12年前に女房の実家であるこの地に住み始めた時点から
すでに北に境界線を接する燐人Mさん宅の"石垣"が
押し出されて複数本の亀裂が発生していました。
実は城跡などではこれを石垣と呼びますが
一般的には「擁壁」と言うらしいので、以降こう呼ぶことにします。
擁壁(ようへき):コンクリートブロックや石などを
使用した壁状の構造物のこと。 崖などの崩壊を
防ぐための土留めとしての役割もある
我家を訪れた人は帰りの階段の左前方にほぼ必ずこの"異常"を
目にすることになり、「(崩壊したら)怖いねぇ」が
「さよなら」に添えてのご挨拶になるくらいです。
この付近が「土砂災害警戒地域」に指定されているとは言っても
ここまでパックリ口を開けている景色はそうは無いからでしょう。
そんなこともあり、崩壊の兆候を予め知る意味でも
どの程度の速度で拡がって行くのか知っていた方が良いと思い
自作の"計器"を2013年に、その後2016年にも2つ目を設置しています。
(物差しは測る時だけ当てます)
その結果、拡がりの少ない方の亀裂で幅は120㎜、2つとも
さらに年間5㎜ずつ確実に拡がり続けていることが分かりました。
原因は、我家と同じ昭和40年頃(と聞いている)の宅地造成時の
「盛り土」が沈み込んで土留めのための擁壁を我家の方角(南)へ
強い力で押しているからに他ならず、その証拠としてMさんの庭は
南端から幅2m以上に渡って1mを超える深さに陥没しています。
これは私が年2回程度、庭の草刈りをしてあげている際
実際に見て確認できていることです。
(上空からのグーグルでも"弓なり"が明白)
Mさんご夫婦はすでに80代半ば、お二人ともTBS系民放にお勤めだったと
聞いたことがあり、としたらお金に困ることはないでしょうが
お子さんがいないこともあり、このまま亡くなるまで
過ごせれば(後は知らない…)くらいに思っているのかも知れません。
実は以前、口頭でこの亀裂に対する不安を伝えたことがあり、その際に
「庭の中ほどにH鋼が打ち込んであるので大事には至らないはず」と
ある意味、"逃げ"とも取れる回答をされてそう感じたのです。
この時はそれ以上の進展を試みることはしませんでしたが
ここにきてきちんとした方が良いと思ったのは
数年前から長期入院または介護施設に入所のままの奥さんに次いで
ご本人もサービス付老人ホームに今月から入ってしまったからです。
若干出始めたかに見えた認知症が急速に進行したりして
話し合うべき相手として"認められない事態"に陥ったりすると
子供さんがいないのですから何ともマズイ状況に
なることも充分に考えられるのです。
かくしてまずは市が週1で開催している
無料の法律相談に出向くことにしたのはつい先日のことでした。