先週、或る神社の鳥居の前の無人販売所に干柿が置いてあるのを見つけました。その地域は刀根早生柿の発祥の地で、周囲に沢山の柿の木があります。黒くて小さな干柿。歯ごたえもあります。でも頂戴すると濃い甘さ&その甘さを引き立たてるホンノリとした苦さが口一杯に広がりました。大きな干柿も美味しいですが、それとは別の美味しさがありました。
きっと、この土や空気や太陽や風や寒さが、また、柿にカビが生えないように、汚れないように、凍らないように、とご苦労された人々の想いが、そして見守って下さるご神仏が、この干柿を作って下さったんだろうなあ・・・そう思うと頂けることに感謝が溢れました。
同時に、先日、さやま企画さん主催「スパイス使いの基本を学ぶ!春のインド料理熟」でお話した「典座教訓」の或る一説が頭に浮かびました。
「私が中国に留学して、天道山で修行していた折、地元の寧波府(ニンポーふ)出身の用(よう)という方が典座の職に任じられていた。私は、昼食が終わったので、東の廊下を通って超然斎(ちょうねんさい)という部屋へ行こうとしていた途中、用典座は仏殿の前で海藻を干していた。その様子は、手には竹の杖をつき、頭には笠さえかぶっていなかった。太陽はかっかっと照りつけ、敷き瓦も焼けつくように熱くなっていたが、その中でさかんに汗を流しながら歩きまわり、一心不乱に海藻を干しており、大分苦しそうである。背骨は弓のように曲がり、大きな眉はまるで鶴のように真っ白である。私はそばに寄って、典座の年を尋ねた。すると典座は言う、「六十八歳である」。私はさらに尋ねて言う、「どうしてそんなお年で、典座の下役や雇い人を使ってやらせないのですか」。典座は言う、「他人がしたことは私がしたことにはならない」。私は尋ねて言う、「御老僧よ、確かにあなたのおっしゃる通りです。しかし、太陽がこんなに熱いのに、どうして強いてこのようなことをなさるのですか」。典座は言う、「(海藻を干すのに、今のこの時間が最適である)この時間帯をはずしていつやろうというのか」。これを聞いて、私はもう質問することができなかった。私は廊下を歩きながら、心のなかで、典座職がいかに大切な仕事であるかということが肝に銘じた。」
道元「典座教訓」より抜粋
当たり前の中にこそ宝はある。学びはある。
干柿を食べながら、
ああ、これこそが修行(ヨーガ)なんだな、
そんな風に思ったひと時でした。
さやま企画さん主催「スパイス使いの基本を学ぶ!春のインド料理熟」の様子は、
ぱどま堂のブログに書いてます。そちらをご覧ください
*****************************************************
ぱどまの会ヨーガ教室
まずはヨーガからはじめよう
《4月クラス》
4月14日(日) 14:00~16:00
会場:宮地楽器ホール・地下和室(JR武蔵小金井駅南口駅前)
定員:6名
《5月クラス》
5月5日(日) 15:00~17:00
会場:小金井市貫井北センター・北町ホール
定員:8名
参加費:¥2500
5月クラスはヨーガマットをご用意ください(お持ちでない方はこちらでご用意します)
6月も以降も開催します(日程は未定です)
お申込み・お問い合わせは
ぱどまの会 padomanokai@yahoo.co.jp
インナーチャイルドの癒しのレッスン
花粉症の方もちろんインナーチャイルドワークに取り組んでいる方も鼻の通りをよくします。
アーユルヴェーダの経鼻法「ナスヤ・コース」
アーユルヴェーダ健康相談&鍼灸&緩め&ほぐし
のご相談も承ります
ぱどま堂
(最寄り駅・東小金井駅or新小金井駅・駐車場あります)
info@padmado.com
ぱどま堂ブログは
こちら