作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

構成図っておもしろい!

2009-06-15 | 作文
 構成図とは、これから書こうとしている作文のテーマについて、思いつくことを順番に短文で書いていくものです。最初は、中学生以上の生徒に白紙を渡し、自由に書いてもらっていましたが、小学生でも作文を書くときの助けになるのではないかということで、小学生(3年生以上)にも書いてもらうことにしました。
 小学生中学年で構成図など書けるのだろうかと半信半疑だったのですが、見本を見せながら、思いついたことを簡単に書いて、矢印でつないていけばよいのだと説明したところ、意外にも非常に積極的に取り組んでくれました。
 抵抗感なく取り組めた理由の一つは、枠組みができているため、その四角い枠を埋めていく感覚で簡単に書けるということだと思います。中学生以上の生徒が、最初に構成図に取り組んだときは、白紙で何の枠もなかったため、戸惑う生徒も少なくありませんでした。不思議なもので、いくつかの枠があるだけで、その枠を全部埋めたいという気持ちになるようです。これは、私自身が経験済みです。枠を埋めていく作業は、ジグソーパズルを完成させていく過程に似ています。完成に近づくのが目に見えるので、やりがいがあり、楽しく作業を進めることができます。
 漫画家志望のYさんは、漫画をかいていくような要領で、短文と絵を見事に組み合わせながら発想をどんどん広げていきます。構成図を書かなかったら、思いつかなかったであろうことがいくつも並んでいます。
 いつもユニークな作文を書いてくれるT君は、自分の意見やそれを裏付ける社会的な実例を次々に矢印でつないでいきます。その構成図をもとに書き上げた作文は、2000字をこえる大作でした。いつもの作文に増して、内容が深く、充実しています。
 どうやら難しく考えすぎていたのは大人だけで、子供たちにとって、構成図は遊び感覚でできるツールのようです。子供たちは本当に柔軟な頭脳を持っているのだなあと驚かされました。
 子供たちの頭の中に眠っている考えを引き出し、深めていく構成図。これからもどんどん活用していきたいと思っています。

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