パエ-リャ

木製カトラリ-

コタキナバルの交通事情

2015-12-28 20:13:50 | Weblog

市内には信号機は数か所しかない。あっても、歩行者が無視するか、あるいは重要視しないので、車の運転者も信号機を無視することが多い。なので、KKで通りを渡ることは命がけの作業だ。

この記事では主に、ラウンドアバウトと呼ばれるロ-タリ-式の交差点の問題を記述する。

私が大抵お昼を食べるベルベットと言うレストランは清潔な角店で、マリ-ナコ-ト沿いの広い海岸道路に沿った、然も大きなラウンドアバウトの目の前にあるので、その付近での車の挙動を観察するにはもってこいの場所にある。先入観なしに、ひたすらビ-ルを飲みながら、じっと何時間も観察していて気が付いたことがある。

まず、車は上から見て、時計回りで、すでにリング状のロ-タリ-部分、通常は2車線、を走行している車が絶対的な優先権を思っている。実は、そのことだけがKKでかろうじてロ-タリ-を機能させているだけで、ラウンドアバウトの交差点としての機能は三つの理由で崩壊しつつあると思える。

1. 車の運転者が譲り合いの気持ちを持っていない

2. 市内の道路面積に対して車の数が単純に多すぎる

3. 運転者がウインカ-をまともに使わない

ラウンドアバウトは通過する車の数が少なければ、信号機もいらない格安の交差点だが、ある程度以上の通過数があると機能不全になる。すでに、その「ある程度」以上の通過数がある上に、マナ-の問題もあって、KKでは今後、通常の信号機システムを導入しないと、麻痺してしまうだろう。

ツア-ガイドが言っていたが、KK(あるいはボルネオ)では、学校を卒業すると直ぐに超格安ロ-ンで車を入手できるので、この5年で激しく車の数が増えたそうだ。

そのことはロ-タリ-の2車線の周回部分の混乱に直結している。ラウンドアバウトの交差点は直進、右左折、反転ができる優れものではあるが、周回部分の面積はしょせん小さなものでしかないのに、その面積が車の面積ですべて覆われてしまうと、どうにもならなくなる。

と言うのは、直進や右左折したい車はロ-タリ-の内側道路にいても、外側道路にいても、どちらでも構わないのが、空いているときの状態なので、車の数が増えても事情は変わらないし、結果的に内側から外側に移りたい車と、逆をやりたい車が無秩序に混在するわけで、そのもつれを局所的に解決することが難しいと、じっと観察しているとよくわかる。

勿論、そうならない様に、事前にウインカ-で自分のやりたいことを正確に他のドライバ-に伝えることが絶対的に必要なのに、ウインカ-を右左折の時に正確に使っている車は50台に1台位しか見られない。ほとんどの車は優先権を押し出して、ウインカ-など使わないからだ。

 更に、そこに単純左折だけを狙っている車が、ロ-タリ-内の車の絶対的優先権を隙あらばと脅かすので、混乱は極端な高みまで簡単に届いてしまう。

これを解決する方法は信号機を全面的に導入する以外にはないが、あと数年して、市内交通が完全にマヒしないと行政も手を打たないだろうと確信している。


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