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数十年に一度の流星群が薄曇りのためにあまりよく見えなかった夜が明けると、住宅街の真ん中にある公園で男の死体が発見される。
発見時、男は立入禁止の芝生の上に仰向けに倒れ、すでに息はなく、しかし、髪はキレイな茶色だった。
傷らしい傷はなく、事故が事件か、警察官もすぐにはわからないらしかった。
しかし、なんでこんなつまらない公園で……と、近所の住人は恐怖する。
鉄製の遊具はさびつき、木のベンチは腐りはて、子どもも大人も寄りつかない、このつまらない公園。
そこで死んでいたこの男は、なにも持っておらず、どこの誰であるかもわからない。
ただわかっているのは、ここがつまらない公園であるということだけ。
つづく
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