駅までの道のりを小走りに行く途中、みすぼらしい掘っ建て小屋が眼に留まる。こんなところにこんなものがあったなんて、今まで気がつかなかった。
仕事に遅れそうなことも忘れ、ジロジロと観察していると、このぼろぼろな掘っ建て小屋と、その傍らにたたずむ自分を俯瞰的に見た図が頭に浮かび、そしてそれがまたひどく自然な風景であることに、ぼくは嬉しくなってしまう。
ぼくはこの小屋に馴染んでいる……この小屋にふさわしい人間なんだ……。
そう思うと、ささくれ立っていた心が、一気に鎮まってゆくのを感じ、ぼくはほっとする。
ぼくはいい加減な仕事ができるほど、みんなに好かれてはいない。失敗すれば、仕事だけでなく人間関係も終わってしまう。
今日も明日もがんばらなくてはいけない……
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