
桃花。生まれたのは縄文時代で、4000年間、身体の成長が7才で止まってしまった。
仕事もなく、家から出る事もなく、友もなく、恋も知らず、思考力は大人。彼女の拠り所は、自分だけを愛してくれる父親。
父親もまた、青の離宮から出る事は許されず、世話をしてくれる世話人という者達は全員男。王のような暮らしをする囚人。
桃花と父親カケルは、お互いが唯一の存在で強い親子愛で結ばれている。
父親と離れる事になり、アオイによって桃花は姿も変えられ記憶も全て失う代償を払って、成長できるようになる。でも、大人になっても、この娘は男を好きになることができない。
友のクウが恋をして顔を真っ赤にしているのも理解できない。ドキドキする。。。分からない。両親が幸せそうに寄り添っていても、いつまでもベタベタして気持ち悪い。。。としか思わない。
桃花は最後に「愛は恋愛だけのものではありません」という結論に辿り着く。
最後まで、彼女に恋人は出来ない。でも、恋愛と無縁の生き方をする自分をそれでいいと受け入れる。
この桃花というキャラクターは、健気で真面目です。父親と引き裂かれた喪失感が強く、記憶を失くしてもそれは心の中に残っています。
お互い別人になってしまっても、忘れてしまっても、親子の愛情だけは残っていたということを実感して心の穴が塞がります。
カケルの方は、全て覚えています。何故、アオイが自分の最愛の娘の娘を別人に作り替えてしまったのかの理由を彼は知っています。だから、桃花に対しては臣下として接しています。
あかり、葵、翔が主人公の「Crystal Ball」のメインテーマは、「記憶をなくしても心は変わらない」