When I Dream

~気侭な戯言日記~

お葬式についてを考えた ①

2024-04-09 21:15:35 | MOONLIGHTS/ANNEX かつてのHpの移植

旧HPからの移植、ちょっと長いので3篇に分けての投稿です。

1 お葬式と宗教は・・・

漠然とお葬式 =宗教=霊の世界を関連づけて考えちゃう人が多いと思うけど、思想的な観点ではそれらは元々は全く別のモノだそうで、お葬式と宗教も本来は全く関係がないそう。お葬式は故人を極楽浄土へ送りだすと言う“儀式”には違いないだろうけど、現代のお葬式のスタイルは江戸時代に確立されたもので“葬式宗教”と専門家は呼んでいるみたいだ。
宗教は元々は遣隋使や遣唐使が中国から持ち帰った“膨大な仏の教え”の中の一つの思想であり哲学だろうと思う。
法然上人は“浄土宗”、その弟子である親鸞聖人は“浄土真宗”、栄西禅師は“禅”を選択し、日蓮聖人は“法華経”を選んで、その教えに従って宗派を確立していったという風で、それよりも一時代前の伝教大師親鸞は“天台宗”、弘法大師空海は“真言宗”を開祖して、仏の教えを説いたと言えるんだろうと思う。
“日常をどう生きていくか”と言う規律のような、心と精神を説くもので、そこには葬式だとか“あの世”とか“死”に関するものはないそう。人間らしく慎ましやかに清く正しい心で生きる為の教えかね。モーゼの“十戒”みたいなものかもしれない。宗教とお葬式は元々は無関係で、宗教の教えの中にお葬式を重視する考え方もないそうだ。釈迦は弟子に“あの世の事は考えるな”と説いたらしいけど、その一方で“生きている時に良い行いをしていれば死んだら天国へ行ける、悪しき心で悪い行いをしていると地獄へ行く”と言うような事も弟子に言ったとか。現実を清く生きるという事が大切って事だろうね。宗教とは一人ひとりの信仰と思想の選択が厳しく問われる精神の営為で、それが重要な意味を持っているモノと言えるわけだね。

人のお葬式じたいは古来から行われてきたけど、それは民族の持つ“習俗”で、お葬式じたいの意味を問うよりも、先祖から受け継がれ踏襲してきた選択の余地が無い“風習”と言えるモノで、一つ一つの儀式や道具には当然意味を持たせているはずだけど、現代ではそうした意味を解っている人が少ないだろうな。そう言えば見様見まねでお焼香したり手を合わせたりしたけど、子供の頃にちゃんと意味を教わった記憶は無いなぁ。形式ばってて“こなしている”印象の方が強かったし。珍しい滅多に会わない親戚大集合で“あれは誰?”とかね。故人を偲ぶというよりも“久しぶり~元気か?”みたいな風景だったしなぁ(爆)お坊さんがお経を読むとか、お線香の匂いとか、祭壇のイメージが無意識に宗教を連想させるのかもしれないなぁ。さらにはお墓のイメージが霊を連想させるからごっちゃになっちゃうのかも…。
故人の葬儀は残った親族がやるものだから、シキタリ通り形式にのっとって行うのが筋と言うモノで、だから家のやり方に沿ったお葬式って事になって継承されてきたモノで、それが
“葬式宗教”の歴史も作ってきたと言えるだろうね。生前に“自分の葬儀はこうしてくれ”って家族に言っておけば自分の葬儀を自分流にプロデュースする事は可能で、最近はそういう傾向になりつつあるみたいだけど、江戸時代に作られたスタイルは今やイベントスタイルに変わろうとしているかもねぇ。

2 江戸幕府の政策によって・・・お葬式の形態が作られた・・・

“誕生と結婚と死”の3つは人間にとっては生きている上で“特別”な事に間違いない。子供が産まれると神社に行ったりするっけ?七五三は子供がスクスクと成長する事を願う儀式じゃなかったっけ?←よく解っていないアホなlevie→結婚式は明らかに儀式でしょ?お葬式も儀式。さて、お葬式=人の死で、日本人は独特な死生観を持っているんだけど、古来から“死”をケガレと考え“霊”に恐れを抱いて丁重に祀ってきた歴史が有る。それは長い歴史の中で色々な思想を取り入れてきた歴史でもあり、そういった思想がお葬式にもふんだんに取り入れられているんだよね。事の発端は江戸幕府の政策で、それまで習俗/風習だったお葬式が仏教と関連を持って“お葬式”が大きく変貌する事になった最初の出来事。そしてその時、儒教や古代神道の思想が取り入れられ、日本独特な宗教観やお葬式の形態を産む事になった。←葬式宗教の歴史の始まり→それは江戸幕府のキリシタンを断絶する為の政策。幕府はキリスト教が庶民に蔓延する事を恐れてキリシタンとそうでない者を区別するために、檀家制度を作って寺院に住民登録をさせた。

登録をしない者はキリシタン、寺院でお葬式をしない者はキリシタンと決めつけて、“キリシタン断絶政策”を推し進めた。歴史の授業の“天草四郎”とかで少し習ったでしょ?現代で言えば役所の戸籍係みたいな事を寺院にさせて利用して、さらには住職に“日本式の葬式”をする事を命令して、同時に、神社でお葬式をする事を禁止した。それによって幕府の政策は順調に成果を挙げる事になったそうだけど、幕府にとってはお葬式の中身などどうでもよかったらしい。困惑したのは寺院の僧侶達、僧侶は基本的に仲間の僧侶の為に葬儀でお経を唱えていただけだったから。彼らは出家していたから在家の人間の葬儀などしてないし、隔絶された世界に生きていたから自分達の葬儀は自分達でやる他はなかった、と言うのが本当のところだったようで、インドや中国でも同じ状況にあったらしい。

命令されて庶民のお葬式をやる事になった僧侶は、内輪での葬儀を元に庶民向けにアレンジしなければならなかった。仲間内の葬式と同じようにする為に、まず死者を出家させる必要があったので“髪を剃る儀式”を考案し、葬儀の形態を作り込む時に色々な思想を取り込んで作られた“儀式”だった。
仏門に入るには、まず師について戒律を授かり(授戒と言う)それを守る事を約束して弟子となり、その時に師から授けてもらう名前が戒名で、俗世を捨てて出家した事を意味するそう。←姓名の名に当たる→修業生活の後に悟りが開けると、今度は道号を師から授かる。←姓名の姓に当たる→後は省略…(爆)
一般庶民の場合は少し違っていて、浄土真宗の場合は念仏だけ唱えればいいから、戒は不要と言う立場を取るので“法名”というものをもらうそう。日蓮宗の場合では“法号”というそう。
要は死者を仏教に導き入れ、悟りを開かせる為の儀式が“お葬式”って事みたいだ。お経は“法”を説いているので、魂を浄化するとか、天国へ導くとか、そう言うモノではないって事だね。

昔、何かの本で読んだか誰かに聞いた話だけど、新興宗教マニアみたいな人が“どこへ行っても結局はお布施だ金だって話になって、霊障
を断つ為の明確な答えがどこにも無い”と言ったとか。そりゃ当たり前だろって感じでしょ?新興宗教が難癖付けて金儲けの道具にしてるだけだもん。浄土宗とか法華経にしたってその答なんかないさ←バカじゃない?→オ●ムの人って出家って意味さえ履き違えてるんじゃない?田舎で畑でも耕して慎ましく生活してみやがれってんだいっ(微笑)
江戸以前の寺院は広い土地を持っていて、畑を小作に貸してその上がりで生計を立てていたそうだから。それこそ貧しい人には作物を分け与えたり生活の面倒も見ていたそうだよ。

3 江戸時代以前のお葬式は・・・

江戸以前は僧侶は庶民の葬式はしていなかった事は書いた。じゃぁいったい誰が??。それまでの
庶民のお葬式は神社の神主や村の長老や家長の大事な仕事で役目だった。結婚式もお葬式も
“神事”であった事に間違いなさそうで、そこには日本独特な“家制度”も垣間見る事が出来そう。本家と分家の格の違いやシキタリとかね・・・。現代でも地方の田舎ではそうした風習が色濃く残っている所がたくさんあるだろうねぇ。お葬式じたいは古来から死者を葬送する儀式で風習で、仏教とはなんの関係もなく、冠婚葬祭の儀式は“大家族制度”の本家の主か村の長老或いは氏族の長が執行人を務めるのが習わしだったみたいで、そうした儀式は神社で行うことが普通だったみたい。

長老=神主で神事を行う時は全て氏族の長が神職を務めていて、後に氏子の中から代表が選出されて一定の期間神職を務めるようになり、現代のような専門職になったのは明治時代に入ってからの事だそう。

江戸幕府にその内の“お葬式”を剥奪されたって感じですな。元々宗教は思想・哲学だから神社と言うのは納得できるかな?思想的には古代神道が下地なのかな。←政治的に世界中で話題になる“靖国神社”とかね→だから神道の教えを葬式宗教に取り入れざるを得なかったって事なのかもね。当時の庶民も納得する形式にしなきゃいけなかったんだし。結構苦心してお葬式の形態を作ったみたい。
その神社の神職、ある程度の年齢になると順番に務めるようになった。その年齢が男だと40歳くらいなんだけど“お前もそろそろお役に付く歳
だから身を慎めよ”って言う意味で
“厄年”と言うモノが後で捻出されたらしい←バカにできないとはよく聞くけどそれは大きな間違いかも←占星術的にも出生天宮図の土星の位置に現実の土星の座標が重なるのが40歳の頃で、土星は凶星と言われてきたので戒め的解釈がされます
↑が~ん、ヘマ発見。土星が重なるのは29歳~30歳だった(自滅)ついでに記しておくと、その14年後に天王星が出生天宮図の天王星に対して180度のオポジションになる事が重視できます。(2007/02/14

その“厄”は神職を務める者に対しての戒めであると考えられるでしょ??世間一般の人間には江戸以降の宗教界が取ってつけたように無理矢理当てはめて収入源にしたんだろうな。ごちゃごちゃと色んな思想を混ぜてお葬式の形態を作りだし、
隔絶されていたはずの寺が俗世に影響力を持ってしまったって感じ??←でも金払って厄災落とすって何??なんかおかしくない??←厄年増えてるし

…とりあえずここまで…

お葬式についてを考えた ②

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