【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第74回
「易の三義」
「易」の三義(さんぎ)とは、
変易(へんえき)、不易(ふえき)、易簡(いかん)の三つからなります。
「易」という一字には、これら三つの意味があり、これを「易の三義」と言います。
「変易」とは、森羅万象、すべては一瞬たりとも変化しないものはないので、
常に変わり続けているということを指しています。
「不易」とは、宇宙の原理原則を表現したものであり、
変化には必ず一定の不変の法則性があるということを指しています。
「易簡」とは、その変化の法則性を我々人間が理解さえすれば、
天下の事象も知りやすく、分かりやすく、
人生に応用することが簡単であるということを指しています。
これを理解したうえで、様々な世の中の事象や現象を観察してみると、
あらためて色々と感じることがあるように思います。
「不易流行」(ふえきりゅうこう)という言葉があります。
これも 東洋思想の陰陽論を基本にしてつくられた言葉です。
宇宙の原理原則を理解したうえで、
現代の時代の変化や 時代性にあったものを
どのように捉えていくかという視点が、とても大切だと感じます。
参考文献
『易経一日一言』竹村亞希子著 致知出版社