白い月

白い月

他力

2017-09-10 13:58:26 | 心事ポエム
陽に照らされて視る ひよどりのデジャブ

ひと群れの黄色い原野は

痛々しいほどに ゆっくりと枯れていく


本願を果たしたおまえの宙は

今涼やかな風を運んで来ようとしているが

故ないえにしも 遠い因果も関わりもない


巣を捨て 森を去り 熟柿を食まず 時をも断つ

無価値な過去と 飛翔するたましいの解放

抱え込む刻々のメランコリーは散華しよう



重い飛翔が痛ましいが 何時かは閉じる傷 癒える筈

わたしは未病のままに逝きたいから

清浄な風を荒野に送ろう


消えた足音

忘恩の鐘の音

爆ぜる花火の狂気

天空のプール 《さんざめく星々》

耳触りの良い電子音

病む人を看る人の憔悴
 

・・・夏が終わる      





1 コメント

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未病 (荒野人)
2017-10-14 16:37:36
なんと云ふ
響きだろう


嗚呼
確かに
未病のまま
逝く
なんと云ふ
憧れだろうか

憧れは
宙を翔けめぐり
形而下に
降り立つ
形而上の
刹那の
業か

憧れは
回遊して
止まない
のだ
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