満潮(奄美市名瀬小湊)は11:20で、潮位は162cm。
干潮は5:00と18:16で、潮位はそれぞれ67cmと54cm。
つまり、満潮と干潮のちょうど中間の時間でした。
大潮の期間が終り、中潮、小潮と潮位の変化が少なくなる時季だったので、もう少しは水路が持ってくれると期待していたのですが・・・。



この数日、冬の奄美にしては珍しいほど風が弱く、温暖な日々が続きました。
古仁屋での気象庁のデータを見ても、1月中旬の降水量は24mmで、そのうち約20mmが13日と14日に降ったものです。
川の勢いが弱まるとともに、海の力が盛り返したということでしょうか。



↑こちらの写真、池の岸辺を撮ったものです。
右から2番目の線が、水際。
つまり水中には3段の線が見えます。
一度減った水が、波と砂に塞がれて、ふたたび増えたことが判ります。
おそらく、満潮の時間帯には大量の海水が池に入ったことでしょう。



いつものポイントから海岸全体を見渡します(強力な逆光なので、画像をいじってます)。

ともかく、翌日(19日)に来る予定のユンボ『すーぱー瀬戸内号』に期待する他はない。
もしユンボが来なかったら・・・。
ヤレヤレ、また鍬をかついで砂堀りか、しかも今度はたった一人で

暗い気持ちで家路を辿るオレだった。












翌日の夕方、ユンボ『すーぱー瀬戸内号』が任務を遂行したことを瀬戸内町役場の隠密が教えてくれた。
ほっとしたのか、微熱が出たオレです。

つづく


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嘉徳川その後

2009年01月18日 22時06分34秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
これは、嘉徳川みたびの続きです。
てことで、しつこく続きます嘉徳川。
間違えてここを見てしまった人は、オレの肘と肩甲骨廻りの筋肉痛もしつこく続いてるんで、運が悪かったと諦めるように。



15日(木)と18日(日)に、その後の嘉徳川の様子を見に行ってきました。
今回はそのうち、15日の分です。

途中、住用で弱い雨に降られましたが、なんとか無事に嘉徳へ到着。
ご覧の通りの天気です。



12日の写真と見比べて見ますか?
まずは上をクリックして、それからここをクリックします。
InternetExplorerなら、別なウィンドウに2つの写真が順番に表示されます。



のっぺりと拡がっていた砂地も、水の減少で地層のような段差が現れてきました。



もともと浅かったところは底が見えます。
水が綺麗なのがよく判る。
集落の生活廃水も流れ込んでるんですが、それ以上に周囲の山林から入る水が多いのです。
とはいえ、過疎化の影響も皆無じゃナシ、と。
現在、19世帯が嘉徳で暮らしているそうです。



12日はまだいくらか水に浸かっていた倒木も、完全に水とはお別れです。



水路はさらに深さを増し、水は勢いよく流れ続けてます。
しかし。
おかしい。
月曜日に小型ユンボが入って水路を拡張するはずだったのに、それらしい形跡がない。
池の水はもっと減っていてもいい筈なのに。
この疑問は翌日、瀬戸内町役場の浣腸じゃなかった潅腸でもなくて、えっと隠密からの報告で解消されました。
たしかに小型ユンボは月曜日に現場に到着したものの、水路を開削できる地点に到達できないと判断されて、翌週(19日)に、大型ユンボを現場に送る段取りになったとのこと。
やれやれ、無理して2日連続作業をしといてヨカッタぜ
とりあえずこの場では疑問はそのまま措いて、池の周囲を観察します。



池のほとりにあったサカナの遺体。
カラスが突付いたのでしょう。
池の深みにはこんなサカナも棲んでるんですね。
ひさしぶりに釣りをしたくなりましたが、嘉徳は遠いモンな。



ちょっと風が強いものの、なべて世は事もナシ。
ついでなので、アームチェア・ツーリング 住用半島 拾弐でも撮影したお気に入りのポイントに移動して、浜全体を鳥瞰してみよう。



こうして見ると、けっこう細長い池(正しくはラグーン:潟湖)だということがよく判る。
水量を1,000tくらいと見積もった素人のオレだが、どうやら桁をひとつ間違えていたようだ。
ところで、写真がなんとなくぼんやりしているのがお判りだろうか?
もちろん、ウデのせいもあるのだが、浜から展望ポイントへと移動する僅か9分の間に雨が降り出したのだ。
ほぼ厳冬期用の服装なので多少の雨は無視できるが、家まで40kmの道程である。
帰宅を急ぐことにしよう。
途中、『多少の雨』と笑い飛ばせないほどの雨量となり、半べそでの帰路となった。

そして18日、事態は思いも寄らぬ展開となった。

やれやれ、まだつづくのか


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1月のフツーの海・ii

2009年01月17日 17時40分12秒 | 奄美のフツーの海
嘉徳川掘削の筋肉痛がまだ癒えない亭の主です。
どうやら大作になりそうな嘉徳川レポートの前に、レギュラー企画の《奄美のフツーの海》でお茶を濁しておこうという姑息な考えをバラさなくても見破られていることとは思いますが。


2004年1月31日 瀬戸内町嘉徳(かとく)にて

別に嘉徳のネタだけで続けるつもりはないんですよ。
単に順番でこうなっただけのハナシ。
単なる偶然ですから。


2004年1月31日 瀬戸内町嘉徳(かとく)にて

こういうのを見ると、ついついカメラを向けてしまいます。


2004年1月31日 瀬戸内町嘉徳(かとく)にて

このときの話は、ホームページのアーカイブにも載せました。
オヒマならドウゾ。


2005年1月3日 瀬戸内町西古見(にしこみ)にて

うって変わって夕陽です。


2005年1月3日 瀬戸内町西古見(にしこみ)にて

嘉徳は瀬戸内町の東の外れ。
西古見は瀬戸内町の北端の集落です。


2005年1月3日 瀬戸内町西古見(にしこみ)にて

海面に夕陽が反射しているのを撮りたくて、崖の上の県道から撮ってます。

つづく


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嘉徳川みたび

2009年01月13日 23時58分43秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
これは、リベンジ嘉徳川・河口閉塞解消作業二日目の続きです。

2日間の作業で心身ともに疲弊し、12日(月・成人の日)は、朝から半ば廃人である。
両腕、両足、両肩、背中に腰に筋肉痛で手には肉刺と、満身創痍の上に重苦しい敗北感が頭にこびりついて何をする気力も無い。
それでも律儀に腹だけは減るから朝食とも昼食ともつかない食事をとり、筋肉痛を宥めようと風呂にも入ってみる。
強い北風で気温は上がらないが、窓の外は強い日差しが輝いているようだ。
「とりあえず池を見に行ってみようかなぁ」とは思うものの、惨状を想像するだけでも気が滅入る。
そうして数時間を無為に過ごすうち、携帯がけたたましく鳴る。
「おい! 水路が拡がってるぞ、水がどんどん出てるぞ!」午前中に嘉徳を見に行ったニイムラさんからだ。
嘘だろ。
信じられない。
数分考えて、自分の目で確かめることにする。





ここは、10日の作業開始の際、ブルーシートと土嚢で即席の堰をつくったところ。
たしかに水が無い。



左から右へと斜めに走る直線は、10日と11日に掘った水路。
そこを横切って新たな水路ができている。
向こうに見える枯れ木は、昨日までは半分水没してたものだ。
周囲に人の足跡は一組しかない。
午前中に見に来たニイムラさんのものだろう。



大きく蛇行しながら池から大量の水が流れている。
水深は浅いが、幅は3m以上もある。
砂を削りながら音をたてて流れている。



水路はカーブを描きながら海へと流れ込む。



水流は砂の岸辺を削り、暗灰色に濁って流れ続ける。
わ!
あわ!
ははは!
意味不明な言葉が口から洩れる。

2日間掛けて掘った小さな浅い水路は、その夜の満潮で埋まるのではなく、却って満潮の波が拡げ、掘り返してくれたのだ。
大甘に見て毎分100リットルと思われた水量は、今や控え目に見積もっても毎分1トンの水を吐き出している。
オレが呆然と眺める数分間も、水流は砂の岸辺を削り、水路の幅は拡がり続けていた。

つづく かもしれない


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リベンジ嘉徳川・河口閉塞解消作業二日目

2009年01月12日 19時44分11秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
これは、明日も嘉徳川へ行きます・嘉徳川河口閉塞解消作業の続きです。

「このまま黙って引き下がるのは気分がわるい」というだけの理由で、再度の嘉徳行きを決行した亭の主とリバーリバイバル研究所です。
正確には、「遅くても火曜日には重機が来るって言ってんだからさ」と常識人のリバリバ研(略称)が、
「イヤだ。1cmでも水位を下げてやらないと気が済まない」と駄々っ子モードに入った亭の主に引に摺られるような格好での嘉徳行きです。



案の定というか、当然というか、か細い水路の水は砂地に全て飲み込まれ、海に近い側は満潮時の波に覆われて跡形もありません。
崩れ落ちそうになる膝をなんとか建て直し、昨日の筋肉痛に悲鳴を上げる身体に鞭打って鍬を手に取ります。



見かねた近所の人が手伝いに来てくれました。
さすがに手馴れてます。
めったやたらに砂を掘りあげるしか芸の無い連中とちがって、小さな鍬でさくさくと砂を崩して行きます。
「こうすれば、水の力で勝手に砂が出ていくからや」



いつの間にか、グリコのおまけ程度の水流が、それなりに力のある流れに変わっていきました。
めいっぱい贔屓目に見て、流量は毎分100リットルくらい。
昨日、撤退を決めた時点と比べれば10倍くらいの排水量です。



とはいえ、満々と湛えた池の水量は、どう見たって軽く1,000トンを超えています。
満潮になれば、また水路は塞がれてしまうでしょう。
それまであと3時間。
1時間に6トンの水が排水されると計算しても、池の水は2%しか減りません。
それも、かなりいい方に見積もっての話です。
岩に残った水の跡を見ながら、「2cmくらいは減らしたぞ」と負け惜しみのように呟いて嘉徳を後にしました。



ウミヘビの一種だと思います。全長は50cmくらい。
水路を拡げている最中に、砂の中での心地よい眠りからさましてしまいました。
真水よりは海水の方がいいだろう、と海へと還してやりました。

以上、嘉徳川での2日目の作業でしたが、さらに続きがあります。
気力があれば、また明日、アップします。

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明日も嘉徳川へ行きます・嘉徳川河口閉塞解消作業

2009年01月10日 23時28分24秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
これは、リュウキュウアユを助けてあげませんか?-嘉徳川の河口が閉塞しています-の続きです。

てなわけで、ニイムラさんとふたりで行ってきました嘉徳川。
到着はお昼頃。
まずは腹ごしらえと車の中でお弁当を食べていたら、強い雨が降り出します。
車を叩く雨音に混じって、ぱちん、ぱちんと軽快な音が響きます。



判り難いとは思いますが、フロントグラスに小さく点々と見えるのは、霰(あられ)です。
温暖な奄美大島でも、2、3年に一度、こういう天気があるのです。
でも、なんでそれが今日なのさ



作業に掛かる前に現状確認です。
嘉徳川に掛かる橋の上から川を見ます。
フツーの川に見えるでしょ。
ところがこの川、通常なら中州のあたりはずっと浅瀬になっているのです。
リュウキュウアユは、この浅瀬で産卵するのです。
この写真のずっと奥のあたりで川は左に曲がり・・・



こんな状態になります。
ほとんど池ですね。正しくはラグーンというのだそうですが、オレは『池』で通します。
で、この池をカラッポにしちまおう、というのが今日の目標です。



まずは砂浜を細く流れる水路をブルーシートと土嚢で堰き止めます。
水のエネルギーを、これから作るショートカットの水路に集中させるためです。



しかし、オレたちは浅はかでした。
3時間ほどの作業で水路は海へと繋がりましたが、池はあいかわらず満々と水を湛えたまま。
水の流れには、力が集中しやすい所とそうでない所があるということが判らなかったのです。
《河川工学》が立派な学問だということを思い知らされました。



とはいえ、間違いに気付いたのは、横殴りの風が雨と霰を叩きつけ、これ以上は作業を続けられないと判断するころでした。
写真、ワリと綺麗に撮れてるでしょ?
実態はムチャクチャだったんですけどね。
寒くて天気が悪くて、ひたすら鍬とスコップで砂浜を掘りつづける外にはどうしようもなかったのです。
そんな作業の最中、吹き続ける風が作った雲の隙間から太陽が砂浜の半分を照らし、綺麗な虹が掛かります。
なべ加那さんのお墓から海へと掛かった虹は、それはそれは美しい虹でした。
なべ加那は、奄美の島唄でももっとも叙情的・謎の唄と呼ばれる《嘉徳なべ加那節》で唄われる女性。
《嘉徳なべ加那節》は、嘉徳で生まれた歌手・元ちとせさんの十八番の唄でもあります。
作業の最中に地元の方から連絡を受けた町会議員さんがやって来て、
「至急、町長に連絡を取り、できれば明日にでも町所有の小型重機の出動を要請する」
と言ってたそうです(オレは少し離れたところでひたすら水路を掘りつづけてました)。
しかし、とりあえず明日も午前中は嘉徳へ行って作業をする予定です。

ふたりとも別な予定を抱えて、作業時間は短くなると思いますが、このまま黙って引き下がるのは気分がわるい
少しでも水路を拡げて、いくらかでも池を小さくしてやろうと思うのです。

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リュウキュウアユを助けてあげませんか?-嘉徳川の河口が閉塞しています-

2009年01月09日 18時29分18秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
いよいよ明日に迫った嘉徳川川床整備に関連したお知らせです。

昨日、下見のため現地に行ったニイムラさんによると、嘉徳川の河口部分が砂で完全に埋まっているとのことです。



リュウキュウアユは卵から孵ると、そのまま川の流れに乗って海に入ります。
ところがこの状況では海に入ることができません。
河口を埋めた砂が川を堰き止めるので、河口に出来た池から先に行けないのです。
池の中はリュウキュウアユの稚魚にとって生け簀も同然で、ほとんどが天敵に食べられてしまいます。
もちろん、海にも稚魚にとっての天敵はたくさんいるのですが、池と海では広さがちがいます。
生き延びて成魚になるチャンスは大きく違うのだといいます。



河口が堰き止められることで川はダムのような状態になります。
リュウキュウアユは、卵に新鮮な酸素を与えるために、川の中でも比較的流れの速い箇所に産卵します。
ダム状になって澱んでしまった川では産卵が出来ません。

明日の川床整備では、上の写真の部分の川床を産卵に適した状態に整備する予定でしたが、この状態ではそのような小手先の整備では間に合いません。
河口の砂を掘り崩し、川が直接、海に流れ込むようにします。
すべて人力で行いますが、ちょっとした工事になります。
出来るだけ多くの皆様のご助力をお待ちしております。



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訂正しました・リュウキュウアユの産卵を見ませんか?

2009年01月06日 15時11分24秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
昨年末に予定されながら、諸般の事情により延期されておりました嘉徳川の川床整備と役勝川での産卵観察会の日程につきまして、再度のお知らせです。



嘉徳川の川床整備は10日(土)。
とりあえず午後1時頃に嘉徳川の橋の近くに集合です。
用意するのは長靴と、各自が持っている土木作業用具。
あ、重機などはご遠慮ください。
スコップ、鍬、ジョレンなど、手に持って作業できる道具でお願いします。
素手でも作業できます。



役勝川での産卵観察会は11日(日)。
午後4時頃に国道58号線を曲がって山間方面へ向かう橋の付近に集合してください。

いずれも小雨決行です。



また、ビデオ上映会は、屋仁川の「窪田達雄の店」で11日の夜7時頃から。
会費は3,000円程度とお考え下さい。
川床整備、産卵観察、ビデオ上映のうち、
どれか一つだけでも参加はお断わりしません。
お問い合わせは件名に「リュウキュウアユ」のヒトコトを添えて
ootama696@mail.goo.ne.jp
までメールください。



写真はいずれも2005年の川床整備の時のものです。
こんなことをやりますってことで。

予定の日付に誤りがありましたので訂正しました。
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またしても中東

2009年01月05日 00時09分46秒 | 聴きました
年末に、またしても悲惨なニュ-スが中東から入ってきた。
イスラエルのガザ地区への空爆である。
この空爆では、ニュース映像を見る限り、クラスター爆弾が使用されているように思われる。
そして年が明けた4日、地上軍の侵攻が開始され、パレスチナ人の犠牲者は450人を越えたという。

MidEast Vacation - Niel Young


ガザ地区。
ニュースではこの一言で全てを説明したかのように使われる。
面積は360平方km。人口130万人。人口密度は3,823人/平方km。
瀬戸内町と宇検村を足した程度の面積に130万人が、神奈川県以上の人口密度で暮らしている。
80%以上の人が食糧援助で暮らし、失業率は40%に達する。
アメリカやイスラエルからテロ組織として批難されているイスラム原理主義の色が強いハマスが行政を行っているが、これはパレスチナ自治政府が財源問題(イスラエルが税収を自治政府に譲渡しなかった)を抱えていたためである(既に解決)。

イスラエル国防省は、記者会見で「地上軍の侵攻は、ガザ地区からロケット弾を発射している地点を制圧し、一掃することが目的であり、かなり長期化するだろう」と表明した。

Warren Zevon - The Envoy (live 1982)


2009年、イスラエルでは国会議員選挙が予定されている。
現政権党のカディマ党(労働党他との連立)は、対立するリクード党と比べて和平に積極的であるとしてタカ派から敵視されていたが、今回の空爆と地上軍の侵攻によって支持率を大幅に上げているとの報道がある。

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1月のフツーの海・i

2009年01月03日 21時01分26秒 | 奄美のフツーの海
あけましておめでとうございます。
本年は、すこし更新を多めにしようという気持ちが無きにしもあらずの亭主でございます。
どうか適当にあしらってやってくださいませ。
2009年初頭から、カテゴリーを1つ増やしました。
2ヵ月半ほど前にk-jinさんからご希望のありました《奄美のフツーの海》です。


2004年1月3日 瀬戸内町西古見(にしこみ)にて

たんに《奄美のフツーの生き物たち》がネタ切れになったということですけど。


2004年1月3日 瀬戸内町西古見(にしこみ)にて

できるだけ、更新時に季節的な違和感が出ないように頑張ろうとは思っていますが。


2004年1月4日 龍郷町加世間(かしけん)にて

そんなワケで、今年も無愛想にやります。

つづく


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