陽に照らされて視る ひよどりのデジャブ
ひと群れの黄色い原野は
痛々しいほどに ゆっくりと枯れていく
本願を果たしたおまえの宙は
今涼やかな風を運んで来ようとしているが
故ないえにしも 遠い因果も関わりもない
巣を捨て 森を去り 熟柿を食まず 時をも断つ
無価値な過去と 飛翔するたましいの解放
抱え込む刻々のメランコリーは散華しよう
重い飛翔が痛ましいが 何時かは閉じる傷 癒える筈
わたしは未病のままに逝きたいから
清浄な風を荒野に送ろう
消えた足音
忘恩の鐘の音
爆ぜる花火の狂気
天空のプール 《さんざめく星々》
耳触りの良い電子音
病む人を看る人の憔悴
・・・夏が終わる
ひと群れの黄色い原野は
痛々しいほどに ゆっくりと枯れていく
本願を果たしたおまえの宙は
今涼やかな風を運んで来ようとしているが
故ないえにしも 遠い因果も関わりもない
巣を捨て 森を去り 熟柿を食まず 時をも断つ
無価値な過去と 飛翔するたましいの解放
抱え込む刻々のメランコリーは散華しよう
重い飛翔が痛ましいが 何時かは閉じる傷 癒える筈
わたしは未病のままに逝きたいから
清浄な風を荒野に送ろう
消えた足音
忘恩の鐘の音
爆ぜる花火の狂気
天空のプール 《さんざめく星々》
耳触りの良い電子音
病む人を看る人の憔悴
・・・夏が終わる
響きだろう
か
嗚呼
確かに
未病のまま
逝く
なんと云ふ
憧れだろうか
憧れは
宙を翔けめぐり
形而下に
降り立つ
形而上の
刹那の
業か
憧れは
回遊して
止まない
のだ