作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

ほめる指導の大切さ

2009-06-19 | 作文
 子犬を飼い始めました。いろいろとしつけなければならないことがあって大変です。(でも、楽しいです。)しつけのポイントは、大袈裟にほめること。ちゃんとトイレができただけで、「わあ、お利口さん。ゆめちゃん、すごいねぇ。ゆめちゃん、天才!」と何度も繰り返します。(ゆめは犬の名前。)ゆめもうれしそうです。自信たっぷりの得意げな顔をしています。

 私は、作文を教えている生徒に対してもいいところを見つけてとにかくほめるように心がけています。特に、自信がなさそうに「今日はこれしか書けなかった。」とか「話がどんどんそれてよくわからない作文になっちゃった。」などと言ってきたときは、そんな言葉は聞こえなかったように「すごい。こんなに書けたんだ。」とか「さすが、○○君らしい視点で書けているね。」などと全面的にほめます。(実際、本人が思っているほど問題のある作品ではない場合が多いのです。)

 生徒たちが自信を失くしかけるのは、初めて感想文を書くときと高学年になって、急に課題が難しくなるときです。ここでうまくほめることができるかどうかは非常に重要です。自信がなかったのに認めてもらえたという体験は、大きなバネになります。「○○ちゃんは、感想文が得意だね。」と声をかけると、不思議なことに本当に感想文が得意になります。その後の感想文課題のときも必ず「○○ちゃん得意の感想文課題だね。」と言うと、「ええ~、得意じゃないよ。」と言いながらもうれしそうに感想文を書いています。難しい課題に進むときは、事前に「これからはすごく難しい課題になるから、長く書けなくて当然だからね。誰でもみんなそうだから。」と話しておきます。そうすると安心して取り組むことができるようです。もちろん、書き終えた後は、「難しい課題だったのに、最初からこんなに書けるなんてすごいよ。」と声をかけます。

 表記ミスなどは、ひとこと触れておく必要がありますが、「注意はさらっと。ほめ言葉はたっぷり。」という基本を忘れずにいたいと思っています。子供にとって、ほめ言葉の影響力は、大人が考えるよりずっと大きいものなのです。

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