フェルナンド・デ・ノロンニャ諸島沖の大西洋に墜落したエールフランス機について、伯軍部は十六日、遺体の解剖結果から判断して、機首から墜落した可能性は低いと発表した。
遺体の頭部損傷が少なかったことと、水面に叩きつけられた衝撃で起こる腕や腹部、ひざ下部分の骨折が九五%に見られたことから、乗客は着席しており、機は胴体から墜落した可能性があると説明した。
また、多くの遺体の目や口元に、斑点状の出血が見られたことから、死因は窒息によるものと推定。高度一万メートルの上空で機体が損傷した場合、機中は酸欠状態となるとし、これまでの空中分解説を否定した。
これまでは、最初に見つかった十六遺体が脱衣状態にあったため、落下時の空気圧により衣服が剥がれたとする空中分解説が流れていたが、遺体にシートベルト着用の証拠となる傷跡がないことからも、機は突発的に墜落したとの見方を強めている。