ベリーダンススタジオ★☆★ぱわふるマドンナ★☆★ 主宰・坂口せつ子 

ベリーダンスにヨガ、深層美容術、トータルであなたの人生をサポートします。新しい自分を再発見してみませんか。

すてきな命 vol.115”嫁の鏡”

2010-03-18 17:10:46 | すてきな命
 酒井栄美子さん。51歳。10年ほど前から、米を1丁20反、麦を1丁5反、姑から引き継ぎ、主体でやるようになった。米だけでも6トン、30キロの袋を200袋運ぶ。義父も義母も高齢になった。そして両親の建てた農家には、そのまま土間を改装した玄関に義父の作った黒大豆や小豆が収穫してある。一台の車いす。義父の妹が2年前から家族になり、この椅子に座り、家の中を移動する。栄美子さんは23歳の時に、富岡の高瀬から山名町に嫁に来た。”百姓は大変だぞ”と父が言った。その通り、毎日毎日の労働、次から次に仕事が待っている。栄美子さんは4人の男の子を産んだ。夫は勤めに出ている。その夫は優しく、休みには百姓を手伝う。広い敷地の中に、炭焼き窯もつくった。そんな夫を尊敬し頼りにしていると彼女は言う。大黒柱は夫。その夫を結婚してから、29年間支えてきた。尊敬する義父、義母、儀妹さんを、子供たちを、今一番の知恵と体力のある栄美子さんが支えている。大きな家屋敷、農機具を駆使して今日も畑に田んぼに出る。自分の作ったお米はとても美味しいという。嫁の鏡だ。
坂口せつ子
2005年(平成1年)11月10日木曜日
高崎市民新聞連載より転載

最新の画像もっと見る

コメントを投稿