吉井町、二階の軒下まで伸びた朝顔の葉が青々している。花が咲き競う。全部で1000本余り。インド美術研究家、佐藤宗太郎さん。68歳。1年半前に脳血栓で倒れた。自ら花狂い爺さんと語る。34歳から30年間インドに通い、7年かけて1300年前のエローラ石窟寺院を研究し、出版した。49歳の時、15年かけて全インドを歩き、インド石窟寺院を出版した。今無情と言う言葉が、ストンと腑に落ちた。70歳までに100本の映画をつくるそうだ。そのために最新のパソコンも購入した。そして国際ドキュメンタリー映画祭に出品する作品の一部を先日見せて頂いた。タイトルは”何処へ”。インドの日常、日本の生活とはかけ離れた一場面が映し出される。””本物のカレーを食べたことがあるかい?私の親しい友人3,4人で御馳走になる予定だ。庭には、来春の種まきしたポットがたくさん用意されている。季節ごとにダイナミックに花々が咲き誇る。冗談、ジョークばかり言っている。ぼけ老人、アル中じじいで、スケベのそうちゃんなどと自分で言ってる。年老いて益々の好奇心と純粋な美しさを極める事を生きがいにしている姿を見ている気がする。
坂口せつ子
2004年9月
高崎市民新聞連載より転載
坂口せつ子
2004年9月
高崎市民新聞連載より転載
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