Les Choristes,(2004)
元々プロのクラシックギタリストだったクリストフ・バラティエ監督による、フランスの戦後の寄宿舎学校を舞台にした音楽人情物語。熱血教師が歌う事を通して少年たちを変えていくというよくある話なのですが、「ニュー・シネマ・パラダイス」系イタリア映画の熱い人情話に極上のフランス風洗練を加えたような素朴で後を引く名作。飾らない外見なのにいい素材と手間ひまかけた家庭料理の趣。
問題児ばかりが集められたフランスの片田舎の寄宿舎「池の底」に、新任の教師マチュー(ジェラール・ジュニョ)が赴任してきます。元々音楽家を志していた彼は、悪ガキどもを合唱させる事で更生させようと試みますが、頑固で意地悪な校長(フランソワ・ベルレアン)は非協力的だし子供たちはなかなか心を開かない・・・
教師マチュー(ジェラール・ジュニョ)と問題児ども。
見所は「天使の顔した悪魔」モランジェ役ジャン=バティスト・モニエ(サン・マルク少年少女合唱団ソリスト)の歌声。見た目も役にぴったりの美少年なんですけれど、こいつがひねくれ者の問題児。しかし歌わせるとこれがまた美しい声で、椅子から落ちるほどびっくりしました。こういうのを天使の声っていうんですね?
モランジェ役ジャン=バティスト・モニエ。歌上手過ぎると思った。
この映画の面白さは熱血教師マチューを筆頭とする人間描写ですね。冴えない中年のおっちゃんマチュー役ジェラール・ジュニョは、最高にいい味を出しています。大人しいけれど頑固で、信念を曲げないまっすぐな教師、でも恋するオヤジ。それに対する極悪校長フランソワ・ベルレアンも本当にむかつくいやな男を嬉々として演じていて、名コンビです。どちらの俳優もフランス映画では名脇役ですよね。
しかし特筆すべきは、ジャック・ペランの息子Maxence Perrin。一番幼い孤児ペピーノ役です。ジャック・ペラン自身、この映画の制作者でまた指揮者として成功した晩年のモランジェ役で出てきますが、息子Maxenceは1996年生まれ、このとき8歳。毎日ゲートで迎えにこない親を待ち、夢見がちで、マチューが一番気にかけていた生徒ペピーノはこの映画の陰の主役。最後のバスのシーンはもう涙止まらないです・・・
孤児ペピーノ役、ジャック・ペランの息子Maxence Perrin。陰の主役ですよね。
結局、彼らを一人前の合奏団に育てるという熱血教師マチューの夢は破れます。それは予想できた事・・・しかし悪ガキどもの性善説を信じ、歌を通して彼らと理解し合いたいという目的は成功しました。ばらばらと無数に降ってくる紙飛行機のシーンで彼は思ったはずです、「自分は間違っていなかった。信念をもって努力すれば、必ず報われるんだ」と。あなたが落ち込んでいる時におすすめの映画。ハッピーエンドに見えなくても、人生捨てたもんじゃない・・・
元々プロのクラシックギタリストだったクリストフ・バラティエ監督による、フランスの戦後の寄宿舎学校を舞台にした音楽人情物語。熱血教師が歌う事を通して少年たちを変えていくというよくある話なのですが、「ニュー・シネマ・パラダイス」系イタリア映画の熱い人情話に極上のフランス風洗練を加えたような素朴で後を引く名作。飾らない外見なのにいい素材と手間ひまかけた家庭料理の趣。
問題児ばかりが集められたフランスの片田舎の寄宿舎「池の底」に、新任の教師マチュー(ジェラール・ジュニョ)が赴任してきます。元々音楽家を志していた彼は、悪ガキどもを合唱させる事で更生させようと試みますが、頑固で意地悪な校長(フランソワ・ベルレアン)は非協力的だし子供たちはなかなか心を開かない・・・
教師マチュー(ジェラール・ジュニョ)と問題児ども。
見所は「天使の顔した悪魔」モランジェ役ジャン=バティスト・モニエ(サン・マルク少年少女合唱団ソリスト)の歌声。見た目も役にぴったりの美少年なんですけれど、こいつがひねくれ者の問題児。しかし歌わせるとこれがまた美しい声で、椅子から落ちるほどびっくりしました。こういうのを天使の声っていうんですね?
モランジェ役ジャン=バティスト・モニエ。歌上手過ぎると思った。
この映画の面白さは熱血教師マチューを筆頭とする人間描写ですね。冴えない中年のおっちゃんマチュー役ジェラール・ジュニョは、最高にいい味を出しています。大人しいけれど頑固で、信念を曲げないまっすぐな教師、でも恋するオヤジ。それに対する極悪校長フランソワ・ベルレアンも本当にむかつくいやな男を嬉々として演じていて、名コンビです。どちらの俳優もフランス映画では名脇役ですよね。
しかし特筆すべきは、ジャック・ペランの息子Maxence Perrin。一番幼い孤児ペピーノ役です。ジャック・ペラン自身、この映画の制作者でまた指揮者として成功した晩年のモランジェ役で出てきますが、息子Maxenceは1996年生まれ、このとき8歳。毎日ゲートで迎えにこない親を待ち、夢見がちで、マチューが一番気にかけていた生徒ペピーノはこの映画の陰の主役。最後のバスのシーンはもう涙止まらないです・・・
孤児ペピーノ役、ジャック・ペランの息子Maxence Perrin。陰の主役ですよね。
結局、彼らを一人前の合奏団に育てるという熱血教師マチューの夢は破れます。それは予想できた事・・・しかし悪ガキどもの性善説を信じ、歌を通して彼らと理解し合いたいという目的は成功しました。ばらばらと無数に降ってくる紙飛行機のシーンで彼は思ったはずです、「自分は間違っていなかった。信念をもって努力すれば、必ず報われるんだ」と。あなたが落ち込んでいる時におすすめの映画。ハッピーエンドに見えなくても、人生捨てたもんじゃない・・・
今、心おだやかにしてくれる作品を探している私にはぴったりかもしれませぬ。
>モランジェ役ジャン=バティスト・モニエ。歌上手過ぎると思った。
ルックス的にも将来有望ってか?←ヤラシイな・爆
ボーイ・ソプラノはあんまり好きではないのですが、先生が椅子から転げ落ちるほどの衝撃を受けたとあらば、ぜひ耳にしてみたいものです。
前のブログに感想を書いてるんですけど、
良過ぎて5行しか書いてませんでしたw
バティスト・モニエ君の歌声と
紙飛行機を飛ばすシーンが印象的でした。
一番泣けたのはペピーノ君ですね。。。
>心おだやかにしてくれる作品を探している私
ぴったりです。
見終わってから後味がいい映画は、と聞かれたらこれです。なんだか人間っていいなあと思う映画です。
「ニューシネマ・パラダイス」に似過ぎ、の批判があったそうで、その通りなんですけどね。
ジャン=バティストの声はさすがです。本当に歌ってるのか??と疑ってましたが、本人でした。ルックスちょっと奇麗過ぎますねぇ。
私もなんとか少年合唱団、とかの雰囲気が苦手なのですが、ペピーノ君と教師のおっちゃんを見るだけで十分いい映画です。
良過ぎて感想5行ですか・・・?
判ります。本当に良かったあ~、で十分ですよね!
>一番泣けたのはペピーノ君ですね。。。
判りますよ。可愛いというか、母性本能をくすぐるというか、子役はああでなくてはいけません。
「先生僕も連れてって~」って言うところなんか、けなげで「キィィ~」って歯ぎしりしましたもん。
紙ヒコーキも泣いたねぇぇ・・・