私の感じたこと

リロケーションを専業とするラビットホームズの岩崎和夫といいます。
私が日々感じたことなどを素直に本音で書き留めます。

防犯マップ

2005年11月29日 | 危機管理
朝日新聞社が監修した防犯マップが本日発売されました。
早速買ってきて内容を確認したところ、家探しに際して非常に参考となる興味深い内容がいっぱい載っていました。
掲載記事からどのように判断するかはそれぞれの人が考えるとして、その一部をご紹介します。
その地域ごとに犯罪発生の傾向が違いますので、自分の住んでいる地域にあった防犯対策を考えることが大切な要点になります。

まず東京都犯罪ランキングです。
犯罪発生の総件数では残念ながら我が町練馬区(光が丘)が1位・2位を独占してしまいました。
丁目名で言うと2丁目と5丁目です。
テレビでも放置自転車問題で特集された光ヶ丘団地のショッピングセンター「IMA」周辺となります。
続く3位・4位は江戸川区の中葛西5丁目と西葛西3丁目。
第5位は板橋区高島平2丁目、続いて6位以降は、葛飾区青戸3丁目、江戸川区篠崎町7丁目、江戸川区南小岩6丁目、葛飾区西新小岩1丁目、江東区南砂2丁目までがトップテンを形成しています。
196位まで表示されていましたが、196位は新宿区北新宿3丁目となっていました。
このリストに記載されていない地域は比較的犯罪発生が少ない安全な地域となり、当社の所在地「練馬区中村1丁目」はランク外で比較的安全な地域ということになっています。

犯罪種類別に見てみると
凶悪犯のワースト3は、江戸川区西葛西3丁目、台東区日本堤2丁目、葛飾堀切5丁目。
車上狙いのワースト3は、葛飾区青戸3丁目、江戸川区中葛西5丁目、江戸川区西葛西3丁目。
粗暴犯のワースト3は、足立区竹ノ塚1丁目、江戸川区中葛西5丁目、江戸川区南小岩6丁目。
引ったくりのワースト3は葛飾区東金町2丁目、江戸川区南小岩6丁目、江戸川区松島3丁目。
住居侵入(空き巣)のワースト3は、板橋区赤塚4丁目、杉並区高円寺北3丁目、目黒区自由が丘3丁目、となっていました。

地域特性から犯罪の傾向を分析した記事が出ていましたのでその一部をご紹介します。
総合ランキングで1位・2位を独占した練馬区光が丘5丁目・2丁目、江戸川区中葛西5丁目と西葛西3丁目は、いずれも地下鉄の駅周辺で団地やマンションが密集する地域です。
大型ショッピングセンターなども近くにあり、その多くは自転車の盗難件数で圧倒的に多いと調査結果は締めくくっています。

総合ランキング200位以内までにランクインしている町丁目数を区単位で集計した結果も記載されていました。
その結果は江戸川区がワーストワン。
200位以内に39町丁目がランクインし、犯罪発生総件数は5000件以上と突出。
区内の全町丁目の内、約20%が200位以内にランクインされ、町丁目割合でも23区でもっとも高くなっていることから、「江戸川区は広い地域で犯罪が多発している」と位置づけています。

地域ごとに犯罪の傾向を分析していくと、港区の六本木周辺では暴行・傷害などの粗暴犯が突出。
新宿区の歌舞伎町周辺では凶悪犯・粗暴犯共に非常に多く、区別で見た場合は不名誉なワースト1位に輝いています。

台東区や墨田区では住居侵入(空き巣)が極端に低いというデータが出ていますが、未だに下町の良さを残し、住民同士が密接に係わっているために見知らぬ人を発見しやすい環境がその背景にはあるようです。
そのデータを裏付けるように、大田区では人口当たりの犯罪件数が23区中一番低い結果となっていますが、未だに残る町工場が下町同様に地域コミュニティーを形成し、「見知らぬ不審者の監視」に役立っているようだともコメントされています。

結局犯罪は警察によって防がれるものでは無く、「そこに住む人々が地域特性に合ったコミュニティーを作り出し、自ら犯罪を生みにくい環境を作る」ことが最重要課題のようです。

犯罪者の多くは「やってはいけないと思いながらつい」とか「間がさした」とかいいますが、そこに財布が置いてなければ持っていく人はいないし、車の中に何も置いていなければ車上荒らしも無い訳で、犯罪が起こりやすい環境を極力無くすことが地域住民の最大の防御策のようです。

あるとき池袋駅近くの1階にある不動産会社で契約をしたときの話しです。
貸事務所の契約でしたが、貸主・借主双方が揃い、雑談が終わって契約関連書類をテーブルに出す時、いきなり正面入口の鍵をかけ、カーテンも閉めたことがありました。
私は何事が起こったのかと思ったのですが、「契約をしているのが外から見えると契約金目当てに襲われる危険があるから」とのことでした。
「そこまでやるか?」とまるで映画でも見ているような気になりますが、外国人が多くなり、ポケットには護身用ナイフを持つ人が多い近隣環境を考えると、それも犯罪防止のためには必要な防御策だということが良く理解できます。

安全だった日本はどこに行ってしまったのでしょうか?
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