ある開業医のお嬢さんが、親の価値観から逃れるように”どうせ死ぬのなら、アフガニスタンの平和の盾になって死のう”と旅に出た。マレーシアまで行き、陸路で行くつもりだった。マレーシアの空港に着いた時、スーツケースをそっくり盗まれてしまった。資金のなくなった彼女”エム子”さんは出会った人の紹介で働いた。。そしてたくさんの親切な人に出会い、生きる事の素晴らしさに気づかせてもらった。3か月、マレーシアで過ごし、イスラム教の暖かさや大きな愛に触れ、日本に帰ってきた。そして、自分の持っていた資格を生かし、父の病院で働き、自分らしさを表現できる踊りも始めた。父や母も元気になっていく娘を見て、家の中が明るくなり、両親の前で踊ったりしているとの事。この4月から5時に起きて、少林山で座禅をしている。座禅の後の御住職の講話が毎日楽しみだ。仏教は死んでからの事ではなくて、心豊かな人生を生きる為の法のようだ。諸行無常諸法無我を教えて頂いた。限りある人生だからこそ、たった一つの自分の命を輝く命として、感じることから始まるのかなと思う。
坂口せつ子
2004年平成16年7月1日木曜日
高崎市民新聞連載より転載
坂口せつ子
2004年平成16年7月1日木曜日
高崎市民新聞連載より転載
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