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今日は母の祥月命日でした。
朝早くに前地からお寺の住職さんがお参りに来てくださいました。
母が亡くなってから毎月ずっとお参りしていただいているお寺の住職さんです。
落ち着いた誦経を聞きながら、昔のことを思い出していました。
父が晩年、難病で近くの病院に入院していた時、身体が弱かった母はその病院まで歩いて行けないと嘆いたことがありました。
気も弱くなっていた母に、私が手を繋いで「一緒に歩いて行こうか」と言うと心配そうな顔で頷きました。
ゆっくりゆっくり休みながら手を繋いで歩いていきました。
暫くしてその病院に着いた時、母が「歩いて来れるもんだね」と微笑んで言ったのです。
母と手を繋いで一緒に歩くなんて、本当に小さい時以来なんで、歩けたことより手を繋いでいたことのほうが嬉しかったことを今でも覚えています。
甘ったれの私でしたが、三人姉弟で長男でしたから、このとき母を独り占めできて大満足でしたね。
あれから21年もの年月が過ぎました。
私の手にはあの時繋いだ母の手の温もりがずっと残ったままです。