白い月

白い月

善意

2017-01-07 10:00:41 | 心事ポエム
冬日の虚心持て余している下弦の月

加護の光り降り注ぎ

切り裂かれた恣意の闇を通り抜けた


不穏な一矢も放たず

沈黙で虚心を宥め

一切争わない事にしたのに

何故こうも苦しいのか凍る月よ



手から目に

眼から耳に

耳から鼻に

すり寄る移り気な 冬の薔薇の吐息



どうしても好きにはなれない

許せない節操にさえ目をつぶり

天啓をも願ってみた


老樹の泪は空涙かも知れないが・・・

ほだされて騙される 生きてする善意。


1 コメント

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許せない節操 (荒 野人)
2017-02-15 10:27:15
訪問ありがとうございました。
俳句の常道をゆかず、情緒を恃みにして詠んでおります。自己撞着に陥ったり、だから何なのだ!と自己問答しつつ生きている徘徊老人であります。
言の葉は、魔力を持っていますね。
だって、象形文字の世紀しか生きていないのですから。

許せない節操が
あって
許せる天啓と欺瞞が
あるのだと
きみは
云うのか

無辺の善意
と云う
悪意よ

森羅万象の
彼岸

立ち竦む日々の
心の
皹よ

いたいけな
皹の
隙間に
きみは
呻吟して
生きよ
生き続けよ

海溝の底に在って
きみの
言葉を
紡ぎ続けよ

しかして
人を誑かせ
ほだせつづけよ
しかして
善意

跪かせよ
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