『Château Moderne シャトー・モデルヌ(現代城)』
「ファイアンス」や「モントールゥ」などの村々が東西に連なる位置から
さらに北へ数キロ離れて独特の村がある
『Mons モンス村』
旧集落(Village ヴィラージュ)は例によって丘の上のこじんまりした村だが
村域は結構広く(これまでの他の村々も同じ)
起伏の多い山並みと
それぞれの頂に残る石器時代の要塞集落の遺跡と
広い森に点在するいくつかの「字(あざ)」にある城
それらの城や集落に給水した給水システムなど
興味深いものが数多く残っている
全景の俯瞰
右端に見えるのは
『Château Moderne モデルヌ城』
その名の通り
古い歴史はない様だ
役場と公民館(集会場)が使っている
教会は細長い楕円形の旧城壁内の村域のほぼ中ほど
『Eglise Notre Dame de l'Assomption 被昇天の聖母教会』
集落の中は
旧村落域(ヴィラージュ)周囲の広大な森と山々には
新石器時代以来の遺跡が数多い
『Dolmen de Peygros ペイグロ地区のドルメン』
『Dolmen de Saint-Marcellin サン・マルスラン地区のドルメン』
Villard の環状防壁集落の跡
Oppidum de Roubies ロゥビィの防壁集落の跡
Castrum de St-Laurent サン・ローラン防壁砦住居群の跡
中世の切石積みのボリーや集合住居の跡も各地に
ルーキエール山中の羊飼い小屋
ブラキエール山中の羊飼い小屋
ブリオーグの石積み小屋
最近まで使われてきたようだ
同内部
カンペストルの石積み小屋ボリー
そして
『Château de St-Marcellin サン・マルスラン城』
サン・マルスラン城への給水の水源池
ヴィラージュ周辺の城の中で最も保存状態の良いものが
『Château de Beauregard ボールギャール城』
Photo by @survoldefrance
山中の水源から城に水を供給する水道
現在はパイプが通してある
城の敷地内の地下水道の一定の距離ごとに
点検のための縦坑が並んでいる
城側の取水口
『Château de la Lubi ルービ城』
ルービ城の地表部水道
ルービ城への給水水道暗渠部の点検用開口部
城側の受水槽
城はなくとも
集落ごとの水道が残っている
『Aqueduc de Riens リアン地区の水道』
同 内部
現代に拭き直した天井部分
水源から地区までの地下水道の途中にある井戸
『Chapelle Saint-Pierre ou San Peyre de Riens リアンの聖ペテロ礼拝堂』
モンス周辺には水源がいくつもある
ネッスゥン地区の水源
ローマ時代の貯水ダムと分水口が
時代とともに修理されながら今日に伝わっている
それぞれの城や教会のある集落に給水された
各地区(集落)には
それぞれの水場や洗濯場もある
『Basson de Bourigailles ブーリガイユ地区の水場』
『Puis de Frigoure 1 フリグゥル地区の井戸 1』
『Puis de Frigoure 2 フリグゥル地区の井戸 2』
『Puis de Frigoure 3 フリグゥール地区の井戸 3』
『Fontaine de la Ferme de Villard ヴィラール地区農園の水場』
水車を持つ集落もある
この水車は水が跳ねないように覆いがしてある
このモンスの自治体圏にはいくつものローカルな城がある
『Château d'Esclapon-Bas 下エスクラポン城』
※ ※
最後にもう一箇所
『Cabris カブリ村』
この村は
一番高いところは標高760mを超える
ちなみに自治体域全体で最低は250mほどと高低差が激しい
11世紀建設の戦国時代の城塞があったが
プロヴァンスの君主でナポリの王だった『ヨアンナ女王』の時代
16世紀に戦乱で破壊された
城址はそれでも重文
城の残存部を利用しながら建てられた後世の建物が
美しく修復されて
ホテルに利用されている
そして
集落内外に美しい教会や礼拝堂が数多い
『Eglise Notre-Dame de l'assomption 被昇天の聖母教会』
『Chapelle Saint_Sébastien 聖セバスティアヌス礼拝堂』
『Chapelle Sainte-Magueritte 聖マルグリット礼拝堂』
『Chapelle Saint-Jean-Pape 教皇と聖ヨハネ礼拝堂』
この礼拝堂は
2017年に完全レストアされた
正面にも側面にも後部の壁にも
石のひび割れを止める「かすがい」がはめ込まれている
側面の下部にオリジナルの石組みが見える
建設当時は
背後の斜面はここまで崩れてはいなかったのかもしれない
『Chapelle Saint-Jean 聖ヨハネ礼拝堂』
家並みはといえば
『時計塔』
周辺部には共同洗濯場も残っている
さて
55回も続いてしまったプロヴァンス巡りは
一旦ここで終止符を打とうと思います
このすぐ近くに
プロヴァンス最東端の名所『カンヌ』や『グラース』があるが
それは後日
『ナポレオン街道』でご紹介しようかと思っています
= = = = = = = = = = = = =
ご感想やご意見ご要望などをお待ちしています
右下の「コメント」からどうぞ
※
旅行の実際につては以下のサイトも御覧ください
https://veritas21.com 『こんな旅がしてみたい 誰も真似のできない旅のプランナー』