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すてきないのち vol.132

2007-03-05 00:22:32 | すてきな命
-昭和十七年度、比較的豊かな川場村政。その村の教育熱心な先生方の「この村からも女性師範を」という勧めで試験に臨んだが、初日だけであとは高熱が出て果たせなかった。これも運命と思い、その後、検定試験で初等科訓導の資格を得た。昭和十九年九月三十日、十六才四カ月で教職についた。それ以来四十二年六カ月、定年に二年残して教壇を降りた。
 何代か前、隣村から移ったという我が家はわずかな田畑の小作。厳しく正義感強い頑固な父と人柄の良い母。読み書きソロバン、板金工、大工、竹細工、裁縫料理、華道に語り、山岳信仰に神主、易学名付け、百姓も上々と器用な父。母は誠実で働き者。人情味があり、人生訓や子どもの頃の記憶の良さには驚いた。思えば金剛石のようなもの。学ぶ折りがなかっただけで本当に誰よりも頭が良かったのかと-
 以上は林香先生の文章。今月十六日、「私の人生」と題して林先生の講演会が開かれた。九人兄弟の長女。貧乏で無学なんだよと語る。物の豊かな今、こんな先生を生む家族や環境をあらためて貴重と思う。先生は七十八才。家の中は物がいっぱい。「白い紙は売っていても、色々書いた紙は売ってないんだよ」と人生と父と母の教訓を私たちに伝えてくれる。

(高崎市民新聞 2006年9月21日号より)

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