プエンテ・ラ・レーヌ『エル・ペレリーノ』
巡礼たちは
フランス国内5カ所の町に
7月末の『聖ヤコブ(サン・ティヤーゴ)大祭』に
間に合うように
逆算して全欧から集まり
スペイン最北西端
サンティアーゴ・デ・コンポステーラを目指して
歩き始める
85日間とか
115日間とか
かけて
古道は
現在は人の行き来には使われていない様なところもある
その際は
要所に巡礼者向けの標識が
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/91/b35b9d7b87e9979e38ce05e9ebb54a5b.jpg)
『古道の道標』
黄色の矢印の中に『帆立貝(サティアーゴ)』
ちなみに
フランス側の矢印は青
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/54/41aa4714edb1be2a1a686454fbe86db9.jpg)
ピレネーを超えて2日目か3日目
スペイン側バスクの大都会
牛追い祭り『サン・フェルミン祭』で名高い
「イルーネア(カタルーニア語でパンプローナ)」を超えて
20km程で
『プエンテ・ラ・レーナ』という村がある
直訳して
『女王の橋』村
原語には「の」もないので
『女王橋』村
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/c8/ea026c875796dee5da88f3d0729f7a70.jpg)
古の時
橋は極めて戦略的重要な要素であり
住民が勝手にかける事は
許されていなかった
おそらく
ある時代(11世紀頃)の女王が
巡礼者たちがアルガ川を渡る事ができる様に
ここに橋を架けさせた事による
村の発祥とその名の由来であろう
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/ce/e40a3d757041553b2143c5dbe533e55f.jpg)
ロマネスクの時代建造様式を伝える
美しい橋だ
村には
ビールとコーラとミネラル・ウォーター
ポテチとガム
パン
その他20種類ほどの食料品を商う小さな店が一軒
あとは「バール」が二軒あるだけの
文字どおり何もない村だ
しかし
この村を通り抜けるところに
快適そのもののホテルがあるのです
観光名物になりそうな物は橋以外に何も無く
巡礼だけで知られる
こんな小さな村のはずれに
巡礼者たちの宿とは比べ物にならない
贅沢な
罰当たりなホテルなのです
巡礼路に行ってみたいが
歩く気はない
高級車でゆったりと訪れれば良いという種類の
罰当たりなお客様専用の
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/a6/8b7f8d4e2d6d657cea8ebf981f0f44a8.jpg)
何の看板も無く
「レストラン」という表示も
車を走らせていると見落とす可能性の方が高い
では
罰当たりになりきって
中を訪れることにしようか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/95/1a499549e23dd226db9cbf41a389c783.jpg)
せまあーい玄関を入ると
せまあーいロビーがあり
小さなレセプション・カウンターがある
その先の小さなくぐりを抜けたところ
その奥は廊下
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/22/668f1746ba4f3baffc258afe15641d85.jpg)
さらに進むと
情緒満点の木製の階段あり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/21/2403a9f489bb33322881d06464e61f2a.jpg)
半分登ると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/64/2a12abcdb455713c1f55535a486821f2.jpg)
踊り場に当たるところが
小さなパブリック・スペース
テーブルやら
椅子やら
もう半分登ると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/27/3131cda3ab2845f29e6ade7bd3501c45.jpg)
書棚やら
が
「自由にくつろいでおくれ」
と語りかけてきまする
その先には
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/e8/51bfe0988fc23cc616f22712f70b5b65.jpg)
ソファーも
こんな空間があちこちに配置されてます
二階建ての建物なので
客室も地上階と二階にしか無い
上の回がメイン
自分の部屋のドアを入ると
中廊下
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/f5/0cff1f62846e95ed2ad1f505b338b8ba.jpg)
梁など
ろくにカンナもかけてなさそうで
白塗り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/67/2b6d77824565219b7b744f3fc61c8316.jpg)
中廊下
を抜けると
クローゼットにソファー
右端の黒い四角いのは金庫
その下は冷蔵庫
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/b3/9084a9d479af6f0f0ab1324019684118.jpg)
ベッドの側にも
別のデザインのソファー
そして
中廊下の内側がバスルームでした
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/f5/b98eeed3b8e0440ab3bb10797c874f9e.jpg)
ドアも白木
タイルは超カラフル
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/67/b920b072aa45cc11920a9144950909f4.jpg)
便器はレトロ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/f6/c8ad63e35a41ee4caf442ea17a37806e.jpg)
バスタブと
その周りの壁は
淡いクリーム色のタイルで
暖かみを感じとっても落ち着ける
レストランやバーは
当然地上階
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/99/31545990f84cb80b61233dac1040afef.jpg)
バーは
酒棚があるだけで
レセプションからバーマンを読んでもらう
共通部分は
全てに狭い
しかしそれは
自分の家でくつろいでいるような
そんな雰囲気になるような配慮での設計なのでしょう
でも
レストランは割と広かった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/1f/17f551b8af3833dcfe5d08b6e1da4796.jpg)
右側にも広がってます
そして何と
まるで修道院のようなアーケードの中庭があり
その中庭に面しているのです
そして
朝食も同じ場所だった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/5b/9e0eff5f4b97021b3c3ec0a0fe3017c5.jpg)
外が明るいので
あえて朝食時間は中を暗くして
テーブルの一点だけ
スポットライトが当たってる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/bd/e5091aa98abb05080f031a7e272b3a8a.jpg)
朝食を終えると
当然中庭に出てみたくなる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/2a/c58662e7566a345dfb1e789b9aad424c.jpg)
な な 何と
プールがあるぢゃないか!
朝食の時に見えてますけどね(^^)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/76/e3eef163f61ae598599395a52a8a2333.jpg)
左の屋根の下がレストラン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/7f/c8bcdd8e04126bb3cfffba799d4c0ad4.jpg)
プールって
一体いつ利用するの?
広間は
巡礼路を歩いてるんと違うんかい!?
ね
罰当たりなホテルでしょ
建物も
内装も
あらゆる部分が素朴ですが
これ
先ほども触れたとおり
計算され尽くした配慮なのです
まあ
歩き始めてしばらく経って
くたくたになったところで
こんなホテルで1日寛ぐ完全休養日にあてて
また
翌日から頑張って歩きましょう
『サンティアーゴ・デ・コンポステーラ』
まで!
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