作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

小論文自動採点ソフト「森リン」における三種類の語彙

2005-02-16 | コラム
 素材語彙は、接続詞などあまり特徴のない語彙を除いた語彙です。素材語彙を増やすには、同じ言葉を繰り返さないことが鉄則です。繰り返し使われている言葉があったら、ほかの言葉に言い換えられないかどうか考えてみます。「やって来る」を「訪れる」と言い換えたり、「強固」を「強靭」や「頑強」に置き換えたりといった具合です。

 重量語彙とは、漢字を使った熟語です。たとえば「取る」という言葉を「取得する」に変えると重量語彙になるわけです。重量語彙を増やすことは素材語彙を増やすことにもつながります。重量語彙は、普段の会話では使わない難易度の高い言葉が多いので、読書などによって難しい語彙を身につけておく必要があります。四字熟語などの勉強も役に立ちそうです。ただし、重量語彙を多用しすぎると、文章全体が硬い感じになり、しなやかさがなくなるので、読みやすく、わかりやすい文章を目指すなら使いすぎにも注意する必要があります。

 強力語彙とは、「しかし」「ゆえに」「~ならば」「~はず」「~だろう。」「~と思う。」など、意見を組み立てていくときに使う言葉です。強力語彙は、のべ数でカウントされます。つまり、同じ言葉でも、強力語彙と分類されている言葉が現れる度にカウントされるので、極端に言えば、文末に「~だろう。」や「~思う。」などをつけていけば数は増えるのですが、実際にそれをすると、とても不自然で幼稚な文章になってしまいます。ですから、文末を工夫するよりも、仮定の表現を入れたり、接続詞を効果的に使う工夫をした方が作品全体の印象がよくなります。

作文検定を受けてみよう ~2級~

2005-02-16 | 小論文
<第一段落>
 長文の要約または状況説明を書きます。状況説明とは、長文のテーマについて、実例を挙げながら現況を説明するものです。そして、そのあとに長文のテーマをもとに、これから起こり得る問題を提起します。
 【例】「メディアによって作られたイメージが、現実を離れて独り歩きするという問題が予測される。」

<第二段落>
 第一段落で示した予測問題を解決するための対策の一つ目を書きます。
 【例】「対策の一つ目は、自分の目で現実を見るということである。」
 次に、その対策についての実例を挙げます。まずは体験実例が書きやすいと思います。読む人の共感を得られるような実例をさがしてみましょう。
 
<第三段落>
 対策の二つ目を書きます。
 【例】「対策の二つ目は、情報を受け取るだけでなく、自分自身が発信するということだ。」
 次に、第一段落と同じようにその方法に関する実例を挙げます。もちろん、体験実例でもよいのですが、伝記実例、歴史実例、自然科学実例などを挙げると話題が広がります。

<第四段落>
 反対意見への理解を示した後、提起した予測問題を解決するためにどうしていくべきかをまとめます。
 【例】「確かに、メディアは私たちにとって大きな情報源となっている。しかし、メディアによって作られたイメージに対して受動的にならず、自分の目で確認し、能動的にとらえて姿勢を忘れてはならない。」
 ここには「○○○とは、AではなくBである。」という形の自作名言も入れてみましょう。
 【例】「イメージとは、与えられるものでばなく、自分たちが作り出していくことのできるものなのである。」

★「問題」「対策」「確かに」「ではなく」など指定されたキーワードが入っていないと減点になるので注意しましょう。
 キーワードについては、日本語作文小論文検定の勉強の仕方「表現のキーワードを入れて書く」のページを参考にしてください。

作文検定を受けてみよう ~準2級~

2005-02-16 | 小論文
<第一段落>
 長文の要約または状況説明を書きます。状況説明とは、長文のテーマについて、実例を挙げながら現況を説明するものです。そして、そのあとに長文のテーマをもとに、社会問題を提起をします。
 【例】「日本人に個人主義が欠けており、世間に流されやすい面があるところに問題がある。」

<第二段落>
 第一段落で示した問題の原因の一つ目を書きます。
 【例】「その第一の原因としては、日本の農耕民族の歴史が、日本人の国民性を作ったということが考えられる。」
 次に、その原因についての実例を挙げます。まずは体験実例が書きやすいと思います。読む人の共感を得られるような実例をさがしてみましょう。
 
<第三段落>
 原因の二つ目を書きます。
 【例】「第二の原因としては、日本の社会が島国であるために、異質の文化を持った人との接触が少ないということが考えられる。」
 次に、第一段落と同じようにその方法に関する実例を挙げます。もちろん、体験実例でもよいのですが、伝記実例、歴史実例、自然科学実例などを挙げると話題が広がります。 

<第四段落>
 反対意見への理解を示した後、提起した問題を解決するためにどうしていくべきかをまとめます。
 【例】「確かに、日本人の世間志向が安定した社会を築いてきた面はある。しかし、これからの国際化社会では、日本人も自分の意見をしっかり持った個人主義的な発想をしていく必要がある。」
 ここには「○○○とは、AではなくBである。」という形の自作名言も入れてみましょう。
 【例】「個人の意見を主張することは、社会の中で孤立することではなく、社会の中で生きるための方法なのである。」

★「問題」「原因」「確かに」「ではなく」など指定されたキーワードが入っていないと減点になるので注意しましょう。
 キーワードについては、日本語作文小論文検定の勉強の仕方「表現のキーワードを入れて書く」のページを参考にしてください。