ORGANIC STONE

私達は地球を構成する生命を持った石に過ぎないのですから。

走れオリバー!:オリバー・ツイスト(2005)

2008-04-23 13:24:30 | 映画:ミニシアター系
Oliver Twist(2005)

かの有名なチャールズ・ディケンズの「オリバー・ツイスト」ロマン・ポランスキー監督による映画化。今までも映画化されてきましたが、この映画は当時の時代背景のリアリティに特にこだわり、雰囲気や人物が生き生きとしています。


アートフル・ドッジャー(ハリー・エデン)とオリバー(バーニー・クラーク)。衣装がまた凝っていて素敵です。

孤児として育ったオリバー(バーニー・クラーク)は、葬儀屋に奉公に出されます。しかしいじめられてそこを逃げ出し、ロンドンへ。そこで子供たちに盗みを働かせて生計を立てているフェイゲン(ベン・キングズレー)に拾われます。ある日間違いで警察に捕まったオリバーは、本好きのお金持ちの紳士ブラウンロウ氏(エドワード・ハードウィックル)に気に入られ、そこで幸せに暮せるかのように見えました。が再び悪党ビル・サイクス(ジェイミー・フォーマン)につかまり、金持ちの家に忍び込む手伝いをさせられるのでした。


内気な少年オリバー(バーニー・クラーク)。可愛いんです。とにかく可愛いんです。

「オリバー・ツイスト」は英語圏では知らない人はいない、日本で言えば夏目漱石の「坊ちゃん」なみの有名小説です。映画だってTV映画を含めたらいったい何本あるんでしょう?状態です。あえてその古典に挑戦したポランスキー監督、その時代考証へのこだわりは見事でぼろ服のディテールまで懲りまくり、衣装や小物を見ているだけでタイムスリップしてしまったかのよう。登場人物も豊かな性格描写で飽きさせません。特にベン・キングズレーのフェイギン。アレック・ギネス等歴代の俳優が演じたこのせこい醜男を、エキセントリックでそれでいて小心な、複雑で魅力的なフェイギンにしていますね。最後のシーンの迫力はやっぱりベン・キングズレーは凄いなあと。


右のじじいがフェイゲン(ベン・キングズレー)。

オリバーはやさしい、どちらかというと内気で陰のある少年。そんな少年が幸福を掴みそうになると危機に陥る、で、手に汗握ってしまう訳ですね。オリバー役のバーニー・クラークはきれいな顔をした少年で、伏し目がちで憂いのある表情が役にぴったり?

「オリバー・ツイスト」を見たことのない方は是非、このポランスキー版で。チャールズ・ディケンズの世界を見事に視覚化した一級品です。

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2 コメント

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ポランスキー版 (ラルフ)
2008-04-24 17:35:26
私はこれの良さが分からなかった
バカチンです、スミマセンw
映像とか、時代背景はすっごくいいと思ったんですが、
感動できなかったんですよねぇ(ノД`)
何故だかわかりませんが…
バーニー・クラーク君が可愛過ぎるから
全然許せますけど!

確かマーク・レスターもやってますよね?
返信する
わかります。 (ptd)
2008-04-24 21:52:38
ラルフさま

私も「感動」はしませんでしたね・・・唯一、最後の牢屋でご対面、のときちょっと泣きましたが、さすがベン・キングズレーの底力だなあ・・・って。感動大作、じゃないですよね。歴史物古典かなあ?
セットとか衣装とかリアルで素敵でした。
素敵っていってもきらびやかじゃないんですけどね。
現実感があってよかったです。

>確かマーク・レスターもやってますよね?
そういわれてみれば!そんな気がする!
な、なつかしー!
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