PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

社会福祉士の認定制度のこと

2011年09月14日 15時36分06秒 | イベント告知

社会福祉士の「認定制度」が、まもなくスタートします。
2012年度開始に目指して、着々と準備が進められています。

2007年の「社会福祉士及び介護福祉士法」改正に端を発するものです。
衆議院・参議院の付帯決議に「専門社会福祉士の仕組みについて早急な検討を行う」という一文が盛り込まれました。

この決議を踏まえ、日本社会福祉士会が中心になって認定制度が検討されてきました。
調整機関として「専門社会福祉士認定制度設立準備連絡協議会」が設けられました。
協議会の構成団体は、以下の通り。

社会福祉法人 全国社会福祉協議会
社会福祉法人 全国社会福祉協議会全国社会福祉施設経営者協議会
社団法人 日本医療社会福祉協会
社団法人 日本社会福祉教育学校連盟
社団法人 日本社会福祉士会
社団法人 日本社会福祉士養成校協会
社団法人 日本精神保健福祉士協会
特定非営利法人 日本ソーシャルワーカー協会

認定制度のイメージとしては…、

1)認定制度を運営する第三者機関が、研修実施機関(組織)の認証を行う。
2)認証を受けた研修実施団体が、研修会を開催する。
3)研修の指定科目は、共通専門科目と分野専門科目。
4)研修を受講した社会福祉士に、修了単位が付与される。
5)修了単位を付与された社会福祉士は、第三者機関に認定の申請を行う。
6)申請に基づき認定審査が行われ、基準を満たしていると認定される。
7)認定を受けた社会福祉士は、登録機関に登録申請を行う。
8)登録機関は、認定者を登録し公表する。

…違っていたら、ごめんなさい。
まだ、あくまでも案の段階なので、ハッキリしたことは言えません。

国家資格を取得した社会福祉士の上位認定資格になります。
「認定社会福祉士」は、目安として5年以上の実務経験。
「認定専門社会福祉士」は、目安として10年以上のキャリアを持つ人。
(「認定専門社会福祉士」は、その後「上級社会福祉士」に名称が変わってます)

国家資格は、あくまでも社会福祉分野で働くベースになる基礎資格。
資格の取得はスタートラインであり、現場での実践力を証明したものではない。
一方で、資格取得後、実務経験年数をただ重ねれば良いというものでもない。
ソーシャルワーカーとして、高度な知識と卓越した技術を習得するキャリアアップが必要。
福祉専門職種としての実践力を研鑽するシステムを構築する、というのが目的です。

そう考えると、専門職大学院と目指すところは似ています。
専門職としての実践力(コンピテンシー)獲得を目指すリカレント教育の場ですから。
この認定(専門)社会福祉士制度と、専門職大学院がどのようにリンクできるのか。
SWの基礎資格である社会福祉士と、精神保健福祉士は今後どう整理されていくのか。
個人的にも、興味の尽きないところです。

…というわけで(…ではないんですが…(^_^;))。
今年も、「専門職大学院のつどい」をやります。

午前中に、厚生労働省の社会福祉専門官である諏訪さんに講演していただきます。
今、「社会福祉専門職に求められること」を、お話し頂きます。
「福祉職が専門職として確立していくためには」何が必要なのか。
これからの、この国の社会福祉の将来像を示してもらいながら考えたいと思います。

当然、「認定(専門)社会福祉士」についても、お考えを聞かせて頂けると思います。
認定社会福祉士制度に関心をお持ちの皆さんのご参加を、お待ちしています。

「専門職大学院のつどい」は、社会人向けリカレント教育の合同説明会になっています。
研究大学院と通信教育科の説明会と個別相談会も、同時並行して開催します。

専門職大学院への進学をお考えの皆さん、どうぞお集まり下さい。
専門職大学院への進学を考えていない方も、どうぞご参加下さい。


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日本社会事業大学大学院「専門職大学院のつどい」

日本社会事業大学の専門職大学院では、今年度入試説明会の一環として「専門職大学院のつどい」を開催します。
我が国唯一の福祉専門職大学院への進学を考えている方、仕事を続けながら学んでみたい方、現場の課題で悩んでいる方、福祉の専門職として、現場で悩み、考え、行動するあなたを応援します。
ソーシャルワーカーとしての新しいキャリアを目指しませんか?
同時開催:合同説明会「研究大学院」「通信教育科」「学部編入」の個別相談も応じます。

2011年9月17日(土)10:30~17:00

日本社会事業大学A棟3階301教室、ほか

●プログラム

10:00 ~     受付
  司会進行:古屋龍太
10:30 ~ 10:45 開会挨拶
  福祉マネジメント研究科長 若穂井透
10:45 ~ 11:45 講演
 「福祉専門職に求められること~福祉職が専門職として確立していくためには~」
  厚生労働省社会・援護局 社会福祉専門官 諏訪 徹

12:30 ~ 13:00 全体概要説明(それぞれの学びの特徴など)
  専門職大学院准教授 古屋龍太
13:00 ~ 13:20 研究大学院(社会福祉学研究科)概要説明
  社会福祉研究科長 大島 巌
13:00 ~ 13:40 通信教育科概要説明(別教室で同時並行)
  通信教育科長 阿部 實
  通信教育科専任教員 添田雅宏・北本明日香
13:20 ~ 13:35 専門職大学院(福祉マネジメント研究科)概要説明
  専門職大学院 准教授 古屋龍太

13:35 ~ 14:20 模擬講義
 「権利擁護と成年後見実践」
  福祉マネジメント研究科長・教授 若穂井 透
14:30 ~ 15:10 前年度学修総括会の報告
  専門職大学院修了7期生 龍野さん&川尻さん

15:10 ~ 15:30 ケアマネジメントコースについて
  専門職大学院准教授 宮島 清
15:30 ~ 15:50 ビジネスマネジメントコースについて
  専門職大学院准教授 藤井賢一郎
15:50 ~ 16:00 入試説明
  専門職大学院准教授 古屋龍太

13:00 ~ 15:30 編入学・全体相談
13:20 ~ 16:30 研究大学院・個別相談
13:40 ~ 16:30 通信教育科・個別相談
16:00 ~ 17:00 専門職大学院・個別相談

●ご案内

どなたでもご参加いただけます。
講演のみの参加、説明会・個別相談のみの参加も可能です。
ホームページ・電話・ファックス等で予約をいただいた場合は、個別相談の順番を優先させていただきます。
当日直接のご参加もお待ちしています。

当日は食堂を営業していますが、すべてのプロブラム(合同説明会)に参加される場合は昼食をご持参ください。

詳しくは、本学ホームページ(http://www.jcsw.ac.jp/)をご覧頂くか、入試広報課(電話042-496-3080)までお問い合わせください。



※画像は、京都・南禅寺の山門。もうずっと前に行った時のものですが。
 記事本文には、まったく関係ありません。