私の感じたこと

リロケーションを専業とするラビットホームズの岩崎和夫といいます。
私が日々感じたことなどを素直に本音で書き留めます。

コンドミニアムとコーアップ

2006年01月15日 | 海外不動産事情レポート(NY編)
アメリカ(NY特にマンハッタン)の不動産形態は、コンドミニアムとコーアップという形態があります。
マンハッタンには基本的に戸建住宅が無いので、基本的にはこの2形態と一棟丸々賃貸の賃貸ビル(マンション)があります。

コンドミニアムは各部屋が区分所有で登記され、区分所有者で構成される管理組合が別に存在します。
日本の分譲マンションに非常に似た形態です。

一方のコーアップとは、建物の登記は一棟丸々で区分所有の概念はありません。
建物全体を管理している会社の株式を買うような感覚です。

日本でも単なる利用権では無く、管理会社の株式を所有する形態のゴルフ場がありますがそれと同じ感覚です。

コーアップは区分所有では無いので、全体の平穏を乱すような人が入ってくるのを拒否する権限があり、その意味では住民の平穏はかなりの確立で保たれます。
例えばクリントンが大統領引退後に住もうとしたが、ガードマンやマスコミがうるさいという理由で拒否されたり、著名なミュージシャンも売買・賃貸共に入居を拒否されたりといったことがコーアップでは常日頃起こります。
つまり環境が変わるような人は入れないと言う固い信念があるのがコーアップです。

ジョンレノンが住んでいた有名な「ダコダハウス」もコーアップで、小野ヨーコの持分が多い為、彼女に気に入られないと入居できないといったことが起こります。

一方でコンドミニアムはお金さえあれば誰でも買うことが出来るだけでなく賃貸にする事もできます。

その様な事から、長い期間永住するならば環境の良いコーアップ。
海外赴任など期間が決まっている場合や、投資で他人に貸す場合などは規則のうるさく無いコンドミニアムが最適な選択肢となります。

ただしコンドミニアムでも区分所有者が賃貸にする場合は、入居者が居住者として相応しいかどうか、管理組合がチェックする仕組みは出来ているようです。

日本でも秀和第二田町レジデンスなどは、賃貸契約を結ぶ前に賃借人の面接があったり、契約書の内容を事前にチャックしたりといったコーアップのようなチェック機能を働かせているマンションも一部にはあります。

おそらく今までに問題児がかなりいて自然に浄化作用が働いたのかもしれません。
都心部になればなるほどマンハッタンに似たような自浄作用が働くのだと思います。
法で守るのではなく、自由競争で問題解決したほうが合理的かもしれません。


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1 コメント

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マンハッタン (久富 内田)
2006-01-16 10:11:39
昨春に私が行った、妹の住んでいた部屋も

さほど高額の物件ではないものの、

入居の際の、ボードメンバーの審査、面接は

厳しかったと聞いています。
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