荒野のカメレオン：ランゴ(2011)

RANGO(2011)

ジョニー・デップが主人公吹き替え、ニコロデオン制作のCGアニメ。テクスチャやキャラクタの表情など目を見張るような素晴らしいアートワークの、大人も子供も楽しめるアドベンチャー・コメディ。アニメとはいえ子供向けとは思えないダークでシニカルなユーモアはパイレーツ・オブ・カリビアンと同じく、子供向けというより子供も楽しめる大人のエンターテイメントと言った方が近いかも。

ペットのカメレオンだったランゴは、アクシデントにより荒野の真ん中に放り出されてしまう。そこで小さな町にたどり着いた彼は口八丁で町の保安官に任命されるが、町には大きな陰謀が隠されていた・・・

アメリカのコメディの黄金設定「弱虫だが口のうまい主人公が勘違いでヒーローに祭り上げられてしまい、最後には責任に目覚めて本当のヒーローになる」ってやつ。でもね、そこはパイレーツ・オブ・カリビアンの監督ですからね、お約束だけど面白い訳ですよ。ジョニー・デップが吹き替えやってなくても十分面白いだろうね。パイレーツ・オブ・カリビアンのキャラを全員動物にしてアニメにしたらもっとむちゃくちゃな設定で作れるでしょ？そんな感じですよコレ。子供にはダークすぎるジョークがかなりあるし、大人にしか分からない様なこまかいネタがしこまれてるし（「スピリット・オブ・ウエスト」とか。あれは笑った・・・カートにオスカー像一杯積んでるし！）、子供にも楽しい、大人は大人で違う意味で楽しめる、こういう映画はアメリカって得意だし事実優れてるよなって。

ビジュアルも未だかつてない素晴らしさ。使い込んだ感や薄汚れた感を綺麗に作り込んでる。動物達の表情や動きの素晴らしい事！ヘンソン・スタジオがかつて手作りで行ったようなアニマトロクスの境地に限りなく近づいた感。キャラクタではふくろうのマリアッチが可愛いよね、スペイン語訛りでちょっとぬけててて。あとモグラの母さん・・・ダンゴムシも出てくるから虫苦手な人注意・・・