どシリアスなマヌケの日常

毎日毎日、ストーリー漫画を描き、残りは妄想.,いや構想の日々の日記。

実果

2022-10-26 07:54:00 | 日記



海斗の長男、翔(しょう)の彼女。
大人しく真面目な翔が、この女に出会ってから別人のように変わっていきます。

この女は、所謂サイコパス。罪悪感が無い人間です。身体で男を操り半グレ仲間の中でも女王のように君臨。強欲で嫉妬深い。他人のものを欲しがり、他人を苦しめる事に無上の喜びを感じる。

陽(よう)の家の桁違いの裕福な暮らしに憎しみに近い嫉妬をする。陽の存在そのものが憎い。

お見舞いと言って陽の家に押しかける2人。陽の護り珠を「頂戴」と言って、剥ぎ取ろうとしたところを、老人になった葵に突き飛ばされる。
それに翔(しょう)が怒り喧嘩になりそうになるが、家政婦から連絡を受けた一木が部屋に来て凄み、翔と実果を神澤家から追い出す。

「私の大切な人は、珠を取られて死にました」と葵がつぶやく。

実果と翔は、実は深い縁があり、それも悪縁。実果と出会うとカケルの凶暴性が引き出される。そして、最後にはこの2人は殺し合う縁で結ばれている。


実果のキャラクターは、最初愛らしい少女でした。難産で死んだ縄文時代の少女。物語を作り始めた頃、愛らしい少女は、実果(ヌチ)とナノハという2人の姉妹に変化しました。ヌチはカケルの遠い昔の妻。性格は実果と同じ。ナノハは、その余りにも美しい気の色を見たあかりが召し上げます。ナノハは妹の策略によって死に追いやられた人間。ナノハは、あかりから新しい名前を賜ってウリという名になり、女王のお気に入りの側近の女官になります。
実果(ヌチ)は、何度も作中に出てきますが、カケルの思い出の中でです。
人間として出会うのは、この実果と翔(しょう)の時代。




奇跡の子

2022-10-25 08:33:00 | 日記
海斗17才の時、ついに父親の翔が真実に気づいてしまう。葵が、こうなった理由を話し陽(あかり)と光を返してほしいと懇願する。

旧友と従姉妹に20年以上も騙されていた事に翔は怒り任せに陽の「護り珠」を剥ぎ取ってその場から立ち去る。嫌がらせのつもりで。離婚してやると思っていたのにも関わらず。

翔が陽の珠を握ってるのを見て、晃は顔面蒼白。珠を取られて1時間もしないうちに陽は突然死をする。葵に一つのお願いを遺言として残す。

海斗は田中家が短命の一族だと知る。翔も44才で亡くなる。亡くなる半年ほど前から、孫が見たい❗️海斗結婚しろと、泣きながら言い出す。海斗は20才で学生結婚。相手は、高校の同級生の文絵。翔は孫を見ることなく母と同じように突然に亡くなる。

翌年、長男が生まれる。晃爺ちゃんも海斗も翔に似た赤ん坊にドン引き。
でも、海斗も顔は父親に似ている。その子は翔(しょう)と名付けられ、厳しく海斗に躾けられ大人しい真面目な良い子に育つ。

神澤 陽(よう)は、大企業の会長の娘。会長夫婦は不妊に悩んでおり、妻が閉経し子を持つことを諦めた。閉経したと思ったいたら、妊娠していた。母親が50代の自然妊娠で出来た奇跡の子。
ただ、この子は体が弱く学校にも行けない。15才。見た目は12才。
いつも、父の秘書の40代の怖いおじさんが運転手兼ボディガードで陰のように付き添っている。

違う世界に生きる翔と陽が、事故をきっかけに出会い家族ぐるみの付き合いが始まる。
翔は、陽のことを「市松人形」と心の中で呼んでいる。人間の女の子に見えない。
陽(よう)の方も、秘書の一木拓也にベッタリで翔は仲良しの翔の妹、亜衣のお兄さんとしか思っていない。

陽(よう)が初めて、水川神社に来た時、海斗は晃に命じられて作った「護り珠」を陽のお守りにと手にかけてあげる。

田中一族以外には決して作られない護り珠。陽という名前。同じ気の色。

海斗は陽が母の生まれ変わりだと確信する。黙って見守ることしかできないけれど。

その頃、光は早川光になって外科医になっている。光と海斗は、40代になり文絵は短命の一族だと知っている。光の妻、美穂子は知らない。。光には梓という息子がいる。海斗の子は長男、翔。長女、亜衣。次男、穂高と3人の子。

晃爺ちゃんだけは、長生きだが、殆ど話さなくなっていく。

葵は、定年ないし、やる事ないしと言いながら赤坂のメンタルクリニックの院長。65才。陽(あかり)の最後のお願いに応え四半世紀を過ごしている。

陽(あかり)の遺言の内容は光も知らない。


この辺りのストーリーは、正邪がハッキリ分かれたものになります。
陽(よう)と翔(しょう)の出会いのきっかけの事故は陽(あかり)が仕組んだもの。
5才の身体の陽が心の中で「さぁ!始めるぞ!」と雄叫びを上げて車道に飛び出します。
目的は田中と縁を結ぶ事と「護り珠」を手に入れる事。あかりの時はつけなかった随従の一木もそばに置き、用意周到に計画を実行していくつもりでした。

人間の欲の恐ろしさ、醜さに翻弄されながらも陽(あかり)は、人間の在り方の美しさにも気が付きます。
それは、ごく僅かな人間だけが持っている奇跡のようなものだということも。



お父さん

2022-10-24 08:32:00 | 日記
お母さんの診察でウチまで来てくれていた先生が「これからは近くの病院に通ってください。」と言って来なくなるという。
お兄ちゃんも僕、海斗も悲しくなってしまった。

最後にお母さんも一緒に4人で海に行った。帰り道、お兄ちゃんは、上機嫌ではしゃいでいた。

次の日曜から、僕達兄弟は朝暗いうちにお母さんに起こされるようになった。6時前に車が迎えに来て、運転してるのは先生。僕達を乗せて、遊園地や動物園やアスレチック。。。いろんなところに連れて行ってくれた。僕達は、そういう所に行ったことがなかった。毎週、日曜日が楽しくてしょうがなかった。

お兄ちゃんは先生の車に乗ると先生を「お父さん」と呼ぶ。家に帰ってくると「先生、ありがとうございました。」と言う。僕もマネをしていた。

だんだん、変だと思うようになった。
お兄ちゃんと先生はオレンジ色っぽい赤毛。何となく顔も似てる?僕は神主のお父さんに似てる。
僕とお兄ちゃんは兄弟じゃないの?

ついに我慢できなくなって、お母さんに泣きながら言った。すると、お母さんは昔の写真を見せてくれた。
赤ちゃんの僕と小さなお兄ちゃん、今より優しく笑う神主のお父さんと今と変わらないお母さん。

「カイくんが、もう少し大きくなったら話すね。」とお母さんが言った。
先生は、疲れて眠ってしまう僕をよく背負ってくれた。あの頃、僕は5才になる所だった。

日曜日のお出かけは、僕が三年生の終わりから、赤坂の先生のお家で勉強になった。たまには遊びに出かけた。

僕が12才になったある日、お母さんも日曜日に赤坂の先生の家に一緒に来た。
そして、本当のことを教えてくれた。兄ちゃんは、ずっと昔に知っていた。

真実を知った時、僕は「違う!僕のお父さんも先生!」と泣き叫んでしまった。
先生は、僕の肩を抱いて「そうだよ。私は、海斗のお父さん。ずっとそうだったよ。」と言った。僕だって「お父さん」という言葉を聞けば、先生しか思い浮かばない。先生は、僕と兄ちゃんに同じように接してきた。
僕は、徐々に事実を受け止め大人になった。

母が亡くなり、先生は兄だけを養子にして会う頻度は減っても、僕は会うと「お父さん」と自然に呼ぶ。
もう1人の父、田中翔は血がつながっているだけで父親として僕達に向き合う事はなかった。



海斗は、人の人間性や感情をかなりハッキリ色で読み解くことができます。最後まで分からないのは晃爺ちゃん。

海斗の息子翔(しょう)のガールフレンド実果を見た時には、吐きそうになります。海斗の妻になる文絵は、ポッチャリのおばさんみたいな同級生。でも、気の色は最高です。気立が良く海斗は幸せになります。
彼は、母が亡くなって、自分も父親になり、気の色で違う人間になった母を見つけます。遠くから見守り続けます。





目覚めた子供

2022-10-23 07:21:00 | 日記


不思議な力を持つ田中家の人間の中で、何も持っていない光。2つ下の弟、海斗は他人の人間性が色で見えます。
「おじいちゃんは、よく分かんない。お母さんは、薄い青味の白でキラキラ光ってる。兄ちゃんは、もやっとしてる。お父さんは汚れてる。」

海斗は、葵に会った時「怖い赤」と言います。海斗のこの力は、不浄な者を遠ざける役目を持っています。祖父は「見えたり聞こえたりするだけだから、役にも立たない」と普段から言っています。

ある日、海斗が光に「兄ちゃんの色は赤だ。見えた。」と言いますが、お母さんを虐めるお父さんに、それを止めさせる事ができない自分に悶々とします。
ほぼ寝たきりのお母さんに添い寝をしていた時、無色透明の水晶で出来ている自分の「護り珠」が赤くなって熱くなっているのに気づきます。
次の瞬間、反対の左手から火が立ち上がるのを見ます。

数日後、お父さんがそっとお母さんが寝ている部屋に入ってきて、添い寝をしている光を蹴り飛ばして、逃げようとした母親を無理矢理何処かに連れて行こうとします。
母の手を掴んだ父の手の甲に、光は真っ赤になった珠を押し付けます。その熱さにびっくりした父親は逃げようとして、母の手を離しますが、逃げる父を追いかけて光は何度も珠をところ構わず押しつけます。

子供の足は大人には叶わない。でも光は、ある程度の距離が離れた時、左手から縄のように伸びた火を放って父親に「殺す!」と叫びます。その時の光は、髪が半分深紅になって目も赤くなっています。

その後、父親と2人きりになると「僕がいない間になんかしたら、本当に殺すよ」と小さな火で父親の翔の髪の毛を焦がしながら脅します。
翔は、自分の息子に恐怖を感じます。光は、言いたい事を言うと母の布団に潜り込んで眠ってしまいます。

翔は叔父に「光のアレは何だ!」と尋ねると「この家には、稀に力が強いものが生まれる。それだろう。」と答えますが、嘘です。


この話、一昨日にも書いてあるんですが、イメージが、かなりハッキリしたシーンになってきました。

本当のストーリーでは、田中光であるヒカルと田中翔のやり取りもあって、ヒカルは怖いです。
晃さんも、ビックリの展開。でも、おもしろいと思うところが晃さん。
「翔の性格は知り尽くしているので騙すのは簡単です」と葵がしれっと言ったり、みんな本心を隠して生きている感じの話になってきてます。