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長野市の裁判所は県庁のすぐ北、合同庁舎の1棟で
地方、簡易、家庭の各裁判所が納まっていて
「調停」の申立てもここで受け付けています。
私人間の争いは「話し合い」によって解決するのが基本ですから
身近な例では、例えば『保証なしの現状販売で購入した車が
1週間で壊れて納得できない』なども販売店との「話し合い」です。
メーター改ざんの詐欺罪のように明確な刑事事件は別として
お客様が言いがちな「出るところに出る」は
まずは“話し合いの場”になります。
例えメーター改ざんの詐欺罪であっても
その罪を問うのは刑事的な告発で警察でよいのですが
蒙った被害に対する損害賠償、つまり返品や返金の要求は
民事上の扱いのため警察は介入しませんので
もう一方で全く別の対処をしなければなりません。
ヤフオクで過去に当店がこの被害に合った時は
法律違反の刑事告発を臭わせながら
700㌔も離れた相手(業者かもしれません)と
電話によるやりとりで相当の金額を返金してもらいましたので
実際には警察沙汰にはしませんでした。
理由は金銭的損害がなければ
あとの面倒(時間と労力と心の負担)は避けたかったからです。
ちなみに発見したのは
漠然とした疑問⇒点検ステッカー発行工場へTEL⇒記録簿控えFAX
そして販売はメーター改ざんで業者オークションへ出品して
なんとか損はせずに済みました。
ところで、上の例など「いくらなんでもヒドイんじゃない」は
いわば道義的(道徳的)責任の範囲であって
多分、契約上の問題には当りませんから
「そこを何とかして欲しい」と、時には泣き落としでも何でも
販売店の譲歩を引き出して修理代の一部なりを
負担してもらう方が得策かと思います。
あまり喧嘩腰になりますと相手もそうした対応になり
契約内容を盾に拒否し易くなるなど、一口に話し合いと言っても
金銭的にも増して、かなりの精神的負担は避けられないものです。
こうした観点からも
車を見ると同時に“売る人も視る”ことが必要です。
ご参考までに「調停」にしろ「訴訟」にしろ
申し出る先は“相手の住所地を管轄する裁判所”であって
ご自分の近くの裁判所ではありませんのでご注意ください。
もう数年前のことになりますが、15万円の整備代を
3年間に渡って“ナノのツブテ”でお支払いいただけないお客様に
さすがにしびれを切らして簡易裁判所に相談したら
簡単に手続きできる「支払い督促」
または「少額訴訟」なる制度があることを教えていただき
申し出ることにしました。
(どちらだったが忘れました)
もちろんその前には電話、訪問、郵送を何度も繰り返していますが
連絡が取れず、ついには「内容証明書」も送付して
普通はこの時点でなんらかの反応があるのですが
それでも回答がないことを確認してからです。
裁判所からの郵便による出廷要請はやはり効果的で
何年か振りにお顔を見たからご挨拶しましたが無視されました。
指定された法廷に行くと、なぜか人が廊下まで溢れていて
ほとんど同じ時間帯に同様の事件を複数こなされることが
入り口に張られているビラで判りましたが
名前を告げると職員さんが「こちらでしばらくお待ちください」と
順番待ちの待合室替わりに出入り自由な傍聴席に誘導するので
これが大混雑の理由だと判りました。
つまり、こうした約20人が野次馬の如く
コトの成り行きを見守る中で開かれるのですから
これじゃまるで“さらし者”です。
代金不払いの当事者とは言え元はお客様ですから
いくらなんでも気の毒に感じましたが、すでに時は遅し
多分ご本人もエライ所に呼び出された、と思われたのでしょう
ちょっと困惑した表情をなさっていました。
しばらく待って呼び出された2人が案内されたのは
その法廷と廊下を挟んだちょっと奥にある「調停室」で
「訴訟」を申し立てたのに、その前に話し合いによる決着を
試みる機会があるとは思ってもいませんでした。
こうして期せずして初めての「調停」を経験することになったのです。
(続く)