ようやく完成しました。
まずはグルっと1周を見て下さい。
高さ126mm、前後幅 155mm、横幅(しっぽを除く)63mm
重さ 78g
総製作時間は212時間。
内訳は、本体のベースや肉球、ヒゲ植えなどの形状製作に38時間、
メリノでの模様の下書きに4時間、
植毛に66時間、
トリミング、モレ直し、グラデーションに104時間です。
今回はトリミングに時間がかかってしまいました。
毛繕い中という事で、舌は出してるは、耳は後ろ向いてるは、ヒゲは前向いてるはで、今まで作った事のない表情だったので難しかったです。
美人猫を作りたくてメス猫にしたのに、ポーズの選択ミスでしたね。
植毛前
植毛完了 長毛猫さんみたいです。
トリミング後
今回のテーマは毛をフワフワにする事でした。メレンゲや綿アメ、羽毛など、フワフワな物に共通するのは、そこに空気をたくさん含んでいる事です。
そこで、アルパカにコリデールを混毛し、そのクリンプ(毛のウネウネ)で毛先を広げ、
更に植毛の間隔をまばらにして毛と毛の間に空間を空ける事にしました。
前回はみっちり植えて、後からすきバサミで毛を少なくしたのですが、効率が悪いので改善する事にしました。
前編でも書きましたが、まばらに植えて地肌が見えてしまっても違和感がないように、植毛する毛と同じ色のメリノで着色もしました。
ところが、植毛をしたところまでは良い感じだったのですが、
短くトリミングしてみたら、やはり触るとペタっと潰れてしまってボリュームの無い部分ができて、身体のラインに綺麗な丸みが出ません。
そういう部分の毛を掻き分けてみると、決まって植毛していない部分が見つかります。
結局、意図的に作った植毛モレ部分に毛を追加し、前回同様みっちり植えてからすきバサミで毛先を軽くしました。
予定通りにはいきませんでしたが、すきバサミの使い方にも慣れてきたので、満足な仕上がりになりました。
まばらに植毛する方法は失敗だったのですが、思わぬ収穫もありました。
地肌にトラ柄の着色をしていたおかげで、その下書きに従ってもくもくと植毛すれば良いので、
柄の位置を考えながら作業するよりも効率的でした。
ただ、メリノでは時間がかかるので、今後はアクリル絵の具やチャコペンのような物を使おうと思っています。
また、背中の正中線に走るシマも、最初は下の画像のように単なる1本の線でしたが、
隙間に毛を追加する際に、違う色の毛を植毛する事で、本物の猫に近いボヤけたシマになりました。
更にキジ茶色も色数を追加し、背中側が濃い色になるようにグラデーションがかかっています。
ちょっと微妙すぎて画像では上手く写りませんでしたが。
学研の猫ムック本「猫の毛色&模様まるわかり100!」によると、
光が当たりやすい背中側は色が濃く、光が当たりにくいお腹側は明るい色になるそうです。
キジ猫の場合は、背中が濃い茶色で、お腹は薄い茶色です。
しっぽにもその法則は現れるので、画像検索で集めた画像を参考に、しっぽの下側は薄い茶色にしました。
この薄い茶色にもグラデーションがかけてあります。
お腹側は毛が柔らかくて薄いので、メリノをまばらに植毛しました。
下地にピンクを刺しておいたので、薄っすら透けて見えます。
何故「キジトラの母」かと言うと、
以前に作ったトラ猫4兄弟のおかあさんとして一緒に並べる為です。
(トラ猫4号は既に里親さんのところに貰われて行ったので、今は3匹です。)
前足をのけると舌も作ってありますので、
子猫をグルーミングしているような感じの画像も撮ってみました。
手乗り写真
やっぱり本物の猫ちゃんみたいです!
植毛の細やかさ…、特に背中の模様のリアル感に驚きます!
おひげも、もう人形の域を超えているようにリアルですね~!
それと、メス猫ちゃんらしさが出ている所も凄いと思いました。
体つきや、雰囲気からちょっと色気を感じます。
猫人形で、性別まで感じられるなんて…本当にすごいです…!
凄すぎてちょっと熱くなってしまいました(*^-^*)
いつも細部にまでこだわり、丁寧に仕上げられていて
本当にすごいです。(凄い、ばかり口からでてしまいます)
これからも応援しています!
いつもコメントありがとうございます。
今回は難しい題材を選んでしまったようで、
顔のトリミングで悩み、ずいぶんと時間がかかってしまいました。
まだ十分に猫の顔を立体として把握しきれていないんだと思い知りました。
途中、ちょっと投げ出してしまいそうになったのですが、
ねこのさんをはじめ、他の作家さん達のブログを拝見し、
どんどんと作品を生み出し、更に急激に上達されていく姿に刺激され、なんとか完成させる事ができました。
本当に皆さんに感謝です。
背中の模様は自分でもかなり気に入っている所なので、お褒め頂いてうれしいです。
ねこのさんの上達ぶりを見て、やはり数をこなさないといけないと思いました。
しばらくは時間のかかる植毛は封印し、植毛なしの作品をたくさん作ろうと思っています。
完成したら、また見てやって下さい。