行ってみませんか... こんな 素敵な世界へ

好奇心旺盛な長年の体験で、行って、見て、食べて、泊まった素敵な世界を、皆んなにちょっぴりお裾分け...

スペインのバスクに行こう 3 美食の里で口福三昧 <ドノスティアで 最高峰のレストラン二軒>

2020-10-07 20:40:39 | 素晴らしき世界/スペイン/グルメ
スペイン・ドウエロ川地方の銘酒『ペスクエーラ・グラン・レセルヴァ


スペイン・バスクの景勝地
『ドノスティア』
(カタルーニア語表記サン・セバスティアン)
昔から二軒のライバル店あり

一軒は
町の住宅地の只中『アケラーレ』
もう一軒は
町を出た郊外海を見晴らす断崖の上の『アルザック』

どちらも仲良く
長らくミシュランの3つ星に輝き続けている


9月28日の記事でお約束した通り
ご紹介してみよう

今回はある日のお勧めメニューを
コメントなしで



  【AKERARE  アケラーレ】












































【ARZAK  アルザック】




















































奥の角に大テーブルが設えられていたら

たまたま
後から大人数のグループが来た
普段
このようなテーブルは無いはず




ディナーが進むうちに
海側の全面ガラスの窓の外は
刻々と
色彩が移ろって
そちらもご馳走だった




見せられるだけは
フラストレーションだったかもしれませんね

でも
幸福眼福
と申します

今回は目で楽しんでいただいて

次には
現地に行って
お口を楽しませてあげてください

= = = = = = = = = = = = = =
こちらのサイトも御覧ください 
http://veritas21.com『こんな旅がしてみたい 誰も真似のできない旅のプランナー』

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カタルーニアが誇る 稀有の美食の世界 <フェラン・アドリア と エル・ブージ>

2020-08-28 21:17:38 | 素晴らしき世界/スペイン/グルメ
海から見た<エル・ブージ>




先回に引き続き
別の日のメニューのご紹介



様々のその時々の珍しいハーブを
ジュースとスムージーの中間くらいの飲み物状にして

ハーブのジュースはアルプスの麓アヌシーの名シェフ
『マルク・ヴェイラ』もずっとやっていた




まるで駄菓子のような
煎餅みたいな、塩こぶみたいな、薄焼きみたいな、甘納豆みたいな
でも
全部ヨーロッパの味




カットした硬めのクリームチーズを薄焼きで挟んだ
みたいな
野菜や肉の分子結合を変えて、密度の高いゲル状にした
不思議な前菜




オリーブや、セロリや、様々な食材を
か酸化窒素を触媒として
卵の黄身ほどの密度と硬さに纏めたフェラン氏の化学実験




トリュフと腸詰などの極薄仕立て





これは海老が大元
何種類もの貝類その他のエッセンスを
フィルム状してラッピングにしたり
ジェル状やペーストのソースにしたり




小蛸と雲丹と
パパイヤと
何かのハーブのムースと
野菜のエッセンスで作った小麦粉は使わないパスタと




これは
なんだったか思い出せない.....




ここで
主菜にあたる料理の前の
お口直しのシャーベット






そして魚料理



アンチョビー(片口鰯)とネギ
ソースは判別不明

ただ美味しいとしか言えなかった




イベリコ豚の胸肉



そしてデザート











見た目の不思議さ
想像と見た目と実際とのギャップの凄さ
味と香りと食感と温度差の驚き



素晴らしいレストランでした。。。




厨房から客席の方を見つめる雄牛





1989年頃のエピソード

20世紀最大のシェフの一人『ジョエル・ロビュッション』がバルセロナにビジネスでやってきた時、フェラン・アドリアの噂を聞いて、エル・ブージを訪れた。
230㎞を車を飛ばして。

品数が多いので予想以上に時間がかかり、あらかじめ店側につげてあった退店時間が来ててしまったジョエルが、アドリアさんに客席まで来ていただいて言った一言。

「私も料理人です。今夜最終便でパリに帰らないと明日の重要な会合に間に合いません。しかし、貴方の料理を途中で中断するわけにはいかない。予定時間になりましたが、このまま最後までお食事を楽しませてください。」


あの、ジョエル・ロビュッションが感動した
フェラン・アドリアの料理

私はそのエピソードを新聞で読んで、その夏の予約をトライしました。
幸運なことに、予約が取れたのです。





なぜ「素晴らしいレストランでした」
と過去形なのか...


半年の営業で年間8000食に
予約の希望が毎年60万件


毎年常連客が「期待を込めて」驚きに来る。

営業していない半年は
それまで誰も考えつかなかった料理を考え出してお客様を驚かす為に
全身全霊を振り絞って翌年の準備をする繰り返し

彼は
空っぽになってしまったのでした

1985年にシェフとなり、2011年で休止を発表
2年間休んで再開したい

という予定が

2年経っても3年経っても
そしてとうとう再開しなかった
1000万ユーロ(13億円)以上の赤字を残して


本当に素晴らしレストランでした


ちなみに、あまりに予約が取れない不満を解消する為に
アンダルシア地方のグラナダ郊外の古い修道院を改造したホテルを買い取って
そこのレストランで宿泊客にのみ
1年落ち(前の年の)メニューを出すという事もやっていましたが
あまり上手く行かなかった様で
それもやめてしまっています。

2019年からバルセローナに
カジュアルな「ビストロ」をオープンした

2020年には元々の店『エル・ブージ』で
世界中の料理人に解放する「未来の料理のリサーチ」の為の
『エル・ブージ料理研究センター』を開所の予定でした。

新型コロナが起こるまでは。。。


今後の復活はあるのでしょうか


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カタルーニアが誇る 世界一の名シェフ <フェラン・アドリア>

2020-08-26 17:50:51 | 素晴らしき世界/スペイン/グルメ
EL BULLI (ブルドッグ)のシンボルは「雄牛」



1980年後半、カタルーニアに歴史に残る名シェフが出現しました
その名も『フェラン・アドリア』


フェラン・アドリア氏


フランスのポール・ボキューズ以後、素材を生かし軽くデリケートな新しい料理スタイル「ヌーヴェル・キュイジーヌ(新しい料理)」が西欧の料理を
一変させてきました

その革新的風潮からさらに抜け出し、いわゆる「ケミカル・キュイジィーヌ』を生み出し
料理界を未来志向に変えてしまった


レストランの名は『EL BULLI (ブルドッグ)』

カタルーニアからバレンシアあたりの発音では「エル・ブージ」
標準スペイン語で「エル・ブーリ」


ブルドッグの顔を線描きした板っきれが看板


実に素朴なレストランでした



フランス国境に近いフィゲーラスで高速を降りて海側に30分ほど行くと
ローザスというリゾートの町がある


正面の丘の上に城塞の後が残る海岸通り

この海岸通りの右側がビーチ

その町から左に逸れて、荒涼たる小高い起伏の連なる半島に入り
セメントのひび割れだらけの簡易舗装の道を一時間以上
人の住む気配もない荒涼たる道を迷いながら進んで
急坂を降ると小さな湾に出る

エル・ブージがひっそりと存在しています。

白い建物の二つのうち下の建物がレストラン

あたりには、何もない
海からは陸にボートを接岸できる場所もない。



春から秋の半年しか営業せず、半年で8000席。
半分は地元の店の昔からの顧客にとっておき
外国からのお客に残り4000席
週5日間で6ヶ月
営業は時期によって昼か夜
つまり外国のお客様は1日に30名ほど

12月1日が翌年の予約受付の解禁日。
電話(当時は電話)が繋がったら幸運者で2分後に全席が埋まってしまう

その後、あまりにも予約が殺到するので解禁日を10月1日にした
結果は同じことだった


メニューはなく、「本日のお食事はこれこれでございます」と十六品くらいのお品書きを渡される



ある日のコースをご紹介しましょう


まず細々とした前菜がたくさん出てくる。
八寸とか向う付け、みたいな


   

揚げ物(?)と各種ハーブのジュース



   

試験管入りのものと牡蠣の天ぷら様のもの
ちなみに左の寿司巻き様のものの中にもなにやら入っていた



   



上の3点は同じもので、ゲストに合わせてアイスノン様のゲルの袋の色が違う



   


この二葉の写真は同じもので、右がディテール




ここからいよいよ「お料理」になる


  

まるでデザート



お品書きでは「甲殻類のタリアテッレ」
当然平麺のパスタにエビカニのソース....だと思いますよね

そうしたらなんと、「甲殻類でとったコンソメスープ」をジェラチンで固め
薄く平たく伸ばし、タリアテッレの様に切ったもの!
周囲の黄色い部分はポテト・ピューレではなく
香り高い「何か」のペースト

想像を絶する



これは、液体窒素でマイナス150度Cほどに冷やして粉末状にした
「フォアグラ」




そこに熱々のコンソメスープを注ぎ、ややかき混ぜながら
冷たい粉末状の食感のフォアグラと、それが溶けかかった食感と
熱〜い極上のスープの食感とが混じり合う味と温度のハーモニー!!




これは、お品書きでは「クルディテ」
人参とビーツ(甜菜)ときゅうりと根セロリなどを細切りにしてさらに乗っけ
ヴィネガーとオイルで食べる学食や大衆食堂の前菜

ところが
頭の中「??マーク」で一杯になりながら口に入れてみると...

7種の生野菜をすりつぶして成分を抽出し
ゼリーで固めて細く切って並べてある

当然それぞれの野菜の味と香りと色でした



  

左の皿は、アドリアさんが発明した「エスプーマ」
一般的にはフランス語で「エミュルジオン」と呼ばれる
素材の要素を泡にしたソースに包まれる様にして別の素材が



ここからいよいよデザートとなりました



固柔らかいフルーツのおせんべい
したの洋館みたいなものは、あくまで載せ台






デザート一挙盛り





左上のカクテルグラスの中はフルーツのジェラート風の冷菓
でもジェラートではありません
エッセンスを泡にして凍る寸前まで冷やしたもの





もう
何が何だか

びっくり
驚き
ショック
感心

で二時間が終わってしまいました。



次回では、別の日のコースをご紹介します♡


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