職員リトリート? 来週だって?
そう、私のオフィスの職員リトリートが来週半ばに始まる。 大方の職員はその二語、職員・リトリート、と耳にすると、まず下の女性の意見をふつふつと胸に沸かす。
「職員リトリート? そんな暇誰もないわよ。」
職員リトリートとは、場所を変え、多くは自然の中で、しっかり勤務時間の8時間目一杯使って、高額で雇わられるリトリート向けコンサルタントの不可思議な質問に答えさせられたり、多くのポスト・イット・ノート(付箋)に一人一人職員が自分の意見を書いて壁にぺらぺらと貼って行くような活動である。それは「職員の協調性を養う」、「効率的な仕事のため」、「史上最強のチームワークを作る」などが大義である。
はっきりと、正直に言えば、リトリートのハイライトは、無料で提供される食事のみ、と固く信じている輩もいないことはない。実際のところ、食事以外の心に残るはずのリトリート内容は、その晩の就寝時までにはすっかり忘れ去られていることが多い。
リトリートは、楽しみよりも、普段とは違う環境での職員会議と同じで、出席しなければ欠勤扱いにさえなる。よって高額で雇わられる(ここを強調したい)コンサルタント以外、「わ〜、やったぁ!」と手放しで喜ぶ職員はほぼ皆無で珍しい。「真のリトリートとは、『みなさんの普段の勤務態度・業績のご褒美に有給休暇1日を特別に差し上げましょう』と上からお達しがあること以外意味がない」と思う職員さえいるという噂さえある。
コンサルタントの野外での話しの口火の切り方は往々にして次のようなもの。
オオカミのコンサルタント:「最初の質問は、私たちの誰をあなたは食べたいとお思いですか?」
ニワトリ(心の中で):「ああ、最悪!」
それでは、私、耐え難きを耐え、忍び難きを忍びに、行ってまいります! 来年こそリタイヤだ!