PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

謝罪と訂正と教訓と感謝と

2011年07月01日 14時13分07秒 | 日々の雑記


「PSW研究室」をご覧になって下さっている皆さん、こんにちは。
当ブログを主宰している、PSWの龍龍です。

5月~6月はとうとう1回も、新しい記事をアップできないまま、過ぎてしまいました。
何回か記事は書こうとしたのですが、なかなか言葉になりませんでした。

依頼を受けた原稿書きの仕事も、まるで中途半端なままストップしてしまいました。
文章を書けない大学教員って、ちょっと使い物になりませんね。

実は、この間、身辺に大きな生活の変化もあり、心に余裕のない日々が続きました。
いずれ、プライベートなその経緯も、時間が経てば、ここに記すつもりですが…。

仕事上も、週に8~13コマの授業をこなしながらの日々なので、余裕がありません。
かかわっている地域の事業等も待ったなしなので、青息吐息の日々です。

自身の寝不足とパワーダウンにより、ブログがストップしてしまっていました。
今も、たいして状況は変わっていないのですが、なんとか復帰を図りたいと思っています。





■1.謝罪

今回の一連の「炎上」については、多くの方々に、ご心配とご迷惑をおかけ致しました。
被災地の一枚の張り紙の存在を記すことで、自身も予想外の展開となってしまいました。

僕自身は、専門職としての自戒を込めて、率直に記しただけのつもりでしたが。
結果として、多くの方々に不快な想いをさせることになってしまいました。

特に、心理職の方々には、不愉快な思いをさせてしまったと反省しております。
また、実際にカウンセリングを受けている方々を、不安な気持ちにさせてしまいました。

僕自身の職場だけでなく、所属学会・協会等にも複数の抗議文を頂いています。
その文言から、カウンセリングを実際に受けている当事者の方と思われます。

自らがカウンセリングを受けている心理職の方への信頼が揺らぎ、不安に思われたこと。
ブログ主宰者である僕への、適切な処分を求めたいと、綴っておられました。

これまでも記している通り、記事の趣旨は、心理職批判を意図したものではありません。
被災地支援にかかわる専門職のかかわり方を、自分なりに述べたものです。

一連のやりとりを通じて、ネガティブな言葉の応酬に傾斜していったのは残念です。
ともすれば、激しい被害的感情表出の場になっていってしまいました。

収束を図れなかったブログ主宰者が、すべて責を負うことなのか、議論はあるでしょうが。
心理カウンセリングのユーザーの方に、とてもショックを与えたことは慙愧に堪えません。

結果として、僕の記事が「風評被害」を招いたのは事実ですので、謝罪したいと思います。
ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした。

また、自身のプライベートな事情により、記事更新が著しく遅れたことをお詫び致します。
けっして、シカトして意図的に放置していたのではないことは、どうかご理解ください。



■2.訂正

これまで物議を醸してきた記事の一部を、下記のように訂正させて頂きます。
多くの方々のご指摘を受けて、僕自身がごもっともであると考えた部分です。

1)「『心理カウンセラーお断り』の貼り紙」の記事

「…新たな貼り紙が、加わりつつあるようです」という表記
→「加わりました」に訂正

理由
婉曲な表現を心掛けたつもりですが、ネット上の文字列では、過剰な解釈を生みます。
曖昧な表現ゆえに、現在進行形で拡散しつつある事態のように読み取れます。
一地域にあった事実が、被災地すべての場面で起きているかのような印象を与えます。
事実の提示にとどめ、伝聞調の曖昧表現は削除しました。

2)「風評被害の責任の取り方」の記事

「この記事の存在を、何十回も書き込みして、流布して頂いた方がいらっしゃいます。」という文言
→「この記事は、多くの方のリツイートにより、幅広く拡散していきました」に訂正

理由
ツイッターによって、僕の記事が際限なく拡散していったのは、事実です。
しかし、特定の方が意図的に何十回も発信し続けたという事実は、ありませんでした。
僕自身の被害的な受け止め方が、上記のような表現に至っています。
事実に基づき、訂正させて頂きます。

3)その他

その他にも、いくつかご指摘いただいている事柄があります。
順次、記事の表現、文言についても、僕なりに改めて考えたいと思います。

一方で、危惧されていたような事態が、被災地で生じているのは事実のようです。
少なくとも、マスコミの報道を通した記事でも、いくつか取り上げられています。

毎日新聞(5月7日):東日本大震災「心のケア」、2次被害懸念トラブルも
読売新聞(6月22日):被災地 心のケア(5)寄り添う姿勢が原点

このことをもって、自らの正当性を主張するつもりは、まったくありません。
でも、被災地支援に取り組むべき専門職の姿勢は、やはり考え続けるべきと思います。

訂正すべき文言と、批判を受けても訂正してはならない事柄が、あると思います。
自分なりに考えて、対応していきたいと思っています。



■3.教訓

僕自身は、一連の「炎上」を通して、実に多くのことを学ばせて頂きました。
自らの専門職としての立ち位置や、他職種との連携ということも、改めて考えました。

安直な表現の文字列が、他者にどのように受け止められるかということも、痛感しました。
「インターネットの民主主義」ということについても、考えざるを得ませんでした。

ひとことで言えば、「コミュニケーションの難しさ」について考えたと言えるでしょうか。
そのことについては、もう少し考えてから、いずれ記事にしたいと思います。

また、ネットの世界で「あまりに無防備」というご指摘を、何人かの方々から頂きました。
振り返ってみると、確かに無防備ですね、僕は…。

匿名と言いながら、自分の詳細なプロフィールも公開してしまっていますし。
批判を受ける事態になった時には、攻撃材料を提供してしまっていることになるのでしょう。

ネット社会の怖さやルールについて、あまりに認識が甘いというご指摘はごもっともです。
その認識の甘さは、ある種の奢りと、安っぽいプライドから発していたと思います。

僕自身はこれまでに、複数の団体のホームページ造りに関与してきています。
なまじっかな体験が、ネットのこと知らない訳じゃないという想いを生んでいました。

自分が「無知」であることを認めるのは、なかなか辛いことです。
特に、自分の無知が、他の方々に多大な迷惑をかけてしまったとすれば、なおさらです。

認めたくないことを、きちんと認めなきゃいけないと思います。
僕は、やはりネット社会の流儀や礼儀作法に、とても無知であったと思います。

ただし、「無防備」であることは、これからも続けたいと思います。
無防備だから、伝えられることも、伝わることもあると思いますので。

他者からの批判を受けないように、ただ防衛的になってしまっては、何も生みませんし。
多少のリスクは抱えても、名前や顔の見える関係は、追求していきたいと思います。

批判を受け入れられるよう、可能な限り、笑顔で無防備であること。
それは、ソーシャルワーカーにとっても、大事なことなのかなと思っています。



■4.感謝

この間、多くの方々から、暖かい励ましのお言葉を頂戴しました。
「ブログ止まっているようですが、大丈夫ですか?」という気遣いも頂いています。

ブログの炎上自体は、けっして褒められた出来事ではありませんが。
自分が多くの人々によって支えられている存在であることを、実感できました。

僕にとって身近なPSWや学生の方も、書き込みコメントを残してくれています。
でも、実際には、そういった方々のコメントは、割合としてはとても限られています。

コメントすることで、更に煽ってしまっては…という配慮をして頂いていたようです。
多くの知人は、じっと見守るという選択をして頂いていたようです。

そういった無言のご支援にも、感謝申し上げます。
気遣いながら、見守って下さって、本当にありがとうございました。

そして、臆せずコメントを寄せて頂いた方々に、感謝申し上げます。
とりわけ、被災地からのコメントは、匿名とはいえ、本当に勇気がいったと思います。

時に、ネガティブで、いかがかと思われる書き込みもあったのは事実ですが。
それでも、多くの方々が、真摯に記事のテーマに向き合って下さいました。

それだけ、僕たちにとって大きなテーマであるということの表れでしょう。
被災地における支援、専門職の役割、「心のケアチーム」の内実が問われているのでしょう。

真剣に考え、真摯な言葉のコメントを残してくださった方々、ありがとうございました。
このブログがどう展開していくかは未知数ですが、今後もお付き合いいただければ幸いです。





以上、僕自身の現時点における率直な想いを綴らせて頂きました。
改めて、ご意見等ございましたら、お寄せいただければ幸いです。

ブログ記事の定期的な更新には、まだ時間を要するかと思いますが…。
「PSW研究室」を、今後ともよろしくお願いいたします。